「おしごとおわったらさ」
毎日毎日、パソコンの画面を10時間以上見続ける生活
週に半分以上、家から出ずに気づいたら空が暗くなっている
こんな生活を、誰が2年前に想像していただろうか
もっと海外旅行に行っておけばよかった
もっと理由もなく外に出かけていればよかった
もっと"自由"を感じていればよかった
仕事はどんどん忙しくなっていき、心がすり減らされていくのが、わかる
1日に10個以上の打ち合わせがあっても
営業の成績はよくならない
それでも、頑張り続けるしかない
そう思って1年間、前だけを見て
全速力で走り続けてきた
ふとケータイをみると、不在着信の通知が入っていた
「どうしたの?」
「あーお姉ちゃん、ごめん、こどもが勝手にかけたんだよー」
「あーそうなんだねー」
(おいでー電話かかってきたよー)
「しーちゃん?」
「うん、今日はなにして遊んだのー?」
「こうえんにね、いったのー」
「公園でなにしたの?」
「こうえんでね、ボールしたの」
「よかったじゃん」
「しーちゃん、おしごとおわったらさ、ゆーちゅーぶみたい」
「今度一緒に観ようね」
「うん、ばいばーい」
3歳の甥っ子にさえも、仕事が忙しいと思われていてーーー
余裕のない自分がすごく、嫌になった
こんなに頑張って、私はどこを目指していたんだっけ、、、
自分の時間を、人生を、見直したくなった
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1日は24時間
平等に時間は過ぎていく
24時間しかない
だから走り続けないと、遠くまで行けない
そんな恐怖が、私にはあった
でも、走り続けていると見えなかったものが
立ち止まって深呼吸をするときに、やっと見えてきた
10分、家族や甥っ子と話して、愛おしさ
5分、空を見上げて、夕日の美しさ
1分、今日のよかったことを振り返り、過ごす嬉しさ
「人生は持久走だよ」
だれかに言われたことばをふっと思い出しながら、立ち止まる時間を大切にできるようになってきた
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1分でも立ち止まることで
いつも頑張り続けてきてくれた、あなたのこの先の時間が、すこしでもプラスの感情で溢れるよう、心から願っています
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