【TOKYO STARTUP DEGAWA 2022】出川哲朗の科学コツを作れ!
こんにちは!株式会社sci-boneの宮澤です。
私たちsci-boneは、着用すると正しい動きがリアルタイムに振動でわかるデバイスとデバイスになりたい動きをインストールするアプリの開発をしています。
そして、2月27日(土)にTV東京「TOKYO STARTUP DEGAWA 2022~ガチで審査!ヤバイよ!ヤバイよ!~」が放送されました。本番組は、審査委員長の出川哲郎さんと一流審査員が起業家の卵たちのビジネスをリアルガチで評価する内容です。
【番組情報】
https://www.tv-tokyo.co.jp/tokyostartupdegawa2022/
今回は、収録までに実施した内容(特に出川さんのコツを構築するまで)を中心に、お金も人も時間もないシード期のスポーツテックスタートアップの様子をお話します!
打ち合わせ
TOKYO STARTUP DEGAWA 2022(以降、TSD2022)の出演が決まったのは、昨年11月末に行われたTSG2021ファイナルの直後でした。その後、番組担当者との日程調整の末、今年の1月中旬にプレゼン内容を決める打ち合わせが開かれることになりました。
打ち合わせにて、担当者から「他のプレゼンターのみなさんは実演したり、美女が来たり、出川さんのうんちを採取したりする等」と聞き、何も体験できるものもないピッチだとインパクトに欠けると判断し、出川さん用のデバイスと科学コツ(体の動きに応じて振動するルール/モデル)を作ることを決めました。
そもそもデータがない!
出川さんに体験してもらうのは、歩行動作の改善に絞りました。というのも先行して検証していたランニングと動作が近いこと、スタジオの広さで動きが制限されること、出川さんが普段している動作がわからないことがあり、最も無難な歩行動作に決めました。
しかし、出川さんの歩行動作を改善する振動ルールを構築するためのデータがありません。
sci-boneで振動するルールを構築する場合、
①対象スポーツ、対象者のデータの取得
②解析
③振動ルール/モデルの構築
④効果検証 ※③と④を繰り返し、改善効果の高いものを採用
上記手順で行いますが、①の対象者(出川さん)のデータがそもそもないのです。
そこで、出川さんが出演している番組を見つけては、動作を観察するという物凄く地味なことを繰り返しました。
また、大量のデータ取得は困難でしたが、番組担当者より、出川さんの歩行シーンをいただけたことで、骨格推定技術(動画や画像の人間の骨格を棒人間みたいに可視化してくれる技術)を使い、②解析まで実施できました。
解析の結果、左右のバランスが悪いという、動画を一通り見て、骨格推定をしたわりにはシンプルすぎる課題があると仮説を設定しました。
※この課題の設定について、詳しく聞きたい方は宮澤までご連絡ください。
科学コツ(振動の制御ルール)の構築の部分は、非常に重要な箇所ですので、ここでの記述は控えます。
科学コツを検証しろ!
収録まで3日前のタイミングで、振動の制御ルールの構築はなんとか終え、ここから効果があるか検証していく必要がありました。しかし、ここでも問題があって、出川さん(みたいな歩行の方)がいないため、本当に効果があるのか検証できない状況でした。日程的にも被験者のリクルートもできないため、出川さんが本番するであろう動作を全部自分で試すことにしました。(これが大変でした。。)
歩いては、条件を設定し直して、また歩く、、、、これを繰り返しましたが、近所の公園でひとりでやっていたため、かなり不審だったかと思います。。
客観的に効果のあるデータは取得できませんでしたが、動作に応じて概ね想定通りの振動制御ができていることが確認でき、左右のバランスを補正することができそうだということを感覚的に掴むことができました。
迎えた収録
振動が伝わるか一抹の不安はあったものの、なんとか収録までに振動の制御ルールの構築とピッチ資料の準備を終え、本番を迎えました。
本番では、流石にリアクション芸のスペシャリストの出川審査委員長。そのリアクションで動作をすると振動が伝わっていることが、テレビを見ているみなさまにもわかったかと思います。
審査結果は、放送をご覧いただければと思いますが、事業計画、デバイスともに課題が残る結果でした。
【フィードバック内容】
・競合との明確な差別化ポイントがない
・デバイス(サービス)の価格が高い
・デバイスのデザインが良くない
特に出川審査委員長からは、収録後に、「良かったんだけど、値段がねえ〜。1万円を切ってきて欲しい」とコメントいただきました。
上記のフィードバック内容を受けて、ピッチの方法含め、今後もどんどん修正し、成長していきたいと思います。
【見逃し放送(TVer)】
https://tver.jp/episode/96232266
これから
当面は、デバイス・アプリの開発、モーションデータの取得をメインで進め、2022年度内のα版デバイスの製造を目標としています。製造したデバイスをもとに、みなさまのモーションデータを取得させていただき、動作の改善効果のある振動の制御ルール/モデルの構築を実施していきます。
また、下記のピッチ・イベントにも登壇予定ですので、ぜひ興味のある方はご覧ください!
【参加イベント】
3/9 令和3年度 総務省・NICT主催 起業家万博
3/15 スポーツチームのピッチイベント(詳細は近日発信)
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