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澱んだ街角で僕らは出会った(無限アイドル地獄変)

(前回のあらすじ)
辺境の街デルシアにて偶然であった三人、獅子丸、エミリー、ゴールデンハムスターは義兄弟の契りを交わし、生まれるときは別々でも死ぬときも別々という誓いを交わしたのであった。

さて、無限に入るそうそうエミリー、ハムスターは無限で有名なとある富豪に世話になるとのことで去って行ったのだった。
私はそのとき一番栄えていた無限の首都ブリテインの第一銀行に向かうことにした。

その頃のブリ銀は「ブリ銀族」というコミュニティが存在し、無限の中核をなしているといってもよかった。
ブリ銀においては雑多なギルド、交友関係が入り交じって形成されていたのだが言わせてもらうならば、私が訪れた頃のブリ銀は主に三人のアイドルとその取り巻きによって勢力を形作っていた。

すなわち、無限の松田聖子ことキカ、無限の河合奈保子ことハナ、無限の小泉今日子ことピッコである。
僕はブリ銀前をうろうろすることによって多少の友人を作ることに成功していたのだが、なかでもブリ銀でもちょっと隅っこの方でたむろしてる椅子売りのムシカのコミュニティにシンパシーを感じていたのだったが、ムシカの紹介でブリ銀族三大アイドルの一人ハナと出会ったのだった。

本名をハナゲ=ミルミルノビールといい、みなからはハナと呼ばれている、無限のトップアイドルの一人であった。
三大アイドルの中では人妻という立場ながらも性格の素直さ、裏表のなさにより嫌う者がおらず絶大な人気を誇っていたのだった。
今でこそミルミルのマネージャーといってもいい立場を獲得した私であるが、当時はそれこそビッグアイドルと1ファンぐらいの間柄であり、あちら側から見ていつ出会ったのかも憶えていないのはやむを得ないであろう。

ただし、私がブリ銀族になじんだころになると、無限三大ビッグアイドルの人気にも陰りが見え始め、世の中は新たにアイドル戦国時代に突入していった。
ここで、例の無限の大富豪が登場してくる。無限のアイドルプロデューサーことルキさんである。
とにかくこの人はアイドルとしての才能を発掘する嗅覚に秀でており、めぼしい新人を見かけるなり徹底的に育成をするのであった。
あのとき別れたエミリー、ハムスターはいつの間にか新人アイドルとして無限デビューを飾っていたのであった・・・。(続く)

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