旭川市の2013年-2020年の死亡数の推移

2020年の超過死亡数を見るために北海道旭川市の死亡数の推移をまとめた。

旭川市は人口およそ34万人。札幌市からはおよそ110キロメートル北東に位置する。札幌市とはJRの特急でおよそ1時間30分程度で接続、特急電車は1時間に1本程度の接続。さっぽろ雪まつりと同時期に、旭川冬まつり(2/6-2/11)が行われた。また、旭山動物園やいくつものスキー場が旭川市内、市周辺にあり多くの観光客が訪れている。北海道内でのCOVID-19の感染の広がりを調べ、その傾向を札幌市と比較することには意味があると考える。

図1に旭川市の死亡者数の月間推移を示した。データは旭川市の公式サイトの人口動態の統計情報を用いた[1]。また使用したデータは表1にまとめてある。ただし、ここで使用した人口は旭川市が発表している住民基本台帳の人口である[3]。

図1  市の死亡者数の年別の推移の比較 2013-2020年

表1 札幌市の死亡者数と住民基本台帳人口の年別の推移の比較 2013-2020年

赤い太線が2020年の死亡数の推移であり、黒い点線は2013年から2019年までの平均値である。2020年4月は2013-2019年較べ死亡者数は多い。しかし、6月のデータなどを見ても平均からの揺らぎがかなり大きな月もあり、単純な比較のみでは2020年4月が有意に大きいと判断することはできない。また3月の死亡数もわずかながらにこれまでの7年間に較べて大きい。

5/20現在、旭川市ではCOVID-19感染者の療養中の死亡はまだ確認されていない[3]。また報告されている感染者はのべ16名(実人数は14名)である。4/17の再陽性の判定以降、感染者は報告されていない。

現段階では超過死亡が有意に見えているとは言えない状況であるが、高水準で推移しているため、5月以降も死亡数を注視する必要があると考える。

参考文献
[1] "旭川市の人口動態", 旭川市公式ページ
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/700/701/705/p007222.html
[2] "旭川市の世帯・人口",  旭川市公式ページ
 https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/700/701/705/d055301.html
[3] "市内の新型コロナウイルス感染症患者の状況", 旭川市公式ページ
https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/135/136/150/d068529.html