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Wolfenstein II: The New Colossus なんちゃって日本語化

「Wolfenstein II: The New Colossus」のPC版を無規制状態で保ちつつ、日本語音声と字幕に変更できないかと足掻いた際の備考録です。
この記事を見て真似されるのはご自由ですが、何が合っても自己責任ですのでくれぐれもご注意を~

現時点(2021/10/16)では、無規制状態で音声・字幕ともに日本語にするという、完全な日本語化はできませんでした。

しかし、日本語音声+英語字幕という最低限遊べる形にはできました。

1、準備したもの

・海外垢にて購入した「Wolfenstein II: The New Colossus」無規制版
・日本垢にて購入した「Wolfenstein II: The New Colossus」CERO版

海外垢ってどうやって作るの?って人は下記記事参照

2、なんちゃって日本語化手順

・ファイル移植
無規制版の /base/ 内の「build.cfg」「patch_3.resources」だけ、CERO版から移植してくる。
次にCERO版から /base/sound/ フォルダをまるごと持ってきて移植。

・設定変更
持ってきた「build.cfg」をテキストエディタで下記に変更する。
+sys_ratingversion 2 → +sys_ratingversion 0

・バイナリ変更
「NewColossus_x64vk.exe」に対して5chの設定変更を加える。

バイナリエディタで開いてEnglish(US)で検索
アドレス 264827のEnglish(US)をJapaneseに書き換える。
アドレス 264828に残った US)の "55 53 29" を 00 に書き換える。
アドレス 26482AのJapanese "4A 61 70 61 6E 65 73 65" を 00 に書き換える。
(Audio()で検索)
アドレス 26480EのSpanish(Mexico)をJapaneseに書き換える。
アドレス 26480Fに残った Mexico)の "4D 65 78 69 63 6F 29" を 00 に書き換える。

出典:5ch [PC版] Wolfenstein II:The New Colossus Part2

以上の作業を行うことで…
ゲーム的にはSteam側の英語プロパティを元に起動 → 音声・字幕ともに英語を読み込み開始 → バイナリで音声の英語定義を日本語に書き変えてるため、日本語音声・英語字幕という形になる。

3、謎の起動エラー

無規制版の「NewColossus_x64vk.exe」に対してバイナリ変更して保存すると起動できなってしまう。

application load error 65432 

CERO版の方 exe ではならないかもしれないけど、未検証…
多分、Steamのコピーガード的なものが働いてるっぽい?

対処法としてはロシア系のサイトで配布されてた exe で代用。
元は「英語音声でロシア字幕を楽しみたい」ってスレッドで、中身みたけど同じようなバイナリをイジってる系だった。

なんでこっちは動くの……
コピーガードをぶっ壊してる説濃厚、海賊版横行しまくりの国だしね

4、お役立ちコマンド

Steamの起動オプションで使えるやつで上級者コマンドってやつです。
色んなスレッド見ていて、これは使えるって思ったやつだけです。

+com_skipBootSequence 1
長ったらしいイントロムービーをスキップしてくれます。

+sys_languages "english"
ゲームの言語設定変えれます。"english"の部分をSteamのスレッドに書かれてる言語内のものに変更すると、その言語と音声に変更する。

5、考察と検証

・音声と字幕設定
色々検証した結果、Steam側が持ってる言語設定で判断してるっぽい。

画像1

上記の言語プロパティで選択された言語の字幕と音声ファイルを読み込むようになっており、選択できる言語はリージョンによって別れている。
また、起動の際に先程の上級者コマンドを入れておけば上書き形式での変更が可能になる。

・ゴア表現設定
設定ファイル自体は「build.cfg」であり、中の「+sys_ratingversion」の数字で判断してるっぽい。

+sys_ratingversion 0 → 無規制
+sys_ratingversion 1 → ドイツ(ナチスの鉤十字表記規制)
+sys_ratingversion 2 → 日本(グロ規制)

ここを「0」に設定した上で「patch_3.resources」を除く全ての .resources .texdbファイルを無規制の物に差し替えれば、規制シーンはなくなる。

「patch_3.resources」
こいつが中々の曲者で「再生したい音声言語の物」を用意しないとだめ。
おそらくリージョン毎に再生できる音声と字幕が定義されおり、対応してない国の音声や字幕は全てデフォルトの英語になってしまう。

例:無規制版の「patch_3.resources」移植
→起動時に言語を日本語にしても該当する定義がないため、音声字幕ともに強制的に英語に変更

・「gameresources.resources」
リージョン事に定義されてる字幕や、イベントシーンで読み込むリソースファイル等、全体に絡む定義をしていると思われる。

字幕を日本語に出来ない根本的な原因でもあるが、「gameresources.resources」をCERO版に差し替えると、字幕とメニュー画面などはしっかりと日本語で表示されるようになるが、イベントシーンで確実に落ちてしまうようになる。

原因はおそらく呼び出している他のリソースファイルが、無規制版とCERO版で微妙にちがっており、イベントシーンで使われるモデルや使うテクスチャの呼び出し名の食い違いで、正常に読み込めていないためだと思われる。

そこで「イベントシーンで使われるモデルは一緒のわけだから、実はCERO版には本来いるはずの血吹雪や鮮やかな血のテクスチャーを入れてないだけではないか?」と思い、「.texdb」だけ無規制版に差し替えてみたが、どうやら呼び出してるてるパスが無規制版とCERO版でずれているらしく、「首だけになったデスヘッド」やら、「胴体だけしかない透明なヘリ」になったりで、イベントシーンが台無しになるので諦めた。

これはもう誰かが「.resources」ファイルの復号化と暗号化ができるツールを作ってくれるのを待つしかないと思う…
ちょっとしらべて、アメリカの掲示板でDOOM Eternalでおんなじことめざしてる変態達がいたけど、かなり苦戦してるみたい

・音声関連
基本的に 「Wolfenstein.II.The.New.Colossus/base/sound/soundbanks/pc/」内にある「prodspec.json」で定義されてるものを見てると思われるが、よくわかんない…

「prodspec.json」内では streamsize やら、banksize など事細かく定義されており、数字が少しでもずれていると、定義されているファイルを読み込まなくなる。
ならば、英語音声のファイル名と日本語音声のファイル名逆転させて、jsonの中の定義もぜ~んぶ逆転させたら、基準の英語音声が「英語のふりした日本語」ファイルによって、日本語音声に変わるんじゃね?っていじってみたが…無音になって失敗…

なんか別のファイルで名称とサイズを照らし合わせて、合ってたら音声再生とやってるのかもしれない…

6、参考文献リスト

・ロシア語音声より英語音声とロシア語字幕でやりたいロシア人の集い

・日本有志達の限界

・ドイツ語の規制突破を発見したすごい奴


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