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きょうだい児

「アンパンマンっ」

2歳の息子は、アンパンマンを見つけては「アンパンマン」と言ったり、アンパンマンの絵を見よう見真似で書いたり、歌を歌うこともできる。バイキンマンとの違いもわかる。

一般的には当たり前のことかもしれないが、今なおアンパンマンと言えないお姉ちゃんが基準の自分にとっては成長というのは奇跡のように思え、そんな奇跡が毎日続くはずがない、と、成長が止まってしまうのではないかという恐怖を日々感じている。

彼がもう少し歳を重ねると、お姉ちゃんのことを疑問に思うことが増えてくるだろう。周りから心ない言葉をかれられることもあると思う。

障害児の家族として、その弟として、理解があり、優しく育ってほしいとは思うものの、生きる過程で人との出会いを通じて、感情が揺さぶられたり、時に深く考え込むような局面があると思う。

何でこんな家庭に生まれてしまったのか。自分の境遇を嘆くようなこともあると思う。それがきっかけでお姉ちゃんや親にも強く当たることがあるかもしれない。

でもそういう経験を経て、将来的にはそのような家庭や本人のことを考えられる人間になってもらえるまで、息子には暖かく 、優しく、粘り強く、対話を続けたいと思う。まだそんな心配はかなり先の話だと思うし、余計な心配であることは願うけれども、多くのきょうだい児が苦労しているのでは、と思い思いのままにメモを残す。

全く余計な悩みだったな、で終わると良いなぁとおもう。


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