ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調

00:00 I. Allegro moderato
20:22 II. Adagio. Sehr feierlich und sehr langsam
43:11 III. Scherzo: Sehr schnell
52:23 IV. Finale: Bewegt, doch nicht schnell

演奏者 Carl Schuricht (conductor)
Berliner Philharmoniker (orchestra)
公開者情報 Deutsche Grammophon, 1938.
著作権 Public Domain - Non-PD US

アントン・ブルックナーの交響曲第7番ホ長調(WAB 107)は、彼の交響曲の中でも特に人気のある作品であり、ブルックナーの作品としても最もよく知られているものの一つです。1883年に完成されたこの作品は、ブルックナーにとって初めての大成功を収めた交響曲であり、彼の代表作とも言えるでしょう。

以下は、交響曲第7番の特徴や概要をいくつかまとめています:

1. **構成**: 伝統的な4楽章から成り立っています。
- 第1楽章: アレグロ・モデラート
- 第2楽章: アダージョ
- 第3楽章: スケルツォ. ヴィヴァーチェ
- 第4楽章: フィナーレ. ベウェークト

2. **ワーグナーの影響**: 第2楽章のアダージョは、リヒャルト・ワーグナーの死を追悼するために書かれたとされています。ブルックナーはワーグナーの音楽とその革命的なアイディアを深く尊敬していました。この楽章では、特にワーグナーチューバの使用が注目されます。

3. **受容**: この作品の初演は1884年にレオポルド・モーツァルトの指揮で行われ、大成功を収めました。ブルックナーのその他の交響曲とは異なり、この第7番は初演から大きな評価を受けました。

4. **音楽的特徴**: ブルックナーの他の交響曲と同様、この作品も壮大なスケール感と瞑想的な部分を持ち合わせています。彼の典型的なスタイル、つまり広大な音楽的空間、巨大なクライマックス、静かな瞑想的な部分などが、この作品にも顕著に現れています。

この交響曲は、ブルックナーの作品の中で非常にアクセスしやすく、多くのリスナーに愛されています。彼の他の作品とともに、クラシック音楽のレパートリーにおいて中心的な存在として位置づけられています。

アントン・ブルックナーの作品には、彼の深い宗教的信仰と巨大なスケール感が特徴的です。彼は9つの交響曲を完成させたほか、10番目の交響曲を未完成のまま残しています。交響曲第7番ホ長調以外の彼の主要な作品や特徴についてもいくつか挙げてみましょう。

1. **交響曲第8番**:しばしば「無冠の交響曲」と称されるこの作品は、ブルックナーの交響曲の中でも最も規模が大きく、複雑で雄大です。初演は彼の死後に行われました。

2. **交響曲第9番**:彼の最後の交響曲であり、フィナーレが未完成のまま残されています。この作品は、ブルックナーが自らの死と天国への道を前にして作曲したもので、深い宗教的意味合いを持つと言われています。

3. **交響曲第4番「ロマンティック」**:ブルックナーの交響曲の中で最も人気のあるものの一つであり、独特の雰囲気とメロディーが魅力です。

4. **教会音楽**: ブルックナーはオーガニストとしてのキャリアをスタートさせ、多くの教会音楽を作曲しました。彼のミサ曲やモテットは、深い信仰心を反映した作品として高く評価されています。

5. **オーガン作品**: ブルックナーは優れたオーガニストであり、彼のオーガンのための即興演奏や作品は非常に印象的です。

ブルックナーの音楽は、しばしば巨大なスケール感、複雑な構造、静謐な瞑想的な部分を持つことで知られます。彼の音楽は、リヒャルト・ワーグナーやリヒャルト・シュトラウスといった後のロマン派作曲家たちに多大な影響を与えました。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アントン・ブルックナーの交響曲第7番ホ長調は、彼の交響曲中、初めて、初演が成功した交響曲として知られている。1884年のこの初演以来、好評を博しており、第4番と並んで彼の交響曲中、最も人気が高い曲の一つである。第4番のような異稿は存在しないが、第2楽章の打楽器のようにハース版とノヴァーク版では差異が生じている箇所がある。

作曲の経緯
本作は交響曲第6番の完成後すぐ、1881年9月末から第1楽章の作曲が開始された。 スコアは第3楽章スケルツォの完成のほうが1882年10月と少し早く、第1楽章のスコアは同年の暮れに完成する。

第2楽章の執筆中は最も敬愛してきたリヒャルト・ワーグナーが危篤で、ブルックナーは「ワーグナーの死を予感しながら」書き進め、1883年2月13日にワーグナーが死去すると、その悲しみの中でコーダを付加し、第184小節以下をワーグナーのための「葬送音楽」と呼んだ。こうして第2楽章のスコアは同年4月21日に完成する。そして、1883年9月5日に全4楽章が完成した。

1884年12月30日、アルトゥル・ニキシュ指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団によりライプツィヒ歌劇場で初演された。この初演の段階でブルックナーとニキシュは入念な打ち合わせを行い、何度か手紙をやりとりしている。

この曲の初演が大成功したことにより、ブルックナーは生きている間に交響曲作曲家としての本格的な名声を得ることができた。

その後、指揮者ヘルマン・レヴィの推薦より1885年12月、バイエルン国王ルートヴィヒ2世に献呈された。

楽譜は1885年に出版された(「初版」または「改訂版」)。

日本初演は1933年10月21日、クラウス・プリングスハイム指揮の東京音楽学校管弦楽団により、奏楽堂で行われた。

楽器編成
フルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、ワグナーチューバ4(テノール2とバス2)、コントラバス・チューバ、ティンパニ、シンバル、トライアングル、弦五部。ただしハース版では原則シンバル・トライアングルは使われないがアド・リブとして載っている。

演奏時間
約65分(各20分、23分、10分、12分)だが、60分を切る演奏や70分を超える演奏も珍しくない。 前半の第1~2楽章だけで全体の3分の2を占める。

楽曲の構成
第1楽章 アレグロ・モデラート
ホ長調、2/2拍子(2分の2拍子)。ソナタ形式で、三つの主題を持つ。

第2楽章 アダージョ
嬰ハ短調、4/4拍子(4分の4拍子)。“Sehr feierlich und sehr langsam”(非常に荘厳に、そして非常にゆっくりと)。 A - B1 - A - B2 - A のロンド形式。

第3楽章 スケルツォ
イ短調、3/4拍子(4分の3拍子)。“Sehr Schnell”(非常に速く)の速度標語がある。A - B - A の三部形式。

第4楽章 フィナーレ
ホ長調、2/2拍子(2分の2拍子)。“Bewegt, doch nicht schnell”(運動的に、あまり速くなく)。自由なソナタ形式、三つの主題を持つ。

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