ヒストリック・ブロール視点で見る! イニストラードを覆う影リマスター
みなさんこんにちは。
バーチャルPWの重寝 累花です。
3/21にイニストラードを覆う影リマスターが実装されますね。
週替わりでかわる『過去の影』ボーナスシート(旧イニストラード)からの収録、レアリティ変化によってアンコモン・コモン落ちするカードなど、
ただのイニ影ブロック収録に留まらないセットになるようです。
当然、ヒストリックリーガルなのでヒスブロへも一定の影響を与えます。
このセットがヒスブロにどんな影を落とすのか、調査していきましょう。
セット全般の特徴
●統率者指定できるカード
イニストラードを覆う影リマスター(以下:イニ影リマスター)で新規収録される伝説のクリーチャー・プレインズウォーカーは全部で20枚です。
すごくややこしいのですが、イニ影リマスター本体からは17枚、『過去の影』から5枚、そこから《秘密の解明者、ジェイス》と《希望の天使アヴァシン》を抜いて20枚です。
なんだか少ない気もしますが、そもそも伝説の5枚・10枚サイクルが当然のようにあったりする昨今のセットが多すぎるだけです。
《不敬の皇子、オーメンダール》など裏面が伝説のクリーチャー、といったカードは統率者指定できない伝説もいますしね。
●メカニズム
メカニズムとしては墓地のカードタイプが4種以上で強くなる昂揚、定番となりつつある調査、手札から捨てられたときに唱えられるマッドネス、自軍を生け贄にすることで軽く唱えられる現出、『過去の影』からクリーチャーが死亡していれば効果を増す陰鬱などなど。
計5ブロックを跨ぐセットのため、様々なメカニズムが入り乱れています。そのため、メカニズム同士にはカラデシュのエネルギーほど強固な繋がりはないとも言えるかもしれません。
墓地を肥やしやすい、という点はおおよそ近いですが・・・。
どちらかといえば、人間、天使、狼男、吸血鬼、スピリット、ゾンビといった部族シナジーの方が多く強化されますね。
『過去の影』の恩恵も多く、これらを組みたかった人には朗報でしょう。
注目の統率者候補
《最後の望み、リリアナ》
イニ影ブロックを代表するカードの1枚。
極論、《暗黒の儀式》から1ターン目に出てきてプラスで除去を連打、奥義に到達すれば半永久的に盤面にリソースを供給し続けます。
《ラノワールのエルフ》がいるからキープ、などを見せ合い段階から許さない押しの強さが売りですね。パワーにも修正をかけられるためタフ2以上のクリーチャーでも処理には手間取りやすいです。
3マナPWとしては非常に強力な部類ですが、万能なわけではありません。
一度処理されて5マナで再キャストするときにはだいぶ価値が下がりますし、奥義も似た系統の《バスリ・ケト》と比べて1ターン到達が遅いです。
1回殴られたり火力を撃たれたりするだけで起動が遠のきます。
ラスアナを使う側は序盤のラスアナを処理されても勝てる手段を、使われる側はプラスから入られても崩れないキープを求められます。
ヒスブロの「流儀」を理解したゲームメイクを心がけましょう。
《実地研究者、タミヨウ》
今回唯一の3色統率者です。
相手のクリーチャーも対象にできる変則的なドロー能力や使いやすいタップ能力も持ち味ですが、
いやまぁ奥義で全知は強いよねっていうお話です。
4マナかつ緑を含むため、マナクリやマナファクトから3ターン目着地も珍しい光景ではなく、そこから3ターンほど守り切ればほぼ勝ちです。
3枚ドローもついてくるため、増殖持ちの呪文を唱えて加速しても十分なお釣りが返ってくるでしょう。
飛行持ちや継続的なトークン生成などで戦闘ダメージを与え続けられるのであれば、プラス連打で延々2ドローを貰い続けることもできます。
《大衆蜂起》などを軸に、手札を稼ぎ続ける構成も面白いでしょう。
《約束されし終末、エムラクール》
禁止改訂ポエム、大型大会で急にめちゃくちゃなプレミが発生した元凶、ジェイスにチェスで負けてちゃぶ台返しなどで有名な13エムラ。
《エルドラージの徴兵》など無色エンチャントや《歪める嘆き》など無色インスタントが未収録のため、現在の軽減対象は土地、クリーチャー、アーティファクト、ソーサリー(講義)、プレインズウォーカーの5種。
実質10マナ程度になったところをマナファクトで加速して唱えることが多くなるでしょう。
着地は遅いですが能力は当然エゲつないです。
コントロールを奪っている間は統率者を戻すかどうかの選択権すら奪えるため、場合によっては統率者を墓地や追放領域に追いやり、再利用できない状態に追い込むことも可能。
禁止になった《精霊龍、ウギン》をさらに超える重量無色統率者ですが、ひとたび姿を現せばすべてを狂気に歪めることができるでしょう。
統率者以外の注目カード
《無私の霊魂》
自分のクリーチャー全体に破壊不能を付与できるスピリット。
タップもマナも不要で、強力な全除去ケア(または、一方的な全除去の補助!)ができるためクリーチャーを並べるデッキにはぜひ入れたい1枚。
《告別》や《衰滅》が苦手なのはご愛敬。
あのへんから逃げきれるのは《ガーディアン・オブ・フェイス》ぐらいなので諦めましょう。
《サリアの槍騎兵》
cipで伝説のカードをなんでもサーチ。
各種プレインズウォーカーや伝説のソーサリー、伝説の土地、《食肉鉤虐殺事件》のような伝説のエンチャントなど幅広くアクセスできます。
5マナという重さは気になるものの、伝説サーチは2~3マナソーサリー相当(《栄光の探索》と、MTGA未実装の《緊急時》基準)であることを考えると、4/4先制攻撃の本体がついてくるなら十分優秀でしょう。
ETBなので《深海住まいのタッサ》や《空を放浪するもの、ヨーリオン》を持ってくることでさらなるサーチに繋げることもできます。
2~3回必要なものを探したならたいていは勝っているでしょう。
《月への封印》
私の記事ではおなじみの統率者無力化シリーズ。
重いカードを採用しがちなヒスブロで1マナ加速を与えるのは決して軽いデメリットではありませんが、クリーチャーのブリンクやバウンス、生け贄などで取り外せないため無力化としての信頼度は高めの1枚です。
《霊廟の放浪者》
別にスピリットシナジーでなくとも、対戦相手のインスタント、ソーサリーに常に1マナを要求できるいぶし銀な1枚。
マナコストも要求も範囲も軽い《心悪しき隠遁者》として使う価値もあると思います。
《スカラベの神》で4/4で釣って4マナ要求したりもできたり。
《異界の進化》
《自然の秩序》は禁止ですが、ブルペンには《異界の進化》がいます。
+2マナの制限によりあまり重いカードにはアクセスしづらいので、4~5マナ域に有力候補が多ければ採用してみたい1枚。
《ディスプレイサーの仔猫》や《無慈悲な略奪者》といったコンボパーツや、《探索する獣》や《栄光をもたらすもの》での最後の押し込み、より長期戦を見据えた《自然の怒りのタイタン、ウーロ》など、必要なカードを呼び込んでゲームを有利に進めましょう。
《ハンウィアーの要塞》
《のたうつ居住区、ハンウィアー》へ合体する片割れ・・・である以前に、MTGA唯一のクリーチャーへ速攻をつけられる土地です。
色マナが出ないところだけ気がかりですが、高速ビートダウンデッキの最後の押し込みを厚く支える1枚になるかもしれません。
シャドウランド
アンコモン落ち、おまけ無しタップインランドと並んでるのは流石に尊厳破壊もいいとこなんですが、貴重な「アンタップインする可能性のある2色土地」である事実に変わりはありません。
2色デッキなら流石に入れてよさそうです。
3色以上のデッキには席は無いです。
統率者以外の注目カード 過去の影
《悪鬼の狩人》
「戦場に出たときクリーチャー1体を追放して、自分が離れたら返す」シリーズですが、珍しくナイトメア能力(戦場に出たとき、離れたときの能力が分離している)になってます。
MTGA実装カードだと《スカイクレイブの亡霊》が近いですね。
ETB解決前にブリンクなどで戦場から離すことで、対象のクリーチャーを永久に追放できます。
自分のクリーチャーを対象にとって悪事も働けますが、それもETB解決前に戦場から離されると永久追放になってしまうので用法用量に気を付けて使用しましょう。
《未練ある魂》
3マナで1/1飛行スピリットを2体生成。
墓地からのフラッシュバックだと2マナ。なんで?
《策謀の予見者、ラフィーン》や《巧妙な工作員、アリーラ》など白黒含む×横並びさせるデッキであればぜひ採用したい1枚。
《アヴァシンの巡礼者》
1マナのマナクリです。
色が合うなら入れておきましょう。
人間なので《養育者、マーウィン》などエルフシナジーには参加できないのでそこだけ注意です。
《ソンバーワルドの賢者》
クリーチャー専用の3マナ出るマナクリ。
《巨大猿、コグラ》などに向けた加速はもちろん、クリーチャー統率者であれば統率者税を払うためにも使えます。
マナ加速としてはピカイチですが、戦力にならず大抵の除去で死亡するのはご愛敬。
おわりに
今回はイニストラードを覆う影リマスターの注目カード紹介でした。
最後に、note以外の活動を紹介します。
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