パガニーニ:カプリース作品1(第13番~第18番)

00:00 No. 13 in B-Flat Major: Allegro - Minore - Allegro
02:35 No. 14 in E-Flat Major: Moderato
04:06 No. 15 in E Minor: Posato
06:46 No. 16 in G Minor: Presto
07:54 No. 17 in E-Flat Major: Sostenuto - Andante - Minore - Andante
10:56 No. 18 in C Major: Corrente - Allegro - Corrente

ヴァイオリン:ルジェーロ・リッチ
1950年録音

1. **第13番「悪魔の笑い(La Risata del Diavolo)」**: この曲は、そのタイトルが示すように、悪魔のような笑いや冗談を音楽で表現しています。技術的には、左手のピチカート(弦を指で弾くこと)や高速なトレモロ(震えるような速い奏法)が特徴です。この曲は、パガニーニの幅広い技巧を見せつける作品であり、演奏者には高度な技術が求められます。この曲は、特にリズム面での挑戦が大きいです。パガニーニはリズムを変化させることで、聴衆に予測不能な体験を提供し、緊張感を生み出しています。

2. **第14番「愛のメッセージ」**: この曲は、より抒情的でロマンティックな雰囲気を持ち、メロディーが美しく流れる様子が特徴です。技術的には、音階の急速な上昇と下降、そして滑らかなレガート奏法が要求されます。この楽曲は、バイオリンの美しい音色を際立たせることに重点を置いています。優雅で歌うようなメロディーラインは、演奏者の音色のコントロール能力を試します。

3. **第15番「牧歌的」**: この楽曲は、その名の通り牧歌的な、田園風の雰囲気を持っています。軽快なリズムと澄んだメロディーが特徴で、穏やかで平和な情景を思い起こさせます。この曲は、バイオリンの柔らかく暖かい音色を前面に出す作品です。この曲では、音の美しさと表現力が重要視されます。

4. **第16番「狂乱の夢」**: 非常に速いテンポと躍動感のあるリズムがこの曲の特徴です。狂気じみた速さと技術的な困難さが、まるで夢の中での狂乱を表現しているかのようです。この曲は、バイオリンの高速な技巧を駆使した展開が特徴です。演奏者は非常に高い集中力と精密な指の動きが求められます。

5. **第17番「風変わりな舞踏会」**: この曲は、変わったリズムと意外な転調で構成されており、予測不可能な展開が特徴です。パガニーニはこの曲で、聴き手を驚かせるような効果を狙っています。この曲は、意外性と変化に富んだ構造が特徴です。楽曲の中でさまざまなテクスチャーとダイナミクスが展開され、聴衆の注意を引きつけます。

6. **第18番「独奏者の思いつき」**: この最後の曲は、即興的な要素が強く、自由なスタイルで表現されます。技術的には、多様な奏法が用いられ、演奏者の技巧と表現力が試される作品です。
この曲は、即興性が強調される楽曲です。ここでは、演奏者の解釈や感情が楽譜に示された音符以上の役割を果たし、個々の演奏によって大きく異なる表現が生まれます。これらの曲は、パガニーニのバイオリン技術の革新性と創造性を示すものであり、クラシック音楽における重要なレパートリーの一部となっています。

パガニーニのカプリースは、それぞれが独自の個性と技術的な挑戦を持っており、バイオリニストにとっては技術的な成長と表現力の向上を求める重要な練習曲となっています。また、これらの作品はパガニーニの革新的な奏法と音楽的才能の証として、今日でも高く評価されています。また、これらの楽曲は、単に技術的な挑戦を提供するだけでなく、演奏者の解釈、感情表現、そして聴衆とのコミュニケーションを通じて、音楽の豊かさを深く掘り下げることを可能にしています。パガニーニはこれらの作品を通じて、バイオリン演奏の新たな地平を開拓しました。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

『24の奇想曲』(または24のカプリース、伊:24 Capricci)作品1, MS 25は、イタリアの作曲家であるニコロ・パガニーニが作曲したヴァイオリン独奏曲。

無伴奏曲であり、ヴァイオリンの重音奏法や、視覚的にも演奏効果の高い左手ピッツィカートなど強烈な技巧が随所に盛り込まれた作品であるため、ヴァイオリン演奏家からは難曲として挙げられている。

概要
1800年から1810年頃にかけてジェノヴァ(正確な場所は不明)で作曲され、その10年後の1820年にミラノで「作品1」としてリコルディ社から出版された。作曲の動機については不明ではあるが、ピエトロ・ロカテッリやピエール・ロードなどのフランコ・イタリア派作曲家たちからの影響がみられる。

パガニーニが好んだハーモニクスはこの曲集ではなぜか用いられず、舞曲や行進曲のリズムの使用、バロック音楽やジプシー音楽からの影響、ヴェネツィアの舟歌からの引用やギターのトレモロの模倣など、多くのヴァイオリン曲の中で特異な魅力を放っている。

ハンガリー出身の音楽家であるフランツ・リストは、パガニーニの演奏技巧のもつ音楽の可能性に触発され、ピアノ独奏用に第1・5・6・9・17・24番を編曲している(『パガニーニによる大練習曲』)。

リストと同時期に活躍したドイツの音楽家であるロベルト・シューマンもまた、第2~6・9~13・16・19番をピアノ独奏用に編曲した(『パガニーニの奇想曲による練習曲』『パガニーニの奇想曲による6つの演奏会用練習曲』)ほか、第24番を除く23曲をピアノ伴奏付きの作品として編曲している。

構成

第13番 変ロ長調
アレグロ、8分の6拍子、ダ・カーポを用いた三部形式。
3度重音の下降音型による第1部と、16分音符の跳躍音型による中間部から成り、第1部の響きから『悪魔の微笑み(La risata del diavolo)』という愛称で呼ばれることもある。
シューマンの『パガニーニの奇想曲による練習曲第4番 作品3-4』の原曲。

第14番 変ホ長調
モデラート、4分の2拍子。
重音と3重音、4重音による軍隊行進曲風の旋律が、重音奏法で処理される明快な曲。

第15番 ホ短調
ポサート、8分の6拍子、ダ・カーポを用いた三部形式。
第7番の縮小版のような曲で、舟歌風の旋律と、その変奏による第1部、広い範囲の音階による中間部から成る。

第16番 ト短調
プレスト、4分の3拍子。
16分音符による無窮道。レガート運弓におけるスモルツァンド、アクセント位置の変化など右手の練習曲。
シューマンの『パガニーニの奇想曲による練習曲第6番 作品3-6』の原曲。

第17番 変ホ長調
ソステヌート - アンダンテ、4分の4拍子、序奏部付きのダ・カーポを用いた三部形式。
リストも意識した、華麗な装飾音に彩られた曲。パガニーニ自身もアンコールでしばしば演奏したといわれる作品。冒頭Es音はG・D弦で重音になる。高音部の音階主題と、応えるG・D弦の重音が素材。
同音を2つの弦で奏でるのはヴァイオリンとヴィオラのみの能力であり、ピアノ演奏家に不可能な技巧を見せつける大家の面目躍如である。

第18番 ハ長調
コッレンテ - アレグロ、8分の6拍子 - 4分の4拍子、ダ・カーポを用いた三部形式。
ホルン信号を模倣しG線のみで奏される第1部と、スタッカートの3度重音による中間部から成る。

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パガニーニ 再生リスト
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クラシック全般 再生リスト
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#ハ ゚ガニーニ #カフ ゚リース#作品1 #第13番 #第18番

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