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Pilot of the Airwaves (1979)

てっきりその国のもんだと思っていたら、実は違っていたということが時々ある。

この曲、アメリカに初めて行って、というか生まれて初めて海外に行って、ラジオから流れていたのを聞いた曲。移動の車のカーラジオから、夜寝る前に聞いていたFMラジオ局から。おおー、アメリカっぽい、アメリカに来たんだ!と実感させてくれた曲だった。

とくに、すばらしくいい曲、感動した、とか全然ないのだが(好きな人、失礼)、アメリカーンな、明るくてポップな感じで、ラジオで流れていると好きだった。今でも聞くと、当時の思い出が蘇ってくる。

へえ、女性だけどチャーリーのCharlie Doreという歌手だったのか。カントリーウエスタンみたいな伸びやかな高い声でいい感じだな、テキサスの人とかかな?とグーグル。

なんと、イギリス人だった。。。だまされていた。

今聞いても、どうもアメリカンにしか聞こえないが。

この曲、ちょっとダサいのだが、出だしの歌詞がなんとも良かった。

Pilot of the airwaves
Here is my request
You don't have to play it
But I hope you'll do your best
I've been listening to your show
On the radio
And you seem like a friend to me

ラジオ電波のパイロットさんへ

これが私のリクエスト

かけてくれなくてもいいんだけど

でも、かけるようにがんばってくれると嬉しい

ずっとあなたの番組を聞いてて

あなたが、友達みたいな気がするから


かけなくてもいいんだけど、友達みたいにおもってるから、かけてね、というのがなかなかずうずうしくていい。

今の世代がYouTube世代だとすると、明らかに昭和の終わりの方に思春期をすごした世代は、ラジオ世代だったと思う。

もちろんTVも観てたが、深夜、悶々と眠れず、枕元の小さなラジカセをつけると、いろんな番組をやっていた。かっこつけて、米軍放送FENをわからないまま聞いていたこともあったが、やはり、オールナイトニッポンとかがツボだった。

暗い中で、耳元で話しかけてくれるようなラジオ・パーソナリティたち。はがきを買ってリクエスト曲を書いておくったこともあったっけ。ただ、なんだか、ペンネームとかラジオネームとかを考えるのが恥ずかしくて、けっこう本名で送っていたが。とくにコメントも書かず。

時々、大笑いしてしまうような面白い話があって、聞き逃さないように聞き耳をたてて聞いていた。それで目が冴えてさらに寝られなかったりしたが。

この曲、邦題はなんだったんだろうとグーグル。

「涙のリクエスト」

おいおい、チェッカーズか。

調べると、チェッカーズのほうは1984年なのでこちらが先か。

ちなみにチェッカーズのほうは、

涙のリクエスト 最後のリクエスト
最後のコインに 祈りをこめて Midnight D.J
ダイヤル回す あの娘に伝えて まだ好きだよと
トランジスタの ヴォリューム上げて 初めて二人
踊った曲さ サヨナラなんて 冷たすぎるね
ヒドイ仕打ちさ

あ、たしかに、リクエストを電話ですることもあったな。

そういえば、学生時代、ラジオ関東というラジオ局がジャズ特集をやっていた時があって、電話をかけてリクエストした。

「世田谷区のラジオネーム・ジャズ男ですが、チャーリー・パーカーのエンブレイサブル・ユーお願いします」と言うと、

「おい、おまえ、滝居だろ?」

「えええ!?」

なんと、ジャズ研の同級生のドラムのやつがバイトで電話番でもぐりこんでいた、というオチ。

たしか、結局、僕のリクエストはかけてもらえなかった。■



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