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Jazz

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Jazzがらみ。音楽がらみ。
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2021年5月の記事一覧

アーサー・ブライス

80年代から90年代にかけて何度かライブを聞くことができた、ジャズのアルトサックス奏者。非常に個性的な音ながら、王道を行く高い音楽性と、しなやかなゴムのような艶のある音を聴かせてくれた。初めて聴いた時、背筋がぞくぞくするような気持ちの悪さがあった。 アーサー・ブライスは、アメリカのジャズアルトサックス奏者および作曲家でした。彼は評論家のクリス・ケルシーによって「速くて広いビブラートとアグレッシブで正確なフレージングのある、ジャズの大きくて丸い、最も簡単に認識できるアルトサッ

エラ・フィッツジェラルド

エラ・フィッツジェラルドは一見高校の音楽の先生みたいで、まじめで私はお酒なんて飲みませんという感じなんだが、歌い出すと結構ブルージーな感じを滲み出してくる。たとえば、この演奏。 Angel Eyes というこのjazzのスタンダード曲は、ハードボイルド映画のサウンドトラックみたいにこてこてノワールな感じ。A部分はマイナーというよりブルーノートスケール一発みたいな気だるい感じ。バラードなので、ゆっくりゆっくり進む。 男が、飲みすぎて酔いつぶれてカウンターにつっぷして寝ている

アート・ペッパー

この炭酸飲料みたいな名前のサックス奏者のレコードを聴きまくっていたのはいつ頃だったか。たぶん、彼の死が伝えられた1982年か83年か。当時はインターネットがなかったので、ジャズミュージシャンの訃報は死後数ヶ月してジャズの月間専門誌かFMラジオの番組とかで知ることが多かった。そして80年代はジャズの黄金時代の50年代に活躍した巨人たちが還暦を迎えつつあり、多くが若い頃の無理がたたって健康を害していた。 アート・ペッパー(Art Pepper、本名:Arthur Edward