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10/6 DAY#22 九州は大分へ

今日のスケジュール
08:00 朝食
 アイスバスリカバリー
11:20 ブランチ
11:50 ホテル出発
14:15 フライト from 伊丹空港
16:00 チーム荷物到着
16:15 ホテル到着
   スナック
   メディアインタビュー
18:30 ディナー
21:00 スナック

今日はいよいよ大津市を出て次の決戦地、大分への移動日。
そして今回初めての飛行機での移動…
慣れないので色々問題起きそう…

一人当たりの持込荷物が制限されるから今回は各々よ荷物は少なめにパッキング。
昨日のチーム荷物積込みは結果的に量が多くて大変だったけど、膳所高校ラグビー部の子達がジャパンvsサモア戦があるのにも関わらず、ボランティアでお手伝いに来てくれて本当に助かった!
マネージャーの女の子まで運んでくれて感無量。
お返しに昨日着てた Keep Clean RugbyのTシャツ等をあげた。
本当にありがとう!

いつものルーティンで1日が始まり、
アレックはアラン秘書として会計、
僕とシューちゃんでアイスバスの準備。
これも飛行機に積む…べっちゃべっちゃで段ボールに入れて運ぶから箱が途中で底抜ける(笑)

本当ここ大津は景色が最高やったなー。
ホテルの皆さんやTCCのKさんとのお別れの挨拶をしいざ出発!

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*因みにアランは気にいるとウェールズグッズをばら撒く癖があります。

伊丹空港でも大男60人でお揃いの移動服を着てるといやでも目立ち、
道行く人々が写真やサインを貰いに集まってくる。
やはりRWC2019は日を重ねるにつれ人気が高まってきてる!
昨日がジャパン戦と言うのもあるだろう。

他のチームもそうだと思うけど、移動の時は選手達皆んなも荷物を持って運んでくれる。
衣装ケースやマッサージ台、移動中に飲むドリンクの段ボール箱。
ラガーマンらしくひょいっと軽々持っていく。
機内持込荷物以外を団体チェックイン場所へ下ろしてもらい、
ANA担当者さんとチェックしていく。
恐ろしい数なのでなかなか時間かかる。
その間に座席についても打ち合わせ。
大会期間中に飛行機で移動するチームには3日前までに、搭乗者全員の身長と体重を組織委員会を通して航空会社に提出する事を義務付けられている。
どうも座席の割当の際、飛行機のバランスが前後左右均等になる様にするためらしい。確かに必要(笑)
ウェールズは超巨漢級の選手は居ないにせよ、それでも海外のラグビー代表チーム。
体重はめっちゃ重い。
このリスト管理が面倒だったり、超巨漢級プレーヤーが多いチームは飛行機移動を避ける様にプランしてたらしい。
確かにアイランダーやったら座席2つで1人とかあり得るな…

*後日談であるチームのコーチが150Kgあって新幹線も飛行機も座席3つ分必要やったらしい…どんだけデカいねん!

座席割当を確認し各々にチケットを渡す。
そしてゲートを潜り搭乗口へ移動。

と、その時問題発生…

引っかかったのはリース・キャリー。
今大会ウェールズチーム最年少プレーヤー。
そう、彼はウェールズの伝統に則りこのラブスプーンを常に持ち歩かなくてはならない。
それは例え飛行機でも守らなくてはいけない…

このラブスプーンが機内持込規定に引っかかってしまったのだ!
航空法では全長60cm以上だと凶器になる可能性があり持ち込めないらしい…

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これを何とかするのがリエゾンの役目。
担当の人と話す。

担「いやー我々も航空会社として航空法を曲げる事は出来ませんので…」
ラ「充分理解しております。ただご説明させて貰った通りどうしても彼が運ぶ必要があるんです…」
担「んーそう言われましても…」
ラ「航空法で問題となっているのはどの部分ですか?長さでしょうか?」
担「そうですね、長さが問題となります」
ラ「長さが60cm超えてたら自動的に凶器扱いになるんですか?折畳み傘とか折畳んだらそれ以下だから問題無しですか?」
担「傘はその様な扱いになってますね」
ラ「確かに大きいですがコレは鈍器にしかならないですよね?刃物扱いでは無いですよね?」
担「そうなりますね、刺すことは出来ないと思いますので」
ラ「じゃ鈍器に該当しない状態にすれば何とかなりませんか?」
担「と言いますと?」
ラ「例えばお土産でも長い包装のポスターとかならOKですよね?それは鈍器になり得ないからと思ってます」
担「そうですね、確かにその様な品目は持込めます」
ラ「じゃコレを梱包して鈍器じゃ無くせば運べませんか?」
担「上に確認取らせて下さい」

…待つ事5分
担「オッケーでました、これを柔らかい物で包んで何か袋に入れて封印して貰えばOKです」
ラ「ありがとうございます!」

難なくクリアした。
普段の仕事で客からのクレームを受け対応しまくっている僕の得意ジャンル。
逆らってはダメ、相手が指摘してきている箇所を的確に判断し、そこを相手の理論に則って着地点を探しランディング。
向こうもサラリーマン。これは毎日起こる仕事の一つに過ぎない。
結局彼にリスクがあればOKしてもらえるはずが無い。
ついでに言うと相手に解決策を出してもらうのは間違い、
こちらから提案しそれを上長に掛け合ってもらうのだ。
そうする事で相手方もこちらが協力的に努力して解決しようと見てくれて、少しは妥協しながら協力てくれるのだ。
お互いハッピーで終わるのが良い。

という訳でTシャツをラブスプーンに巻き付けテープで留め、
それを戴いたANAの紙袋に入れテープで蓋をして完成!
この作業もわざとリースにやってもらう。
これは彼しか触れないアピール(笑)
担当者さんも手伝おうとしてた手を引っ込める程効果的(笑)
これも担当者さんの良い思い出になったかもしれない。

リースが終わってもまだまだ出てくる問題。
と言っても小さい事。
預入荷物から出てくるモバイルバッテリーや乾電池。
何でか知らんけどスーツケースからコンビニプリンまで出てきたし(笑)
それらを僕が手荷物として機内へ持ち込む。
結構重い(笑)

あっという間に別府空港に到着。
先ずは到着した空港の荷物受取ベルトコンベアーで寿司が回ってるのに皆んな大はしゃぎ。

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そして到着ロビーでファンの方々の大歓迎を受けて、バスで揺られる事40分で別府の杉乃井ホテルに到着。
ここでも大歓迎を受け早速いつもの到着時の仕事に取り掛かる。
ここのチームルームは入口入ってすぐ!
荷物の運び込みもスムーズ!
そしてチームルームが広い!
全てが同じスペースにあるので楽チンでした。

到着仕事してると直ぐにマネージメントから質問。
「スパはどこだ?」
えーっとここは温泉宿なので至るところにあります(笑)
とりあえずマップを渡してここの名物棚湯を紹介。
この棚湯は本当大人気で皆んな毎日行ってました。
練習終わりのバスを棚湯前つけて選手達を降ろすコースが出来た位。
*僕は忙しすぎて一回も行けてません(笑)

チームルームでシェフアンドレの通訳や荷物の仕分け、車や組織委員会からの送付物などを整理してたらアランがやってきた。

ア「ここのスパはやっぱり素晴らしい」
ラ「はい、日本でも有名な温泉宿です」
ア「ところでキャプテンズランの日のディナーアウトの店を決めたい。何軒かステーキハウスをピックアップしろ、今日下見に行く」
ラ「はい」

ウェールズチームに人気だった日本での食事は意外にもステーキ。
勿論スシも良かったのだがチームの方針で、試合2日前から生物は食あたりのリスクを考えて禁止されてたので機会が少なかった。
ラーメンよりステーキ。
どこのキャンプ地でもチームメンバーからステーキハウスの問い合わせがあり予約していた。

大分でのTCCのMさんにヒアリングし店をピックアップし予約完了。
出来る男Mさんの引き出しはまるでドラえもん。
この後起こる難題を彼の四次元ポケットで何回クリアして貰ったか…

そしてこのホテルから別府市の繁華街までは少し遠いので車を出せと言われ、何故かアランのお気に入りドライバーのシューちゃんが付き添う事に(笑)

アランや要人を車に乗せる時はいつもシューちゃんご指名だった。
因みに最初シューちゃんはチームから物凄く若く見られていたのと、人柄や体格のせいか少し頼りなく思われていたと思う。
しかしある日シューちゃんの経歴を話した時があって、内戦が始まった直ぐの南スーダンで日本大使館警備を任されてRPGが飛び交うのや、目の前でJA〇Aの車がハチの巣にされるのを目の当たりにしてたと言う話をしたついでに、何故かアレックがシューは忍者だと言い振り回ってから皆んなからの見る目が変わった(笑)
何でかわからんけどアランはそれを信じてたな(笑)

なんやかんやで夜も更けてきた。
ディナーはホテルで済ませ、今日はアランがレストランの下見だから飲み会は無いだろうと思ってたら、このホテルはRWC推しで二階にハイネケンバーがありサービスがあるという事でアレックと行くハメに…
温泉にでも浸かってゆっくりしようと思ってたけど無理でした(笑)

続く

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