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どのレベルでも見やすい映像を手軽に撮影したいを叶える

これはスポーツアナリティクス アドベントカレンダー 4日目の記事です。
投稿される記事内容の質が高いため、そのレベルは4日目にして崩壊させますが、ご了承ください。

私はラグビーのトップチームで10年間アナリストをしておりましたが、基本試合でも練習でも環境が整っているので、高所(ビデオ塔)からビデオ撮影ができ、分析ソフトで確認するのに見辛い映像をコーチ陣に提供することはほとんどありませんでした。
しかし、戦略戦術が高まれば高まるほど、コーチ陣営から求められる映像の質や種類も増え、それに対応していくため、機材屋アナリストとして日々家電量販店や防犯カメラメーカー、撮影機材会社に問合せをして、情報を集めていました。(※近隣の家電量販店の店員には完全マークされましたが)

特に要求が多かったのは、全体を真上から撮影した映像が欲しいと言われ、大きなスタジアムでの国際大会などではスパイダーカメラで可能でしたが、到底応えられない要求でした。

そんな中ドローンの存在が世に出てきました。
ドローンなら空から撮影でき、コーチ陣の要求に応えることができる。


ラグビー界では、2015年ラグビーワールドカップの日本代表を指揮したエディー・ジョーンズの元、アナリストの中島正太がドローンをトレーニングの撮影に採用し、話題になりました。

当時エディーもドローンの映像には非常に興奮していたし、
冗談で「南アフリカの秘密練習をこれで空から撮影してやるんだ!」なんて言ってたのを思い出します。

しかし、ドローンは一気に普及し、「墜落した!ぶつかってケガをした!」などのネガティブなニュースばかりが世間を騒がし、ドローンのイメージは急降下。同時に飛行のルール化が制定され、誰でも簡単にどこでも飛ばせるものではなくなってしまいました。

そこで、もっとシンプルで、いつでもどこまでもビデオ塔などがなくても高所から撮影ができる機材がないか探し始めました。

すると海外スポーツ界ではすでに使用されていたのです。

10m以上伸ばせてコロコロ移動させることができる。
これでグラウンドのどこにでも運んでいけるし、いろいろな角度から撮影できると思いましたが… 持ち運ぶのに大き過ぎる。そして高額!!
Hi-PODだけでなく、他にもいろいろありましたが、購入するにはハードルが高過ぎ、これも断念しました。

そこで日本国内で同様の撮影機材を製造している会社を調べたが、スポーツの分野ではまったくヒットせず、視点を変えて建築物等の高所点検をする企業を探したところ、近隣の企業で1社みつけたのです
すぐにアポを取り、企画書を作成して、スポーツ用に改良して販売しないか打診しましたが、そこまで事業拡大するつもりはないとその場で断られました。価格も約30万円と高額だったので、厳しいものがありました。

もうムリかなぁ~と諦めかけた気持ちでネットサーフィンしていたところ、
Fish On!!!!! 大物でした!
その名も ルミカ社BiRodでした

当時、興奮状態のままホームページに掲載されている電話が問合せ先なのかも確認せずにすぐアポを取るため連絡したことを思い出します。
ルミカ社へ初めて伺った際は社長自ら製品説明をしてくださり、違う要素で使用するつもりで製造開始したとのことだったが、私の提案を快く受け入れてくださりました。

BiRodなら、価格も1桁ダウンの3~6万円くらいで、7.5mまで伸びる。
持ち運びは簡単で、高所のない環境下ですぐに撮影の準備ができる優れものでした。
私はアクションカムを乗せたり、SONYのハンディーカムを乗せて撮影していました。SONYのハンディーカムはWiFi対応で、スマホやタブレットに専用アプリをダウンロードしておけば、そこで撮影映像を確認でき、録画のスタート/ストップ、ズーム/ワイドをコントロールすることが可能です。
ビデオ塔の近くでなくても、トレーニングの一部分を移動しながら撮影でき、特にラグビーでは「スクラム」の練習の際に重宝しました。

今やラグビートップリーグのほとんどのチームが導入し、海外のプロラグビーチームも導入、サッカーや野球、ビーチバレーなどにも導入されているようです。

多くのスポーツにおいて競技性により環境やビデオ撮影の仕方、求められる映像も違ってくるので一概に言えないのですが、やはりどんな競技、どんなレベルでもコーチとしては試合後・練習後に見返す映像は見やすく、その状況が確認しやすい映像が欲しいものです。
もちろんアナリストとしても、スタッツを取る際には、見やすいことに越したことはありません。

中学校や高校レベルだと、なかなか練習試合から公式戦まで高所から撮影することができず、真横から撮影したような見辛い映像しか撮影できないと思いますが、このBiRodがあれば、どこでも全体を見渡せるようなワイドで見やすい映像が撮影できます。

アナリストして分析の質を上げるためにも、
またチーム、選手、コーチに見やすい映像を提供するためにも大事なツールに1つになるのではないでしょうか。

次は 天候に左右されないIPカメラの活用を考えていきたいですが、すでにサッカーではAIカメラも導入されてきています。
どんなレベルや環境であろうと、選手個人、チーム全体が成長できるようなものを提供していきたいですね!

でも・・・ドローンの映像はすばらしいですね!
グラウンドのスペースがすべて確認でき、ポジショニングも全部確認できますからね!


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