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ドヴォルザークの部屋

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ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番 ヘ長調「アメリカ」,Op.96

00:00 1. Allegro ma non troppo 07:55 2. Lento 15:47 3. Molto vivace 19:57 4. Finale. Vivace ma non troppo

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ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調 作品88

00:00 1. Allegro con brio 10:38 2. Adagio 20:48 3. Allegretto grazioso 26:35 4. Allegro 演奏者ページ DuPage Symphony Orchestra (orchestra) Barbara Schubert (conductor) 公開者情報 DuPage, IL: DuPage Symphony Orchestra 著作権 Creative Commons Attribution Share Alike 3.0 [tag/del] 備考 From archive.org. Performed October 7, 2006. #ドヴォルザーク,#symphony no. 8,#antonín dvořák,#ドヴォルザーク 交響曲第9番,#クラシック音楽,#クラシック

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ドヴォルザーク:序曲「我が故郷」 Op.62

序曲「我が故郷」 Op.62 カレル・アンチェル指揮 チェコ・フィルハーモニー管弦楽団 1962年2月録音 #ドヴォルザーク,#dvorak,#london symphony orchestra,#ドヴォルザーク 交響曲第9番,#新世界より,#クラシック

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ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲 イ長調 Op 81B115

00:00 Ⅰ.Allegro, ma non tanto 10:17 Ⅱ. Dumka: Andante con moto 21:39 Ⅲ. Scherzo (Furiant): Molto vivace 26:27 Ⅳ. Finale: Allegro. Piano Quintet No. 2 (Dvořák) https://en.wikipedia.org/wiki/Piano_Quintet_No._2_(Dvo%C5%99%C3%A1k) ピアノ五重奏曲第2番 (ドヴォルザーク) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E4%BA%94%E9%87%8D%E5%A5%8F%E6%9B%B2%E7%AC%AC2%E7%95%AA_(%E3%83%89%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%AF) ドヴォルザーク再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1x2DxWUVTICb1L-FZxOGuUu (P)エディット・ファルナディ:バリリ四重奏団 1954年録音

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ドボルザーク:チェコ組曲 ニ長調, 作品 39

Ⅰ. Preludium (Pastorale). Allegro moderato Ⅱ. Polka. Allegretto grazioso Ⅲ. Sousedská (Minuet). Allegro giusto Ⅳ. Romance. Andante con moto Ⅴ. Finale (Furiant). Presto

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ヨセフ・スーク:弦楽セレナード変ホ長調作品6(Serenáda pro smyčcové nástroje)

00:00 – 06:03 Ⅰ. Andante con moto 06:04 – 11:39 Ⅱ. Allegro ma non troppo e grazioso 11:39 – 20:45 Ⅲ. Adagio 20:45 – 27:41 Ⅳ. Allegro giocoso, ma non troppo presto ターリッヒ指揮 チェコフィル 1938年12月録音 Serenade for Strings (Suk) https://en.wikipedia.org/wiki/Serenade_for_Strings_(Suk) 弦楽セレナード (スク) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%A6%E6%A5%BD%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%83%89_(%E3%82%B9%E3%82%AF)

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アントニン・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』 From the New World

00:00 – 10:06 I. Adagio – Allegro molto 10:12 – 25:35 II. Largo 25:41 – 34:00 III. Molto vivace 34:02 – 46:53 IV. Allegro con fuoco Dvořák's playlists https://youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1x2DxWUVTICb1L-FZxOGuUu https://en.wikipedia.org/wiki/Symphony_No._9_(Dvo%C5%99%C3%A1k) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%9F%BF%E6%9B%B2%E7%AC%AC9%E7%95%AA_(%E3%83%89%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%AF)

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ドヴォルザーク:「チェコ組曲」Op.39 第2番“ポルカ”

Antonín Dvořák's playlists https://youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1x2DxWUVTICb1L-FZxOGuUu https://en.wikipedia.org/wiki/Czech_Suite_(Dvo%C5%99%C3%A1k) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%82%B3%E7%B5%84%E6%9B%B2

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ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 作品《ヴァイオリン協奏曲 イ短調》作品53、B 108

00:00 – 11:28 Ⅰ. Allegro ma non troppo (A minor) 11:28 – 21:26 Ⅱ. Adagio ma non troppo (F major) 21:28 – 30:00 Ⅲ. Finale: Allegro giocoso ma non troppo (A major) (Vn)ヨハンナ・マルツィ:フェレンツ・フリッチャイ指揮 RIAS交響楽団 1953年6月3日~5日録音 https://en.wikipedia.org/wiki/Violin_Concerto_(Dvo%C5%99%C3%A1k) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%83%89%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%82%AF)

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ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104 (B.191)

00:00 – 15:52 Ⅰ. Allegro (B minor then B major; about 15 minutes) 15:53 – 28:04 Ⅱ. Adagio, ma non troppo (G major; about 12 minutes) 28:04 – 41:13 Ⅲ. Finale: Allegro moderato — Andante — Allegro vivo (B minor then B major; about 13 minutes) (Cell)ザラ・ネルソヴァ:ヨーゼフ・クリップス指揮、ロンドン交響楽団 1951年12月録音録音 https://en.wikipedia.org/wiki/Cello_Concerto_(Dvo%C5%99%C3%A1k)#cite_note-1

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『弦楽セレナーデ ホ長調 作品22』アントニン・ドヴォルザーク

Ⅰ.Moderato Ⅱ.Tempo di Valse Ⅲ.Scherzo: Vivace Ⅳ.Larghetto 21:05 – 27:04 Ⅴ/Finale: Allegro vivace ヴァーツラフ・ターリヒ指揮:プラハ・ソロイスト管弦楽団 1951年4月20日 https://en.wikipedia.org/wiki/Serenade_for_Strings_

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『《ロマンティックな小品》(チェコ語: Romantické kusy)作品75(B. 150)』 アントニーン・ドヴォルザーク

(Vn)ヴァーシャ・プシホダ:(P)オットー・アルフォンス・グレーフ 1954年録音  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 《ロマンティックな小品》(チェコ語: Romantické kusy)作品75(B. 150)は、アントニーン・ドヴォルザークが1887年1月に作曲したヴァイオリンとピアノのための組曲である。 どの曲も、弦楽三重奏のための《ミニアチュール(チェコ語: Drobnosti, バガテルとも訳される)》Op. 75a(B. 149)からの改作である。 創作と出版の経緯 当時ドヴォルザーク家は、プラハ第2区ジトナー街564番地に居を構え、夫人の母親と同居していた。彼女は一室を、化学を学ぶ若い学生のヨセフ・クルイスに賃貸していた。クルイスはまた、プラハ国立劇場管弦楽団の一員であるヤン・ペリカンに入門してヴァイオリンも学んでいた[1]。クルイスとペリカンはしばしばデュエットでヴァイオリンを弾いており、ヴィオラ奏者であったドヴォルザークは、二人の演奏を耳にして、二人と共演できるような弦楽三重奏曲を作曲しようと思い立ったのだった[1]。 その成果が、1887年1月7日から14日までに作曲された《三重奏曲ハ長調(イタリア語: Terzetto)》Op.74(B.148)だったのである。しかしながらこの曲は難しすぎてクルイスの手に負えなかったため、ドヴォルザークはかなり簡単な別の三重奏曲を作曲することになったのである[1]。この第2の弦楽三重奏曲は《ミニアチュール》と名付けられ、第1楽章「カヴァティーナ」、第2楽章「奇想曲」、第3楽章「ロマンス」、第4楽章は「悲歌(あるいはバラード)」 と呼ばれた。1887年1月18日付の楽譜出版社ジムロックに宛てた手紙の中で、ドヴォルザークはこのように述べている。「小さなミニアチュール集を作曲しているところです—ただ2つのヴァイオリンとヴィオラのために—。小生は、あたかも大作の交響曲を作曲しているかのように、楽しんで創作しております。これについて何か言いたいことはございますか?むろん、これらの曲はアマチュア向けを意図したものではありますが、しかしながらベートーヴェンやシューマンも、かなり単純な手段で何かを表現しなかったでしょうか?[1]。」ドヴォルザークはこの弦楽三重奏版の小品集に満足していたのだが、直ちにヴァイオリンとピアノのための編曲に取り掛かるのであった。この新しい版をドヴォルザークは《ロマンティックな小品集》作品75とよび、作曲年代は自筆譜の終わりに「1887年1月25日」と記入している。《4つのロマンティックな小品》は、1887年にベルリンの出版社ジムロックより出版された。 ドヴォルザークは後に三重奏版の存在をすっかり忘れてしまい、1901年にジムロックに「三重奏と前提されている曲が(中略)《ロマンティックな小品》である筈ありません」と釈明している[1]。ドヴォルザークの自筆の三重奏版の譜面(およびクルイスによるパート譜の浄写)は1938年になって再発見され、ドヴォルザーク自身が勘違いをしていたことが証明された[1]。初稿である三重奏曲の《ミニアチュール(あるいはバガテル)》が出版されたのは、ようやく1945年、チェコの出版社(Hudební Matice Umělecké Besedy)によってであった。 初演 《ロマンティックな小品》の初演は、1887年3月30日に、プラハの(Umělecká beseda)において、作曲者自身のピアノ伴奏と、国立劇場管弦楽団のコンサートマスターであったカレル・オンドジーチェク(フランティシェク・オンドジーチェクの弟)のヴァイオリン独奏によって行われた[2]。《ミニアチュール》の初演は1938年2月24日にプラハ四重奏団の団員により、プラハ市立図書館におけるドヴォルザークの室内楽曲の演奏会で実行された[3]。 楽曲構成 弦楽三重奏のための《ミニアチュール》 《ロマンティックな小品集》の原曲となった、2つのヴァイオリンとヴィオラのための《ミニアチュール》自筆譜のタイトルページ もともと無題の曲集であったが、ドヴォルザークは前記の手紙の中で、この曲集を《ミニアチュール》と呼んでいる。クルイスが各楽章に以下のような題名を付けているが、どうやら作曲者自身の同意を得ていたようである[4]。 「カヴァティーナ」 モデラート、変ロ長調、4/4拍子 「奇想曲」 ポコ・アレグロ、ニ短調、2/4拍子 「ロマンス」 アレグロ、変ロ長調、4/4拍子 「悲歌(バラード)」 ラルゲット、ロ短調、 9/8拍子 全曲を通して演奏するのに約14分を要する。 ドヴォルザークは、明らかにロベルト・シューマンに感化されて、それぞれ異なる曲調の、互いに関連性のない楽曲からなる性格的小品集を完成させたらしい[4]。ドヴォルザークは恐らくもう1曲作るつもりでいたようだが、わずか8小節しか現存しておらず、未完成のまま遺された。このため《ミニアチュール》は、かなり異例なことに、緩徐な楽章によって全体が締め括られている[5]。 第1曲は、第1ヴァイオリンの穏やかな雰囲気のうちに始まる。ようやく中間部になって、より情熱的な表現が見られる。ヴィオラの「低音域」による伴奏と、同じく伴奏楽器である第2ヴァイオリンのオスティナート音型が第1曲を支えている。 第2曲は、より楽天的な調子で書かれており、単純な和声の変奏を伴っている。民族音楽の名残りを感じさせるところが随所に見られ、とりわけ最後の部分がそうである。 第3曲の気分は夢見心地である。第1ヴァイオリンの旋律線は、第2ヴァイオリンのトリルに伴奏されている。 終曲は最も手が込んでおり、哀調を帯びた雰囲気は曲頭の短いパッセージから繰り出されていく。 ヴァイオリンとピアノのための《ロマンティックな小品集》 ドヴォルザークは、ヴァイオリンとピアノのための編曲で音楽の内容をほとんど変更せずにおいた。第1曲(第30小節~第36小節)においてほんの少し和音の最低音を変えたことや、第3曲の曲末に4小節を付け足して、やや長くしたといった程度である。但し、第2曲と第3曲については、発想記号が変えられているのが注意を惹く[6]。 アレグロ・モデラート、 変ロ長調、 4/4拍子 アレグロ・マエストーソ、 ニ短調、 2/4拍子 アレグロ・アパッショナート、変ロ長調、 4/4拍子 ラルゲット、 ト短調、 9/8拍子 音源 註釈・参考文献 ^ a b c d e f Dvořák, Antonín; Šourek, Otakar (preface); Dorůžka, Lubomír (transl.) (2003). Romantické kusy, op. 75. Violino e piano. Prague: Editio Bärenreiter Prague. pp. p. VIII. ISMN M-2601-0207-1 ^ Dvořák, Antonín; Šourek, Otakar (preface); Dorůžka, Lubomír (transl.) (2003). Romantické kusy, op. 75. Violino e piano. Prague: Editio Bärenreiter Prague. pp. p. IX. ISMN M-2601-0207-1 ^ Šourek, Otakar (1943). Dvořákovy skladby komorní. Prague: Hudební matice umělecké besedy. pp. p. 168 (チェコ語) ^ a b Šourek, Otakar (1943). Dvořákovy skladby komorní. Prague: Hudební matice umělecké besedy. pp. p. 169 (チェコ語) ^ Šourek, Otakar (1943). Dvořákovy skladby komorní. Prague: Hudební matice umělecké besedy. pp. p. 170–171 (チェコ語) ^ Šourek, Otakar (1943). Dvořákovy skladby komorní. Prague: Hudební matice umělecké besedy. pp. p. 172 (チェコ語)

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交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』アントニン・ドヴォルザーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 交響曲第9番 ホ短調 作品95『新世界より』(英: From the New World、独: Aus der neuen Welt、チェコ語: Z nového světa)は、アントニン・ドヴォルザークが1893年に作曲した、4つの楽章からなる最後の交響曲である。古くは出版順により第5番と呼ばれていたが、その後作曲順に番号が整理され、現在では第9番で定着している。 概要 ドヴォルザークによる自筆スコアの表紙 ドヴォルザークは1892年、ニューヨークにあるナショナル・コンサーヴァトリー・オブ・ミュージック・オブ・アメリカ(ナショナル音楽院)の院長に招かれ、1895年4月までその職にあった。この3年間の在米中に、彼の後期の重要な作品が少なからず書かれている。作品95から106までがそれである。 この作品は弦楽四重奏曲第12番『アメリカ』、チェロ協奏曲と並んで、ドヴォルザークのアメリカ時代を代表する作品である。ドヴォルザークのほかの作品と比べても際立って親しみやすさにあふれるこの作品は、旋律が歌に編曲されたり、BGMとしてよく用いられたりと、クラシック音楽有数の人気曲となっている。オーケストラの演奏会で最も頻繁に演奏されるレパートリーの一つでもあり、日本においてはベートーヴェンの交響曲第5番『運命』、シューベルトの交響曲第7(8)番『未完成』と並んで「3大交響曲」と呼ばれることもある。 『新世界より』という副題は、新世界アメリカから故郷ボヘミアへ向けてのメッセージ、といった意味がある。全般的にはボヘミアの音楽の語法により、これをブラームスの作品の研究や第7・第8交響曲の作曲によって培われた西欧式の古典的交響曲のスタイルに昇華させている。 作曲の経緯と初演 上述のようにこの曲は、ドヴォルザークのアメリカ滞在中(1892年 - 1895年)に作曲された。アメリカの黒人の音楽が故郷ボヘミアの音楽に似ていることに刺激を受け、「新世界から」故郷ボヘミアへ向けて作られた作品だと言われている。 「アメリカの黒人やインディアンの民族音楽の旋律を多く主題に借りている」と誤解されることがあるが、ドヴォルザークが友人の指揮者オスカル・ネドバルへ送った手紙には、「私がインディアンやアメリカの主題を使ったというのはナンセンスです。嘘です。私はただ、これらの国民的なアメリカの旋律の精神をもって書こうとしたのです」と書かれている。 1893年12月15日に楽譜が出版された。初演は1893年12月16日、ニューヨークのカーネギー・ホールにて、アントン・ザイドル指揮、ニューヨーク・フィルハーモニック協会管弦楽団による。初演は大成功だったと伝えられている。 日本初演は1920年12月29日、東京の帝国劇場において、山田耕筰指揮、日本楽劇協会によって行われた。 演奏時間 第1楽章の繰り返し付きで約45分。ただし、第2楽章のテンポ設定によっては、繰り返しが付かない演奏でも45分を超えるものが存在する。 楽器編成 持ち替えは一部で存在するものの、全体としては伝統的な2管編成に近い。 この曲の中で、シンバルは全曲を通して第4楽章の一打ちだけであることがよく話題となるが、奏者についてはトライアングル(第3楽章のみ)の奏者が兼ねることが可能である。この一打ちが弱音であるためか、「寝過ごした」「楽器を落として舞台上を転がした」などのエピソードが存在する(倉本聰はかつてフランキー堺主演で、この一打を受け持つ奏者の心理を描いた短編TVドラマを書いている[2])。実際クラシック初心者にとってシンバルの音はなくても気付かない、あるいはどこでなったのかわからない等と言われることもある。 イングリッシュホルンについては上述の通り、ドヴォルザークは第2オーボエ奏者の持ち替えとして作曲していると判断できるが、最近では単独のパートとして扱われることが多い。カーマス社の楽譜は、イングリッシュホルンを単独のパート譜として出版している。 チューバが使われているが、第2楽章のコラール部分のみ、合計10小節にも満たない。しかもバス・トロンボーン(第3トロンボーン)と全く同じ音(ユニゾン)である。これについては、初演時のオーケストラで第3トロンボーン奏者がバス・トロンボーンを用いていなかった(代わりにテナー・トロンボーンを用いた)ための代替措置に起因するという説がある。 第1楽章の再現部ではフルートの第2奏者によるソロが指定されている(理由は不明)。 フルート 2(ピッコロ持ち替え 1)、オーボエ2(イングリッシュホルン持ち替え 1)、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバ1、ティンパニ、トライアングル、シンバル、弦五部(第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス) 曲の構成 アメリカの音楽の精神を取り入れながらも、構成はあくまでも古典的な交響曲の形式に則っている。 第1楽章で提示される第1主題が他の全楽章でも使用され、全体の統一を図っていることが特筆される。 第1楽章 Adagio - Allegro molto アダージョ―アレグロ・モルト。ホ短調、序奏付きソナタ形式(提示部の反復指定あり)。 序奏は弦の旋律によって始まる。クラリネットやホルンの信号的な動機に続き、木管楽器に冒頭の旋律が戻ってくると、突如として荒々しく低弦とティンパニ、クラリネットが咆哮する。盛り上がった後一旦静まり、アレグロ・モルトの主部に入る。第1主題は10度にわたるホ短調の分散和音を駆け上がる動機と、これに木管楽器が応える動機からなっている。第1主題前半の動機はその後の楽章にも度々現れ、全曲の統一感を出す役割を果たしている。弦が一気に盛り上げ、トランペットのファンファーレと共にこの主題が確保される。次いでフルートとオーボエによるト短調の第2主題が提示される[3]。これは半音の導音を伴わない全音での自然的短音階であり、黒人霊歌を思わせる旋律となっている。続いてフルートにト長調で歌謡的な小結尾主題[3]が出る(こちらを展開部や後の楽章での再現、調性等の観点から、第2主題と捉える解釈もある[3])。これは黒人霊歌『静かに揺れよ、幌馬車(Swing low Sweet Chariot)』に似ている、という指摘もあるが、これに対しては、アメリカ民謡借用説の例にひかれ、全体もそのように書かれているような印象が広まってしまったものであり、そのように解釈するのは不適切であるという見解もある。また、この主題は提示部と再現部で一か所だけ付点音符の有無によるリズムの違いがあり、指揮者の解釈によって処理が異なる場合がある。この主題が弦に受け継がれて高潮し、提示部が終わる。提示部は反復指定があるが、ドヴォルザークの他の交響曲同様、あまり繰り返されない。展開部では第1主題と小結尾主題の2つの主題が巧みに処理される。再現部では第1主題が途中で遮られ、その後の主題は半音上がった調で再現される。調の変化で主題をより劇的にする巧みな主題操作が見て取れる。小結尾の主題に第1主題が戦闘的に加わるとコーダに入る。幾分不協和なクライマックスを迎えた後、トランペットのファンファーレに続き、短調のまま強烈なトゥッティで楽章を閉じる。 演奏時間は10 - 13分程度、提示部の繰り返しを省くと8 - 10分程度。 第2楽章 Largo ラルゴ。変ニ長調、複合三部形式。 変ニ長調は作品全体の主調であるホ短調からは遠隔調に相当する。このため、この楽章は前後の楽章との対比から独特の浮遊感がある。イングリッシュホルンによる主部の主題は非常に有名であり、ドヴォルザークの死後にさまざまな歌詞をつけて『家路』『遠き山に日は落ちて』などの愛唱歌に編曲された。中間部は同主調(異名同音で)の嬰ハ短調に転じる。クライマックスでは第1楽章の第1主題の動機が加わる。冒頭の主題が再現された後、静かなコーダが続いて終わる。よくインディアン民謡からの借用と誤解されもしたが、これは紛れも無いドヴォルザークのオリジナルである。 演奏時間は10 - 13分程度であるが、レナード・バーンスタイン指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏のように18分を超えるものもある。 第3楽章 Scherzo. Molto vivace ホ短調、スケルツォ、複合三部形式。ABACABA-Codaの形で2つのトリオを持つ。1つ目のトリオは同主調のホ長調で、民謡風のものである。2つ目のトリオに入る直前には、転調のために第1楽章第1主題の動機を利用した経過句がある。2つ目のトリオはハ長調で、西欧風の主題である。この楽章のみトライアングルが使用される。コーダにおいても第1楽章第1主題が3/4拍子に形を変えて現れる。コーダでは、第1楽章から2つの主題が回想される。 演奏時間は7 - 9分程度。 第4楽章 Allegro con fuoco アレグロ・コン・フオーコ。ホ短調、序奏付きソナタ形式。 大きく2つの主題を持つが、それまでの楽章で扱われてきた主題も姿を見せる、統括的なフィナーレ。緊迫した半音階の序奏が一気に盛り上がり、ホルンとトランペットによる第1主題を導く。第2主題が現れる前に激烈な経過部が有る。この経過部の後半(演奏開始から1分55秒後ほど)に、全曲を通じてただ1度だけのシンバルが打たれる(弱音なので目立たない)が、これについてはまだ謎が多い。第2主題は、クラリネット(A管)とフルート、およびチェロを主体にした柔和な旋律である。そして、ヴァイオリンなどが加わると盛り上がって小結尾になる。第1主題の動機も加えたあと静まり、展開部に入る。小結尾で現れたフルートのトリルが多い動機に続き、第1主題の断片と経過部主題が続く。第2楽章の主題が印象的に回想され、第1楽章第1主題の回想に続いて、この楽章の第1主題が激烈に再現する。静まった後第2主題が再現し、気分が落ち着いたものとなる。それまでの主題の回想はなおも続き、今度は第1楽章小結尾主題と第1主題が現れ、終結に向かってゆく。第1主題と経過部主題が同時に再現し、しばらく展開の後に第2楽章の序奏が壮大に回想され、静まった後第2楽章の主題と第3楽章の主題が同時に再現する。そしてコーダに入り、ホルンによる導入の後で弦と木管がが壮大に第1主題を奏でるとホ長調に転じ、金管楽器が第4楽章と第1楽章のそれぞれの第1主題を合体させ、テンポをアレグロ・コン・フオーコ戻して終結する。最後の和音はフェルマータで伸ばされつつディミヌエンドしながらpppで消え入る。指揮者ストコフスキーはこの部分を「新大陸に血のように赤い夕日が沈む」と評した。この言葉は彼がピアノを弾きながら曲のアナリーゼをするレコードに肉声が遺されている。 演奏時間は10 - 12分程度。 脚注 1^ オロモウツのモラヴィアフィルハーモニー - オロモウツ市公式観光サイト「tourism.olomouc.eu」より《モラヴィア・フィルに関する日本語紹介文が見える;→アーカイブ》 2^ “日曜劇場「あぁ!新世界」”. TBSチャンネル. 2021年2月22日閲覧。

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『交響曲第7番ニ短調 作品70、B 141 』 アントニン・ドヴォルザーク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 交響曲第7番ニ短調(こうきょうきょくだい7ばん ニたんちょう)作品70、B.141は、ドヴォルザークの交響曲。1884年から1885年にかけて作曲された。それまで発表されてきた交響曲とはやや趣が異なり、スラブ的な雰囲気を残しつつも内省的で普遍的な音楽として仕立てることに成功しており、作曲者自身この曲を「本格的なもの」と呼んでいる。第9番「新世界より」ほどではないが、第8番と共にドヴォルザークの交響曲では良く取り上げられる楽曲である。主調が平行調である点や、第1楽章、第4楽章の拍子、第2楽章の楽器法などから、ブラームスの交響曲第3番からの影響を指摘する見解もある[1]。 作曲の経緯 1884年3月、ロンドン・フィルハーモニック協会の招きで、ドヴォルザークは初めてロンドンを訪れた。ロンドンではすでに交響曲第6番が好評を博しており、ドヴォルザークは熱狂的な大歓迎を受けた。帰国後ほどなくして、フィルハーモニック協会の名誉会員に選ばれたとの知らせと新作交響曲の依頼を受けた。前年の1883年にブラームスの交響曲第3番の初演を聴いて新たな交響曲の作曲に意欲を抱いていたドヴォルザークは、ロンドンからの申し出をただちに承諾した。9月に再度渡英し、帰国後の12月13日から交響曲に着手し、1885年3月17日に完成した。同年4月に三たび渡英し、4月22日にセント・ジェームズ・ホールで初演の指揮を執っている。この演奏会は大成功で、ウィーンでハンス・リヒターが、ドイツではハンス・フォン・ビューローが相次いでこの曲を採り上げた。 楽器編成 木管楽器 フルート 2(第3楽章でピッコロ持ち替え[2]) オーボエ 2 クラリネット 2 ファゴット 2 金管楽器 ホルン 4 トランペット 2 トロンボーン 3 打楽器 ティンパニ 弦五部 第1ヴァイオリン 第2ヴァイオリン ヴィオラ チェロ コントラバス 演奏時間 全曲で約37分 曲の構成 第1楽章 アレグロ・マエストーソ(Allegro maestoso)、ニ短調、6/8拍子、ソナタ形式。 D音の持続音と遠雷を思わせるティンパニの響きに乗り、ヴィオラとチェロによって暗い第1主題が提示される。これは反ハプスブルクの祭典に参加するためにハンガリー[3]からの愛国者達が乗った列車がプラハ駅に到着する情景からイメージを得たと言われている。この後に序曲「フス教徒」の主題に由来する動機が表れる。第2主題は変ロ長調、フルートとクラリネットが提示する穏やかなもので、弦の小結尾主題が続く。これまでに見られた提示部の反復指定はなく、木管が第1主題を次々に奏して展開部が開始する。次に力強く第2主題が登場し、一旦静まり第1ヴァイオリンが第2主題をさびしげに奏してゆく。木管に第1主題が戻ると、徐々に熱を帯びながらクライマックスを形成し、その頂点で第1主題が再現される。第2主題は繰り返されずに小結尾となる。再現部は全体的に圧縮されている。長いコーダでは第1主題が激しく回想され、この楽章の頂点ともいうべき劇的なクライマックスを築いてゆく。気分が静まり、最後はホルンが第1主題を静かに奏でて終わる。 第2楽章 ポコ・アダージョ(Poco adagio)、ヘ長調、4/4拍子、自由な三部形式の緩徐楽章。 クラリネット、オーボエ、ファゴットが対位法的に絡み内省的で穏やかなコラール風の導入句を奏でた後、フルートとオーボエによる主要主題が始まる。続いてヴァイオリンとチェロによる副次的な旋律が表情豊かに続いてゆく。これが発展して主部が終わる。中間部はホルンの奏でる愛らしい牧歌的な主題が出て、クライマックスが築かれる。クラリネットとホルンの応答の後、フルートとファゴットが残り、チェロが主要主題を奏して主部が回帰する。第1ヴァイオリンで副次旋律も続くが、さらに対位法的に複雑に処理されてゆく。これがひとしきりクライマックスを築いてから静まると、オーボエが導入句を再現し、木管が応答しながら消え入るように終わる。 第3楽章 スケルツォ:ヴィヴァーチェ ― ポコ・メノ・モッソ(Scherzo: Vivace - Poco meno mosso)、ニ短調、6/4拍子、三部形式、スケルツォ。 弦楽器が特徴的なチェコの民族舞曲フリアントのリズムを刻む中、ファゴットとチェロが主題を提示する。中間部はト長調に転じて速度を落とし、明るいカノンを思わせる音楽。更に対位法的処理と展開的様相を見せる。第3部ではやや簡略化される代わりに長いコーダが付けられている。 第4楽章 フィナーレ:アレグロ(Finale: Allegro)、ニ短調、2/2拍子、ソナタ形式。 第1主題はクラリネットとホルンによるうごめくような主題、第2主題はイ長調、チェロによって演奏される民謡風のもので、好対照をなしている。展開部ではこれらの主題に提示部の最後でヴァイオリンが演奏する小結尾主題とが対位法的に処理される。やや変形された再現部の後コーダとなるが、ここでは小結尾主題を扱って盛り上げたところで第1主題の冒頭部分を力強く奏でて速度を上げると、ニ長調・Molto maestoso(非常に荘厳に)に転じて速度を緩め、変形された第1主題を壮大に演奏して、ニ長調で全曲を閉じる。 脚注 注釈・出典 1^ ヴァーツラフ・ノイマン指揮1981年盤〈OF-7036-5〉藤田由之の解説参照。 2^ ピッコロ持ち替えは第3楽章の74~76小節だけである。全音楽譜出版社のスコアのように、ピッコロ持ち替えに気づきにくい出版譜もある。 3^ 当時は現在の領域とは異なり、スロバキアなども含む。ハンガリー王国の歴史的地域を参照。