見出し画像

止り木より

信条の話。

誰かの止り木になりたいと思っていた。ずっと傍に居る必要はない。でもふいに疲れたとき、泣きそうになったとき、助けを求めたくなったとき、ぼんやりと思い出す顔、深夜突然の電話が許される相手、いつだって受け止めてくれる場所、そんなものになりたかった。

都合よく使われたいわけじゃないし、ぞんざいな扱いを許すつもりもない。最低限の敬意がない相手は取り合わない。だから無償の愛みたいな大それたものじゃないけれど、ちょっと飛び続けるのがしんどくなっちゃったときに、少しの時間羽を休められる、止り木のような人間になりたかった。飛び立った後にはもう必要ない、でもいつでもそこにある、地に根を張った木、これなら体を預けても大丈夫と思える木。

私は特定の誰かとべたべたするのが得意ではない。基本的に一人が好きで、気が向いたときに連絡を取り合うくらいがちょうどいいと思う人間。

でも人が好きで、自分と関わった人には笑顔でいてほしいし、幸せでいてほしいし、というかみんなできるだけ幸せであってほしい。

だから誰かの特別、誰かの一番になるかわりに、無二の枠に入れておいてほしい。それで必要な時にアクセスしてもらえればいいなと思っている。してもらえたら嬉しいなぁ。

止り木になりたい私の話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?