見出し画像

人生とともに好きになった写真

写真が好きになったのはつい最近と、
趣味として期間が浅い。
それまでは撮るのも撮られるのも好きでなかった。
寧ろ見るのが好きだった。

幼少期から10代まではいい思い出がなく、
学校が辛かった。
写真を撮られるなんてまっぴらだ。
修学旅行の集合写真や、学校の卒業アルバムもあったけど、
全部破棄しちゃったほど。
家族旅行だって、自分が本当に行きたいところでなかったし、
つまらなさそうな表情だったと記憶する。

10代後半から、エンタメ情報誌「ぴあ」を片手に、
東京までギャラリー巡りをするようになった。
お金が掛からないし、いい散歩になる、
とっておきの趣味になった。
イラストやグラフィックも見たけど、
感銘を受けたのが写真。
特にアラーキーさんが好きだった。
作品にある「東京の古い街並みってこんな感じだったんだ」
という驚きもそうだが、
裸の女性の虚ろな目に惹きつけられるものを感じたからだ。
それからは、ジャンルを問わず、写真を観に行くようになった。

写真が好きになったターニングポイントは、
蜷川実花さんだ。
ガールズフォトと呼ばれたあたりから名前は聞いていたが、
その頃は関心が薄かった。
が、日が経つに連れ彼女の作品が世に広まると、
同時に私の関心も濃くなっていった。
作品の花から伝わる情熱や息づかいが、
とめどなく心に響いた。
それからは彼女の作品を通して、刺激を受けたくて、
作品展に足を運ぶようになった。
彼女の作品には、自己肯定感を育む
情熱的な空気感があって、
「声を出したいときは出していいんだよ」という、
メッセージが伝わってくる。

「私の心の声はなんだろう。本当は写真を撮りたいんじゃないのか?」
フォトコンテストに出すわけじゃないから、
好きなように撮ろうと思った。
写真を撮るようになって、
「実花さんはこういうふうに撮っているのかな」と
想像が湧くようになったし、
色々な方の写真も観るようになった。
更には、夫との共通の趣味を写真にするべく、
夫所有のカメラを借りて、日々奮闘中だ。
写真を趣味にしたことで、自己肯定感が生まれたし、
言いたいことを少しでも言えるようになったし。
人との思いやりも育むようになったと思う。
今後は、人生のパートナーと、
いい写真をどんどん撮れたらなと思っている。

個人的には、スマホやデジタルカメラもいいが、
フィルムカメラのような、
淡い雰囲気の世界観で彩られた人生を歩みたいと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?