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デジタルもったいない

#NHK によると、滋賀県の私立 #守山中学校・高校が #デジタル保健室 を導入したとのこと。

以前からこのnoteでも「教育現場が積極的にデジタルを導入することは大賛成」と何度か書いてきた。ただ、偏見に満ちた個人的な印象として、デジタルに関心が高く、行っての情報収集をされている一部の現場の先生の意見ではなく、デジタルに関して基礎知識も無く、現場目線も欠落している決裁権のある方々がカモにされていると思わざるを得ないことが多すぎる。

上の記事でも少しだけ書いたが、コロナ禍において、既に多くの先生方が現場を救いたいという思いからメタバースを教育現場に取り入れられないかと考えてらっしゃった。その中のごく一部を相談を受けて、法律の壁もあって導入が難しかったことは以前にも書いた通り。授業は教職員が横に付いていないとダメなのかもしれないが、保健室ならばアリなのかも、と思って少し期待をして見たのが冒頭のニュース記事だった。
結果は、見ていただいた通り、残念なものだった。

ちょっとした悩みや勉強のつまずきなどをワンストップで何でも相談できるように

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240612/2000085106.html

と副校長先生は仰っているが、もしかしたら最近の保健室はそういう施設なのかもしれない(しらんけど)。残念なのは、これ、ほぼほぼ業者の提案した内容を素通りで、つまり現場の先生方の意見から生まれたものでは無さそうだと感じてしまったこと。いくつか残念な点がある。

  • メタバースに再現

これは守山中学校・高校だけが騙されてしまったわけではないが、パソコンやタブレットの画面に表示されているものは、単なる「画面」でしかなく、それを「空間」と認識して、感じて、利用することは無いでしょう。「仮想」ではあるけれど「空間」じゃないので、「仮想空間=メタバース」の範疇にも入ってないですよね、という点。

  • アバターを介して

上記の通り、単なる画面上のやり取りに過ぎないので、ここで出てくる「アバター」は一体、何の意味がありますか?必要性が全く感じられないんです。この辺りが業者が「メタバース内ではアバターで行動します」と言われて、何も気にすること無く受け入れてるんだなという感じ。仮に、100万歩譲って、空間内で複数名が交流する場合には、自信の姿カタチをアバターで表現することは利用者の希望に沿う面があるかもしれないが、個人相談を基本としたデジタル保健室では必要ないですよね。。

  • 生成AIが答える

これは弊社でも1年以上前に生成AIと英会話をする「AI先生」というサービスをリリースしていた(現在は既にクローズ)ので、一定の学習データを与えていれば対話の相手は生成AIが十分に機能することは理解できる。AIが相手になることで、時間の制約が無くなることと、同時に複数の会話を別々に行えることがメリット。ここは運用次第では生徒個人のパーソナリティをある程度抑えたうえでの対話が可能になるので期待したいところだが、「保健室にあるタブレット」で利用する、点から想像するに、その辺りの運用周りを想定していない単なる生成AIキャラなのかも。生徒個人が個人端末からアクセスすることを考慮していない点も、時間の制約なくいつでも相談できるAI の価値を見失ってしまってる気がしてならない。。

かつての弊社サービス「AI先生」
  • 保健室の間取りを再現

これは余談かもしれないけれど、悩み事の相談をするなら保健室、ってのが生徒にとって「気軽に相談できる」環境なんだろうか。なんで保健室なんだろう、ってのが素朴な疑問でした。

ということで、このサービスの唯一の良い点は「生成AIが対話相手になることで周りを気にすること無く、気軽に相談できる」という点。それならば、スマホアプリでいいんじゃないかと思ってしまいました。

本当に生徒にとって心の支えや悩みの解消になり、先生方の稼働をこれ以上増やすこと無く、最新のテクノロジーを活用したいとお考えの学校関係者様はぜひご相談ください!

上記サイトから、ご相談だけでなく、無料で資料の閲覧や、無料メルマガの購読などもできますので、ぜひご覧くださいませ。

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