見出し画像

出産の記録。

息子が生まれて3ヶ月過ぎた。
息子がいる生活にも慣れて、自分の時間が取れるようになったので、出産から夫の育休終了までの2ヶ月であったことを少しずつ書いていこうと思う。

まずは出産の記録から。

出産したその日の夜、この出来事を忘れないようにと携帯にメモをしておいた。

そのメモをもとに、息子が生まれたその日の出来事を書き残そうと思う。

破水…?

【12:30】
昼寝から目覚める。その後、膣が史上最強に痛む。「まぁ、いつもの前駆陣痛かな?」と思い、少し休んで昼食を作った。

【13:00】
昼食を作り終えたので、隣の部屋で仕事をしている夫にご飯が出来たことを伝える。

その時、股の間から、さーっと水が流れた。

「えっ?これはおしっこ?それとも破水?」

と思いながら、トイレに行くと止まらず水がさらさらと流れた。

急いで32センチのナプキンを身につけた。

これが破水なのか分からず、確認の為病院に電話したところ、
「ドクターに確認したのですが、破水かもしれないので、入院セットを持って今から病院に来てください。」と言われ、病院に行くことになった。

その間、心臓がドキドキしっぱなしだった。

予め登録しておいた陣痛タクシーに電話し、待つこと5〜10分、タクシー到着。

出来上がった昼食を食べずに夫とタクシーに乗り込んだ。

病院までの道のり約20分。その間も前駆陣痛とは違う感じたことないお腹の痛みを感じる。その痛みの感覚がどんどん短くなる。

その道中、夫は手をずっと握ってくれていた。

病院に到着

【14:00過ぎ】
コロナ対策の為、夫とは病院の入り口前でバイバイ。

助産師さんに案内され、すぐに医師の診察を受ける。

破水と診断され、「子宮口3センチ開いてますが、麻酔打ちますか?」と言われた。

私は注射が超絶苦手な為、(でも背中に注射する無痛分娩を選んだ。)

注射の痛みを感じるなら、この陣痛の痛みに耐えよう!と思い、「まだ頑張ります。」と伝えた。

【14:20】
LDRに入り、お腹にNSTを装着。「陣痛の感覚は何分ですか?」と聞かれたが、全然時間を見ていなかったことに気づく。

「(ま〜だいたい…)10分ぐらいです。」と伝えるも、後で確認すると5分間隔になっていたことに気づく…。

【14:50】
陣痛促進剤を打ち、

画像1

(これがかなり痛かった!)

2、3分後。

我慢できない!と思い、ナースコールして言った。

「麻酔をお願いします…。」

分娩

【15:00】
歩いて処置室まで向かい、裸になる。

助産師さんは二人。そして担当医の先生。

先生に背中を向けて海老のように体を丸め、背中に麻酔を打つ。

麻酔が下半身に行き渡るために、仰向けになった。

が、のけぞりたくなるほどすぐに陣痛が襲ってきた。

「うー!」っと体を動かすと、助産師さんに体を押さえつけられた。麻酔が行き渡るためには仰向けでいることが必要らしい。

のけぞりたくなる痛みを我慢しながらの仰向けがすご〜く辛かった。

辛すぎて、誰かに手を握って欲しいのと、応援して欲しいのとで、「痛い!助けて!」と陣痛が来るたびに、助産師さんに助けを求めた。

そうすると、助産師さんも手を握ってくれて、「深呼吸しよう!」「上手だよ!」と励ましてくれた。

意識が朦朧としながらも、それがすごく励みになった。

そうこうしながら、麻酔が効くまで陣痛に30分耐える。
陣痛に耐えながら、横目で何回も壁に掛かっている時計を見た。

【15:30】
麻酔が効いたかどうかのコールドテストを受けるも、保冷剤の冷たさは下半身のどこでも感じていた

これは麻酔が効いてない証拠らしい。

先生が麻酔を打ち直しに来るまでの間、助産師さんが子宮口の開きを確認する。

この時、子宮口9センチ。

先生到着後、2回目の麻酔。

打ち直す時、「痛っ」と言ったら、やっぱり麻酔が効いていなかったらしい。

【16:00】
麻酔が効いてきた。子宮口も全開。

生まれそうなので夫に連絡。

陣痛の痛みがやっと和らいだ為、夫が到着するまでの30分間、分娩台の上で携帯を触りながら待っていた。

麻酔が効いた後、私は余裕だった😆

夫を待っている間、すごい叫び声が聞こえた。

私と同じ、出産に臨んでいる人がいるらしい。
声にならない声で陣痛に耐えていて、私もあんな感じだったんだな…と冷静に考えていた。

麻酔ってすごい。

【16:30】
ついに夫が到着。
助産師さんから「いきんでOK」をもらったので、自分のおへそを見るようにして、上半身を浮かせ、いきむ

「あ、これいきむタイミングだな。」と自分でなんだかコツが掴めてから早かった気がする。

私にとってのいきむタイミングは、外陰部が腫れてるような感じがしたら…だった。

助産師さんに「いきみます。」と伝えて、息を止めて、長く息をはいた。これをふた呼吸分、繰り返した。

【17:10】
お腹の中からドゥルっと抜けた感覚が分かった。先生が吸引機のようなもので赤ちゃんの水を吸ってあげると、泣き声がした。

そして、「おめでとうございます!」という声が響いた。

病院についてから約3時間のあっという間の出産だった。

あれよあれよとお産が進み、私も夫も気持ちの準備が出来ないまま、息子と対面。

画像2

さっきまではお腹にいたのにこうして腕の中にいるのが不思議な感覚だった。

目を開けては閉じて、手を口に持っていこうとする。
か細い声で「ふぇ〜」と泣いている息子を見て、「生きてる…!」と感動した。

出産に関しては、息子を産む前までは恐怖でしかなかった。子宮口がほぼ開いてから麻酔が効き始めたが、麻酔が効いた後の出産がすごく楽だった。

コロナ禍での出産は孤独だ…と思っていたけど、孤独だとか一ミリも感じなかった。

助産師さんが私を褒めてくれ、励ましてくれたおかげで一人じゃないんだと思えたからだ。

それに陣痛中、夫が立ち会えないほうが私には合っていた。
夫がいると甘えてしまって、集中できなかったと思う。

お産後、助産師さんから「出血も少ないし、超スピード安産でしたね!」と言われ、なんだか誇らしい気持ちになった(笑)

はじめての出産、予定日から2週間早かったので心の準備ができていないままの出産だったが、助産師さんのフォローのおかげで一生忘れられない出産となった。

真っ暗で静かな世界から、騒がしくて眩しい世界に出てきた息子。

これから息子にどんなことが待っているのかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?