台風の名称について

本日や明日、僕の地元の関西ではUSJや新幹線が運休、閉園を発表している。その原因が台風14号だ。
「30年ぶりの記録的な強さ」と言われる今回の台風は、九州地方を中心に甚大な被害を与えている。

その台風14号には、「ナンマドル」と言う名称が付けられている。これは何も、大きな台風を判別するために名前がつけられているのではなく、どの台風にも名称と言うものがある。

では、この名称は、誰がどのように付けているのか。

まずは「誰が」の部分。こちらは、台風委員会と呼ばれる、国際組織が名付けており、日本も名付け親となることがある。
(ちなみに今回のナンマドルはミクロネシアが名付けたもので、遺跡の名前から得ているものだと言う。)
では、「どのように」と言う部分はどうか。
これは、発生したタイミングで依頼をかけるものではなく、あらかじめ加盟各国からのデータを基に、順に名前を定めている。
(現在、140個の名称が存在し,ぐるぐると回っている。)
しかし,このシステムが取られたのは結構最近のことである。20世紀には、アメリカが人名を台風の名称として定めていた。

しかし、ここで一つの疑問が生じる。そもそも,アメリカやヨーロッパなどで,台風が発生したと言うニュースを聞いたことないのだ。これはなぜなのか。

そもそも、「台風」と言うのは、「熱帯低気圧」と呼ばれ、その名の通り熱帯で発生した低気圧のことを指す。
そして、その「台風」であるが、
東経180度より西の北西太平洋および南シナ海
で発生したもののみを指すと言われている。

そのため、欧米にそのままの勢力で到来することは考えられないのだ。
しかし、「熱帯低気圧」となると,話は変わってくる。ここで登場するのが「ハリケーン」と「サイクロン」である。日本では登場しない2つの名称であるが、こちらはどうなのか。

「ハリケーン」はと言うと、
北大西洋、カリブ海、メキシコ湾および西経180度より東の北東太平洋
で発生したもの、
「サイクロン」は、
ベンガル湾やアラビア海などの北インド洋
で発生したものと定められている。
つまり,欧米に台風が来ないことと同様に、日本にサイクロンやハリケーンが到来することもあり得る話ではないのだ。

そして、これら3者には発生場所のほかに違いがもう一つある。
それは「最大風速」である。
台風のサイクロンが約17 m/sであるのに対し、ハリケーンは倍近い、約33 m/sとなっている。

いかがであっただろうか。
台風から身を守るのは、この時期では日常的になってしまった。
その中で、台風についてちょっと興味を持っていただけると、嬉しい限りである。

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