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9/27 DAY#13 チームアナリスト

今日のスケジュール
08:30 朝食 ボディースクリーニング
12:30 ランチ
12:50 メディアインタビュー1
13:20 メディアインタビュー2
15:00 スナック
16:30 練習へ出発
18:30 ディナー
21:00 スナック

今日は29日のオーストラリア戦に向け両チームのメンバーが発表される。
という事で私の大仕事、刺繍入れもマツヤさんに最終確認をする必要がある。

チームは今日は午後の練習の一部だけ。
午前中早い時間にメンバーを教えてもらえれば仕事が早く進められる。
この仕事のおかげでRWC期間中、私は多分マネージメントと一部の選手に次いで世界中で2番目位にウェールズのメンバーを知る事が出来る存在だった。
と言ってもウェールズはそんなにメンバーを入れ替えなかったので大差は無いんだけど、メンバー表を見るたびにどんな試合になるのかな?とドキドキしてたのをこの日記を書きながら思い出す。
早く進めたいからJRに何回もプッシュする。
やっとのことでメンバー表を貰ったのが10:30頃。
早速マツヤさんにデータを送り、内容確認の電話を済ませ、明日引き取りに行く事を約束する。

そしてオーストラリアもオフィシャルメンバー発表。
何とオーストラリアは初戦から大きくメンバーを変更してきた。
特にハーフ団。
ニック・ホワイト&リアリファーノ コンビから
ゲニア&フォーリー コンビへ。
これはどちらのチームにとっても影響が出る非常に大きな決断。と思ってたらやっぱりその通りな様子。
チームルームの横にセットされたアナライズチームルームが何やら慌ただしい。
今回ウェールズはアナリストチームとして、2名のカメラマン兼編集、1人のスポーツサイエンティストの計3名に、ガットランドHCに各コーチとS&Cチーム7名の計10名を帯同していた。
今やラグビーも現代スポーツの一般的なアナライズを使用したデータがモノを言うスポーツだ。
練習中から選手にGPSを付けてスタミナ状態やコンディションを計測し、試合でのプレーをデータ化しパフォーマンスや戦術までを丸裸にしていく。
そんな中でアナリストの仕事は非常に重要且つ過酷である。
日々の選手のコンディションチェックは勿論、対戦相手のデータ解析まで行わなくてはならない。
今大会で1番働いてたのは間違いなくアナリストチームだ。
朝は皆と同じでも本当夜中までPCに向かい作業していた。
ある程度相手のツアーメンバーから予測はしていたと思うしアナライズは進めてたと思うけど、それにしても極端なメンバー変更にアナリストチームもやる事が降って来たのだろう。
コピー用紙が足りないとか、インクが無くなりそうだから買ってきてくれとのリクエストがいきなりやってきた。

リクエストに答え買って帰ってきたら次はインターネットの速度が遅い。と…
各チームに与えられるネット環境は組織委員会が事前に各チームにアンケートを取り、仕様を取り決めた環境を某社に委託して各ホテルに回線を引き込んでいた。
どうやらこの仕様以下の速度でサーバーへアップロードするのにかなり時間がかかり、大きなタイムロスにより作業効率が悪いらしい。
早速組織委員会へ連絡して急遽某社のサービスマンにチェックに来てもらう手配をする。
流石日本最大手、今すぐ来るとの返答。

業者を待つ間や、対応中にアナリストの仕事を見てると本当に凄まじい解析を行なってる模様。
聞いてみると対戦相手の各メンバー毎の過去数試合のプレーを纏めた映像を作るらしい。
対戦メンバー全員分のプレーヤーカメラ映像である。
物凄い量の編集作業だろう。
それを各コーチに提出して、それを見たコーチから今度はこの選手のこんなプレーや、チームの組織プレー(ラインアウトDFなど)を集めて欲しいと言われ、それをまた集めて編集。
最終的に各コーチがそれらを見て、相手の弱点や、チームとしてどの様な戦術で挑むかを話し合いで決定するらしい。
そしてその方針に従い約15〜20分のまとめ動画を作る。
そしてそのまとめ動画をチームルームのTVでひたすら繰り返し再生していた。
飯を食ってる時も、仲間と寛いでる時も、例えトランプして遊んでようと、その部屋のTVでひたすら次戦のポイントが流れる事で、無意識でも目に入れ脳に叩き込むんだろう。
これが大体試合の3日前には流れていた。
つまりアナリストチームはその前に全ての仕事を終えているのだ。

ただ今回は急遽相手のハーフ団が変わった事で、このまとめ動画を編集する作業が発生した模様。

この一連のアナリストチームの仕事を見て、僕は凄くアナリストに興味が出た。
今も自分のチームで少しアナリストの様な事を真似事でやってみたりしてる。
まだまだ全然わからない事だらけなのでアナライズにはなって無いけど(笑)
最近Twitterでもアナリストの人達のアカウントをフォローしたりしてる(笑)
将来はアナリストやデータサイエンティストがどのチームにも居る事になるだろう。
ラグビーを知ってて統計学やデータサイエンスを学んだ経験が有ればチームに所属できる日は近いと思う。

話を日記に戻そう。

そうこうしてるとメディアインタビューの時間。
今回は対オーストラリア。
プールDの大一番。
これを勝つか負けるかで決勝トーナメントの戦いが大きく変わってくる大事な試合。
という事でメディアインタビューは時間も登場メンバーも多め。
ガットランドHCにアラウィン・ジョーンズ。
ケン・オーウェンスにダン・ビガー、ハドリー・パークス、ジョージ・ノース、リーアム・ウィリアム。とそうそうたるメンバーだ。

メディアインタビューはチームのメディアマネージャーとアレックにお任せ。
僕はこの間にウェールズ応援企画のプレゼントを梱包して発送する手配。
ニューオオタニは地下に郵便局があるので楽ちんである。
このホテルはその気になればここで生活出来てしまう位の施設が揃ってた。

そして練習の為にアドバンスチームとして先に秩父宮ラグビー場へ。
練習準備が終わるとJRとマネージメントメンバー向けのおやつを近くのファミマへ買いに行く。
実はこれも北九州から毎日やってる…
毎回大体同じ物を買うので良い加減効率を考えて、まとめ買いしてチーム荷物と一緒に運んで欲しい。
特にハリボーと言うグミが必要で、これは一部のファミマかスーパーしか売ってない。
似たようなグミを薦めると断られる。
小学生か(笑)

いつもの様にキッカー練習もお手伝いして、いよいよ秩父宮ラグビー場は今日でお終い。
次回東京に帰ってくるとしてもセミファイナルで、ホテルも再抽選なので秩父宮に帰ってこれるかわからない。
お世話になったTCCのMさんとシミズオ○トの皆さんにご挨拶して、明日明後日使う道具だけをトラックに積み込む。
その他のチーム荷物は明後日トラックがやってきて、次のキャンプ地である大津市へ運んでいく。

そしてホテルへ帰るとすぐディナー。
だけどいつもより人が少ない…
聞くと今日は東京でウェールズの人気バンド Manicsがライブをするらしく、マネージメントメンバー10人程が観に行くので、バスを出そうとしてるみたいだ。

今夜は大人しくホテルで過ごせそう…
と思ってたら、同じくRWC組織委員会で働くEちゃんから連絡あり、どうやら彼女はANAインターコンチホテルで働いてるらしく、お互いの近況報告もかね、中間地点の赤坂見附で飲みにいく事に。

アラン達マネージメントとは今日は飲みに行かなかったけど、飲みに行く事に(笑)
体力には自信ある方やけど、肝臓の方が心配になってきたRWCでの毎日…
始まる前と聞いてた話がだいぶ変わってる(笑)

彼女は仕事に色々不満があったらしく
結局深夜まで愚痴聞いたり、ラグビーについて語りながら飲んでしまった…

続く

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