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ゴボウ コンニャク 大根切り干し 漬け物 梅干し フキ ワラビ 寒天 昆布 わかめ

割引あり

日本の伝統食は、コンニャク、切干大根、ワラビ、フキ、ウメボシ、昆布など、カロリーが低く、整腸作用があったり、ミネラルが多かったりする食べ物が多い。

その理由を考えてみると、基本的には、ごはんという甘みの強い穀物を主食としていたことや、日本が中緯度地帯に位置していたことが影響していると思う。コメはおかずなしでも食べることができるから、大げさなおかずがなくてもすむ。緯度が高ければ、育てることのできる作物が限られるため、牧畜を中心にして肉への依存を強めざるを得ないからである。本来、日本では生野菜を食べず、漬物にして食べていた。豊富育つ野菜を浅漬けにして、サラダのようにモリモリ食べるのである。

日本では、米の消費量が激減し、肉の消費量が増えているし、この記事のタイトルに挙げたような食べ物は、意識して食べないとほとんど口にしないこともあるほどに、日本人の食生活が変わってしまった。米を食べることが難しく、小麦を食べることが容易な状況ができ上がっている。ラーメン、餃子、ピザ、ハンバーガー、ウドン、焼きそば。手軽に安く食べられるものは、小麦製品が多い。

子どもの頃には違和感を持たなかったのだが、テレビや新聞から離れ、ときどきは、本来の日本食的な食事もできる環境で暮らしていると、ラーメンやカレーを日本食と呼ぶのはおかしいと思う。日本食とは、もっと質素で地味なものだ。

本来の日本食、つまり、稲作を中心とする食事では、味の濃い少ないおかずとみそ汁で、ご飯を何杯も食べるのが普通だった。私の食事も、時代に合わせて、たくさんのおかずを前に、茶碗に軽くいっぱいほどのご飯を食べる形に変わっているが、しばしばそのような食べ方に違和感を感じている。おかずはもっと少なくてよいし、ご飯はもっとたくさん食べたい。

あいにく、コメをたくさん食べることは、短命につながっていたという調査がある。40歳代から脳卒中で亡くなる人が多く、60代にもなると体力が衰えてしまうのだという。ただし、この調査は、長命または短命な地域のみを対象としたものであるため、極端な結論が出ている可能性があると思う。

一方で、現代社会においては肉食の危険性が指摘されつづけている。

アメリカではすでに1977年にマクガバン・レポートにおいて、現代の肉食が危険であるという報告が行われている。

「私たちの食するものが、知らぬ間に昔のような自然なものではなく、薬漬けのものになっている。 肉を主体とした薬漬けの食べ物が癌や心疾患、脳卒中の原因であり、これらは食源病である。栄 養管理をしている医師は栄養学を全く判っておらず、間違った栄養管理が治癒を遅延させている のだ。間違った食生活を改善していかない限り、アメリカは病と共に滅ぶだろう」

http://www.akanedai-eysn.com/databank/pdf_datas/eclipse/e013.pdf

伝統食を忘れ、日本という土地に適した、栄養面でも単位面積当たりの収穫量でも優れた穀物である米の消費量を減らし、肉を多く食べるようになった日本では、がんが増え続けている。他方、世界の他地域では、マクガバン・レポートを受けて、肉食を減らし、添加物を減らして、がんが減っているのである。

稲を育てることのできる恵まれた場所にある日本が行うべきことは、米中心の食生活に国民が戻ることができるよう、稲作を保護し、補助金を出して米の値段を引き下げ、伝統的なおかずを摂りやすい環境を作ることなのだろうと私は考える。

不思議なことに、肉をおかずにご飯を食べたときよりも、ヒジキやコンニャクなどの煮物をおかずに食べたときのほうが、量が少なくても満足感が得られることがある。それは咀嚼の回数であったり、ミネラル摂取の結果であったりするかもしれない。なにはともあれ、本来日本人は肉をたくさん食べるような食生活をしていなかったこと、肉食が危険であること、日本には優れた伝統食品が多数あることを意識して暮らしていく人が増えるといいと思う。

さらにいえば、特に遺伝子組み換えによる小麦の危険性を指摘する人もある。小麦と肉の食事は最悪の食事なのかもしれないのだ。


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