マガジンのカバー画像

シューマン部屋

36
運営しているクリエイター

#ピアノ

再生

シューマン:子供の情景 トロイメライ,Op.15-7

In this video, we'll be performing the Schumann Kinderszenen, Op. 15-7, Träumerei by Johannes Brahms. This beautiful piece was written for young children, and is a great way to get into Schumann's work. If you're interested in Schumann's music, or just want to experience a beautiful piece of music written for children, then this video is for you! We'll perform the Schumann Kinderszenen, Op. 15-7, Träumerei in a performance that will be sure to touch your heart. 演奏者ページ Peter Bradley-Fulgoni (piano) 公開者情報 Robert Schumann Piano Works Delphian Records/Peter Bradley-Fulgoni 著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 備考 Recorded 2002. Review 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 『子供の情景』(こどものじょうけい、ドイツ語: Kinderszenen)作品15は、ロベルト・シューマンが作曲したピアノ曲の代表作のひとつ。特に第7曲『トロイメライ』は名高い。 概要 シューマン(1839年) 作曲は1838年に着手され、曲の大部分は1838年2月から3月にかけて作られ、全曲の完成は4月まで要した。(ただし一部は前年の1837年から作られている)。同年の3月19日(17日もしくは18日とも)にクララへ宛てた手紙の中で、「時々あなたは子供に思えます」という言葉の余韻の中で作曲に至ったという。そしてシューマンは30曲ほど作った小品の中から、12曲を選び出して『子供の情景』と名付けたという。シューマンの日記によると「トロイメライ」が2月24日に、「十分に幸せ」が3月11日にそれぞれ作曲されている。なお13番目に作られた曲がどれなのかは不明である。 出版は1839年2月にライプツィヒのブライトコプフ・ウント・ヘルテル社より。シューマンは作品の完成後にブライトコプフ社に楽譜を送付して出版を望んだが、理由は不明だが大きく遅れてしまい、催促の末に翌年の2月になって初版が出版された。 この曲はフランツ・リストを感動させた。彼は「この曲のおかげで私は生涯最大の喜びを味わうことができた」とシューマンへの手紙に書き、週に2、3回は娘のために弾いていると明かしている。「この曲は娘を夢中にさせますし、またそれ以上に私もこの曲に夢中なのです。というわけで私は、しばしば第1曲を20回も弾かされて、ちっとも先に進みません。」 シューマンは後に、『子供のためのアルバム』作品68や『子供のための3つのピアノソナタ』作品118などの子供の学習用のピアノ曲を作曲している。しかし作曲者本人の語るところによると、『子供の情景』はそれらの作品とは異なる「子供心を描いた、大人のための作品」である。 曲の構成 第7曲 トロイメライ(夢) (Träumerei) ヘ長調、4分の4拍子。 作曲者のピアノ曲の中で最も有名なもののひとつ。各種楽器用に編曲も幅広い。中声部に複雑な和声進行をすることで幻想的な音響を形成するのは作者の常であるが、曲想と一致していて最も効果をあげた作品。4小節の旋律が上昇・下降するが、これは8回繰り返される。 その他 二次創作として、イタリアの現代作曲家ダヴィデ・アンツァーギ(Davide Anzaghi,1936- )がシューマン没後150年を記念して、ピアノ独奏のための『シューマン組曲』を2006年に完成した。作品の素材は全てこの子供の情景からとられた。 メトロノームの表示は初版の第2刷から付けられたが、数値はクララが校訂した版では変更されており、後に作曲者の指定した数値に戻されている。 フランツ・リストはこの作品に大きな関心を持っており、ウィーンの出版社ハスリンガー社から初版を送られた時には、作曲者に宛てた返礼を送っている(1839年6月)。 「子供の情景」を使用した作品 第1曲 見知らぬ国と人々について 岡山から出雲市を結ぶ特急「やくも」の車内では、オルゴール調にアレンジされた『第1曲 見知らぬ国と人々について』が車内チャイムとして流れる。 濱口竜介の映画「偶然と想像」でメインテーマとして流れる。 第7曲 トロイメライ(夢) ウルトラQ dark fantasy - 第23話「右365度の世界 ~ALICE in the 365 degree world~」にて、BGMとしてオルゴール用にアレンジしたものと室内楽用にアレンジしたものが使用されている。 転校生 - オープニングとエンディングのモノクロシーンでオーケストラ用に編曲されたものが使用されている(編曲:八田耕治、演奏:朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団)。 ヤスミン・アフマド『ムクシン』(英語版) 音楽ファンタジー・ゆめ - 第1期 #44 編曲:葵新吾 ジュエルペット サンシャイン - 第30話「ルビーが花音でイェイッ!(後編)」で前回、ルビーと魂が入れ替わった花音が御影を前に元の姿に戻れたときのシーン。 スーパーカブ(アニメ) - 第5話終末部で使用。 #シューマン,#トロイメライ,#ピアノ,#schumann

再生

シューマン:ピアノ三重奏曲第1番 ニ短調, Op.63

00:00 I. Mit Energie und Leidenschaft 13:37 II. Lebhaft, doch nicht zu rasch 18:46 III. Langsam, mit inniger Empfindung 25:25 IV. Mit Feuer ロベルト・シューマンのピアノ三重奏曲第1番ニ短調作品63は、1847年6月に妻クララの誕生日を祝って書かれた。ロマンティズムに満ちた作品で、確固とした構成力と緻密な展開法をもった感情の動きを表現している。 メンデルスゾーン作曲のピアノ三重奏曲第1番ニ短調とともに前期ロマン派を代表するピアノ三重奏曲である。 楽曲構成 第1楽章:精力と情熱をもって (Mit Energie und Leidenschaft) 独り言をつぶやいているようなピアノ伴奏に乗った、物憂い弦楽の第1主題で始まる。つづいて、情熱的な付点音符の楽句が現れ一気に音楽が盛り上がって行き、優美な長調の第2主題が現れる。展開部の途中で、突如として美しい旋律が、まずピアノで現れ弦に引き継がれる。再現部を経て、その楽想が追憶の形でわずかに顔を覗かせたのち、最後は、主和音を引き延ばしながら謎めいた終わり方で結んでいる。 第2楽章:生き生きと、しかし速すぎずに (Lebhaft, doch nicht zu rasch) シューマンらしい付点音符の上昇音型から成る躍動的なスケルツォ。トリオは一転して雲の上を歩くような浮遊感のある音楽。 第3楽章:ゆっくりと、心からの感情をもって (Langsam, mit inniger Empfindung) 抒情的で美しい音楽。彼の第2交響曲の緩徐楽章を思い出させる深い哀愁と内面性をもっている。 第4楽章:熱情をもって (Mit Feuer) 哀愁ただよう前楽章から一転して、祝祭的な明るく弾む第1主題で開始する。第2主題は一転して哀愁を帯びた旋律。第1主題も現れて祝祭的な気分を盛り上げるなかで、途中、何度か顔を出す第2主題の悲哀が見事なコントラストをえがいている。最後は白熱的なコーダで曲を閉じる。 演奏者ページ Claremont Trio (Piano Trio) 演奏者 Emily Bruskin, violin; Julia Bruskin, cello; Donna Kwong, piano 公開者情報 Boston: Isabella Stewart Gardner Museum 著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 3.0 [tag/del] #schumann,#ピアノ,#シューマン,#ピアノ三重奏曲,#robertschumann,#schumannresonance,#schumannfrequency

再生

シューマン:幻想小曲集, Op.73 Part.2(修正版)

For Cello and Piano 00:00 1.Zart und mit Ausdruck 03:22 2.Lebhaft, leicht 06:42 3.Rasch und mit Feuer 演奏者 1. Narek Hakhnazaryan (cello), Noreen Polera (piano) 2. Cicely Parnas (cello), Noreen Cassidy-Polera (piano) 公開者情報 Boston: Isabella Stewart Gardner Museum 著作権 Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 [tag/del]      Purchase Accompaniments (1) For Clarinet and Piano 11:16 1.Zart und mit Ausdruck 15:17 2.Lebhaft, leicht 19:00 3.Rasch und mit Feuer 演奏者  Richard Stoltzman (clarinet), David Deveau (piano) 公開者情報  Boston: Isabella Stewart Gardner Museum 著作権  Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivs 4.0 [tag/del] Purchase   Accompaniments (1) #シューマン,#robertschumann,#schumann,#クララシューマン,#ピアノ,#幻想小曲集

再生

シューマン:ピアノ協奏曲 Op.54

00:00 1.Allegro affetuoso 04:36 2.Intermezzo 20:10 3.Allegro vivace ピアノ協奏曲 (シューマン) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%82%A2%E3%83%8E%E5%8D%94%E5%A5%8F%E6%9B%B2_(%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3) Piano Concerto (Schumann) https://en.wikipedia.org/wiki/Piano_Concerto_(Schumann) (P)フリードリヒ・ヴューラー:ヘルマン・アーベントロート指揮 ベルリン放送交響楽団 1956年3月13日録音 #schumann,#berliner philharmoniker,#piano concerto,#robert schumann,#schumann resonance,#schumann frequency

再生

シューマン:クライスレリアーナ ピアノのための幻想曲集 作品 16 (P)ギーゼキング:1942年録音

クライスレリアーナ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8A Kreisleriana https://studio.youtube.com/video/s59a-Z1ZIn0/edit (P)ギーゼキング:1942年録音

再生

ロベルト・シューマン:幻想小曲集 作品12

00:00 第1曲 夕べに(Des Abends) 変ニ長調 04:07 第2曲 飛翔(Aufschwung) ロンド形式 ヘ短調 07:29 第3曲 なぜに(Warum?) 変ニ長調 10:42 第4曲 気まぐれ(Grillen) 14:28 第5曲 夜に(In der Nacht) ヘ短調 18:17 第6曲 寓話(Fabel) ハ長調 20:50 第7曲 夢のもつれ(Traumes Wirren) ヘ長調 23:21 第8曲 歌の終わり(Ende vom Lied) ヘ長調 幻想小曲集作品12 (シューマン) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%BB%E6%83%B3%E5%B0%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86%E4%BD%9C%E5%93%8112_(%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3) Fantasiestücke, Op. 12 https://en.wikipedia.org/wiki/Fantasiest%C3%BCcke,_Op._12 ロベルト・シューマン再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1yHIs-k3sHzAhXtfzjIPTwF #シューマン,#robert alexander schumann,#schumann,#ピアノ,#piano

再生

シューマン:謝肉祭 作品9

00:00 1. Préambule 02:16 2. Pierrot 03:25 3. Arlequin 04:31 4. Valse noble 06:03 5. Eusebius 07:44 6. Florestan 08:45 7. Coquette 09:50 8. Replique 10:40 9. Papillons 11:21 10. Lettres dansantes 12:18 11. Chiarina 13:49 12. Chopin 15:15 13. Estrelle 16:01 14. Reconnaissance 17:47 15. Pantalon et Colombine 18:43 16. Valse allemande 19:35 17. Paganini 20:52 18. Aven 22:02 19. Promenade 24:59 20. Pause and 21. Marche des Davidsbündler contre les Philistins #Arthur Rubinstein #schumann,#ピティナ,# 謝肉祭 (シューマン) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AC%9D%E8%82%89%E7%A5%AD_(%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3) Carnaval (Schumann) https://en.wikipedia.org/wiki/Carnaval_(Schumann) ロベルト・シューマン再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1yHIs-k3sHzAhXtfzjIPTwF (P)アルトゥール・ルービンシュタイン:1962年12月3日~4日 & 1963年1月23日録音 シューマン,#robert schumann,#schumann #resonance,#schumann frequency

再生

シューマン:謝肉祭 Op 9 第1曲 前口上

#schumann,#シューマン,#carnaval,#robert schumann,#schumann #resonance,#schumann frequency

再生

シューマン:幻想小曲集, Op 73

00:00 Ⅰ. Zart und mit Ausdruck (Tender and with expression) 03:16 Ⅱ. Lebhaft, leicht (Lively, light) 07:11 Ⅲ. Rasch und mit Feuer (Quick and with fire) 幻想小曲集作品73 (シューマン) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%BB%E6%83%B3%E5%B0%8F%E6%9B%B2%E9%9B%86%E4%BD%9C%E5%93%8173_(%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3) Fantasiestücke, Op. 73 https://en.wikipedia.org/wiki/Fantasiest%C3%BCcke,_Op._73 ロベルト・シューマン再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1yHIs-k3sHzAhXtfzjIPTwF #schumann,#シューマン,#clarinet,#robert schumann,#schumann #frequency,#schumann resonance

再生

シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調, WoO 23

00:00 Ⅰ,In kräftigem, nicht zu schnellem Tempo (D minor – D major) 12:33 Ⅱ.Langsam (B-flat major) 18:26 Ⅲ.Lebhaft, doch nicht schnell (D major) ロベルト・シューマン再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1yHIs-k3sHzAhXtfzjIPTwF #violin,concerto,#ヴァイオリン,#violin music,#violinist,#violin concerto

再生

フランツ・リスト:《巡礼の年》(Années de pèlerinage)

#リスト,#liszt,#ピアノ,#フランツリスト,#リストピアノ 『巡礼の年(年報)』はリストが20代から60代にかけて、40年以上もの長期に渡り、断続的に創作を続けた、ピアノ独奏曲を全4集にまとめた作品 巡礼の年 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B7%A1%E7%A4%BC%E3%81%AE%E5%B9%B4 Années de pèlerinage https://en.wikipedia.org/wiki/Ann%C3%A9es_de_p%C3%A8lerinage

再生

シューマン:クライスレリアーナ ピアノのための幻想曲集 作品 16

#シューマン,#schumann,#kreisleriana (P)アニー・フィッシャー 1964年12月14日~17日録音 クライスレリアーナ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8A Kreisleriana https://en.wikipedia.org/wiki/Kreisleriana ロベルト・シューマン 再生リスト https://www.youtube.com/playlist?list=PLTtHiFCVwL1yHIs-k3sHzAhXtfzjIPTwF

再生

『交響曲 第4番 ニ短調 作品120』ロベルト・シューマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ロベルト・シューマン 形式 交響曲 調、拍子 ニ短調、 テンポ 1.Ziemlich langsam – Lebhaft 2.Romanze. Ziemlich langsam 3.Scherzo. Lebhaft – Trio 4.Langsam – Lebhaft – Presto 速度指定なし 出版年 1854年 制作国 ザクセン王国の旗 ザクセン王国 ライプツィヒ 作品番号 120 献呈 クララ・シューマン ロベルト・シューマンの交響曲第4番ニ短調作品120は、妻クララの22歳の誕生日1841年9月13日に、誕生日プレゼントとして彼女に贈られた。作曲はその直前3か月間で行われた。 概要 2人の結婚は1840年9月12日(ロベルト30歳・クララ20歳)なので、クララにとっては結婚してから2回目の誕生日になる。初演は、そのクララの誕生日から3か月後の1841年12月6日に行われ、10年後1851年に改訂され、現在は改訂版が多く演奏されている。全体構成、楽想、規模ともシューベルトの交響曲第4番ハ短調『悲劇的』の影響が見られる。 作曲年次としては、第1番『春』に次ぐ2番目の交響曲であるが、改訂後の出版年次(1854年)により第4番とされた。作品番号は120が与えられたが、これは改訂版に対してであり、初稿の作品番号は存在しない。 演奏時間は改訂版で約30分。 作曲の経緯 初稿 シューマンとクララ 1840年9月にクララと結婚したシューマンにとって、翌年1841年は、交響曲を2曲そして序曲など作曲活動が順調に進んだ年となった。まず1月から2月にかけて第1交響曲を完成し、3月に序曲、スケルツォとフィナーレ作品52、4月から5月にかけてピアノと管弦楽のための幻想曲(後に改訂され、ピアノ協奏曲の第1楽章となる)を立て続けに作曲する。さらに6月から、後に第4番とされたこのニ短調交響曲の作曲に取りかかり9月9日に完成し、9月13日の妻クララの誕生日に彼女にプレゼントした。 初演は、3か月後の12月6日、序曲、スケルツォとフィナーレとともに、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団により行われた。シューマンは「この曲は第1番より決して劣るものではない」と自信を持っていたが、このニ短調交響曲は十分な評価を初演時に得られず出版は見送られた。理由として、指揮する予定だったメンデルスゾーンの体調不良のため、代わりにコンサートマスターのフェルディナント・ダーヴィトが指揮したことや、これら新作発表に加えて、クララとリストの二人のピアノ演奏もこの演奏会で行われたため、聴衆の目が当時のスターであるこの二人に集中したためとされる。 結局、このニ短調交響曲が知られるようになったのは、シューマン死後の1891年の改訂版出版以降である。 改訂稿 初稿の10年後、1851年に交響曲第3番『ライン』を完成したシューマンは、ニ短調交響曲の改訂に取りかかり、数日で完成させた。オーケストレーションもかなり書き換えられたが、本人がヨーゼフ・ヨアヒムへの手紙に「それが主目的じゃなかった」と書いているように、元の構成はほぼそのまま活かしながらも全体としての統一性をより高める変更を取り入れ、楽章毎の区分をなくして全曲休みなく続けて演奏されるようになったことが最大の相違点である(ただし、2003年にブライトコプフ社から出版されたジョン・フィンソン校訂版においては、第1楽章と第2楽章の終止線がいずれも複縦線に置き換えられており、アタッカの扱いとなっている)。改訂後のこの作品をシューマンは「交響的幻想曲」と呼んだこともあり、後述する自筆譜にはそのタイトルをつけようとしたが、それを消して結局現在のタイトルにしたことが残されている。 改訂版は1853年12月30日にデュッセルドルフにおいてシューマン自身の指揮によって初演され、翌1854年に出版された。シューマンは初演について、「以前の作品より充実していて、効果十分だった」と書いている。この曲の楽譜には正式な献辞はないが、シューマンは自筆譜をヨアヒムに贈っている。 シューマンの死後、その楽譜の編集に当たったヨハネス・ブラームスは初稿の優位性を主張して、クララと意見が対立したといわれる。結局ブラームスの尽力で初稿版は1889年10月22日にケルンでフランツ・ヴュルナーの指揮で再演され、ブラームスとヴュルナーの校訂版として1891年には出版されるのだが、ヴュルナーは自筆に従った校訂を、ブラームスはシューマンによる最終稿の要素を取り入れた校訂を主張し、最終的には部分的に最終稿を採用する形でまとめられたため、厳密な意味での初稿版ではない。現在では改訂稿が一般的に演奏されるが、このヴュルナー版(1891年版と表記されることもある)や後に出版された1841年の初演版による演奏や録音もある。 この曲の日本初演は1926年12月11日、福岡市記念館にて、佐野伴治・荒川文六指揮、九大フィルハーモニー・オーケストラによって行われた。 楽器編成 フルート2、オーボエ2、クラリネット2(初稿:C管→改訂版:B♭管)、ファゴット2、ホルン4、トランペット2(D管→F管)、トロンボーン3、ティンパニ、弦五部。 楽曲構成 前述したように楽章区分はなく、全曲は休みなく続けて演奏されるが、ここでは便宜上4つの楽章に分けて述べる。各楽章で共通する主題が使用され、全曲の有機的な統一性を高めていることが特筆される。 第1楽章 かなり緩やかに (Ziemlich langsam) - 生き生きと (Lebhaft) 速度・表情の指示はドイツ語による。ニ短調。序奏付きの自由なソナタ形式(提示部反復指定あり)ともいえるが再現部が存在せず、ほぼ提示部-展開部-コーダという構成になっている。 3/4拍子で始まり、緩やかな序奏の動機が示される。第1主題を予告する動機が繰り返されて速度を速め、主部に入る。 主部は2/4拍子。第1主題は半音階的に上下し幻想的な響きを持つ。第2主題に相当するものは認められず、主部は第1主題の変形や展開によって形成されている。3本のトロンボーンの和音により展開部に入る。展開部では第1主題を扱うが、やがて新たな主題が現れ、確保される。さらに流麗な旋律が続く。これが繰り返され、高まるとコーダとなり、流麗な旋律が勝ち誇ったように奏され、第1主題と新たな主題で締めくくられる。 第2楽章 ロマンツェ かなり緩やかに (Ziemlich langsam) イ短調。3/4拍子。三部形式。オーボエとチェロの独奏により、第1楽章第1主題に基づく中世ロマンス風な旋律を奏し、弦が第1楽章序奏の主題を示す。中間部はヴァイオリン独奏が3連符で流れるような旋律を奏でる。 第3楽章 スケルツォ 生き生きと (Lebhaft) ニ短調。3/4拍子。ABABの形式。スケルツォ主題は第1楽章序奏の主題に基づく。中間部は変ロ長調。第2楽章の中間部と同一の素材である。第3楽章と第4楽章が休みなく続く構想は初稿でも同様であるが、大幅に改訂されている。 第4楽章 フィナーレ 緩やかに (Langsam) - 生き生きと (Lebhaft) 序奏付きの自由なソナタ形式(提示部反復指定あり)で、再現部で第1主題が再現されない。序奏は4/4拍子。第1楽章第1主題を扱いながら金管の響きで壮大に盛り上がる。主部はニ長調、4/4拍子。第1主題が決然と示されるが、これは第1楽章展開部で新たに示された主題である。第2主題は穏やかな旋律。金管の警告的な響きで展開部となり、第1主題をフガート的に展開する。再現部は第2主題のみが再現する。コーダでは速度を速め、力強く全曲を締めくくる。 初稿の特徴 初稿では、各楽章の速度指定にイタリア語を用いていた。 Andante con moto - Allegro di molto Romanza: Andante Scherzo: Presto Largo - Finale: Allegro vivace 第1楽章の序奏は、改訂版と異なり主調の属和音(イ長調)・強拍から始まる(改訂版では主調・弱拍(3拍目))。さらに序奏後半には、サラバンド風のエピソードが登場する。なお、主部の展開部ではトロンボーンによる動機がソロで奏でられ(改訂版は2本のソリ)、弦楽器は休止するため、この動機が詠唱のように響く(同様の例はマーラーの交響曲第3番で見られる)。 第2楽章には、当初ギターを用いようとして撤回した形跡が残っている。また、チェロは始めソロだったが半プルトのソリに修正している。 第3楽章では、当初8小節にわたるファンファーレの後にスケルツォに入るようになっていた。このファンファーレはチャイコフスキーの交響曲第4番第1楽章の序奏に似ている。この序奏は結局削除され、自筆譜の一番下にはトランペットによるもう一つのファンファーレが書かれている。しかし、この部分は最初のものを含めて出版譜には採用されておらず、録音でも取り上げられていない(例外として、ゲオルク・シュメーエとベルリン放送交響楽団とのCDは上記の第2のファンファーレをホルンと組み合わせて採用している)。 第4楽章は主題の後半4小節が違っている。提示部の繰り返しもないため、全体の演奏時間も少し短い。第1楽章も同様である。全体は約24分かかる。 オーケストレーションの変更・改訂 他のシューマンの交響曲と同様に、かつては様々な指揮者が様々なオーケストレーションの変更を行っていた。マーラーによるものがよく知られているが、他の3曲の交響曲の大幅な改変に比べるとこの曲での改変はあまり目立たない。このマーラー版の録音としてはチェッカート、シャイー(ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団との新盤)、スダーンのものが存在する。 またセル、クレンペラー、クーベリック(バイエルン放送交響楽団との新盤)、ロジェストヴェンスキーはマーラー版とは異なった手法でかなり過激な変更を行っており、第1楽章展開部のクライマックスやコーダでは金管による派手な補強が施されている。クーベリックはシューマンの交響曲全集を2回録音しているが、この曲の旧盤や他の3曲ではほぼ原典通りに演奏しているのに対し、この曲の新盤のみスコアを大幅に改変している。

再生

『ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調 作品11』 ロベルト・シューマン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 ピアノソナタ第1番嬰ヘ短調 作品11は、ロベルト・シューマンの1832年から1835年にかけての作で、1836年に出版された。幻想曲や変奏曲といった小品に取り組んできた作者が初めてソナタ形式の大作に挑んだものである。 概要 初版は「フロレスタンとオイゼビウスによるピアノソナタ、クララに献呈 "Pianoforte-Sonata, Clara zugeeignet von Florestan und Eisebius"」と題されている。このように、文学と音楽の融合を大きな目標にしてきただけに随所に標題音楽的な個所が認められる。 しかしピアノ演奏の技巧をあまりに盛り込みすぎて、理解しがたい、または作者は観念的に混乱しすぎている、といった批判をイグナーツ・モシェレスなどから受けることになった。後に、作曲者自身も「生命力に欠けている」と自己批判することとなった。現在ではピアニストの有力なレパートリーに挙げられている。 楽曲 4楽章構成。 第1楽章 Introduktion:un poco Adagio-Allegro vivace 1832年作曲の「アレグロ・ファンダンゴ Allegro-Fandango」を改作したもの。 嬰ヘ短調、4分の3拍子。音域の広い左手三連符伴奏の上に、右手が鋭い付点リズムのついた主題を歌う、長大な序奏が繰り広げられる。単に導入ではなく再現部の前の導入も兼ね、第2楽章Ariaの主題も登場する。最後にはアルペジョに発展し、Allegro vivace に移る。 Allegro vivace では左手の五度跳躍による特徴的な動機の後、進撃的な主題が始まる(嬰ヘ短調、4分の2拍子)。冒頭の主題提示後に、スタッカート付きの和音連打によって主題が奏でられるが、この主題と和音の連打が第1楽章全体を大きく支配する。変ホ短調に転調したあと、定石どおりに現れるイ長調の第2主題は8分音符主体の和音で進行し、穏やかな様相を見せる。展開部は第1主題の動機を中心に展開される。途中ヘ短調で序奏の主題が登場するが、主題はバス声部に移されている。再現部は短縮されており、最後は静かに終結する。 第2楽章 Aria:Senza passione, ma espressivo イ長調、4分の3拍子、簡潔な三部形式。1827年に作曲した自作の歌曲"an Anna-Nicht im thale"(「アンナに寄せて―谷ではなく」、ユスティヌス・ケルナー詞)の主題を使った歌謡風の楽章。第1楽章の主要動機である左手の五度跳躍も効果的に扱われる。途中ヘ長調に転調した部分では、中声部にメロディーが移行し、右手は16分音符による分散和音を奏でる。 第3楽章 Scherzo e Intermezzo:Allegrissimo 嬰ヘ短調、4分の3拍子。スケルツォ楽章だが、ロンド形式に近い(A-B-A-C-A)。冒頭では、左手に付点音符が特徴的な主題が現れ、右手は和音による補完を務めるが、途中からは左手と共にユニゾンになったり、掛け合い風のパッセージも現れる。中間部はニ長調のポロネーズ風の間奏曲となり、その後の再現部の前には小節線を排した自由なレチタティーヴォも置かれている。このレチタティーヴォの途中には「オーボエ風に」という指示も登場する。スケルツォでありながらこのような要素を持ち込むことにより、(シューマンらしい)古い習慣への皮肉が込められているとも言われている。他の楽章と違い、フラット系への大胆な遠隔調への転調は行われていない。 第4楽章 Finale:Allegro un poco maestoso 嬰ヘ短調、4分の3拍子。分厚い和音の主題に始まる長大な終楽章。ロンド形式が軸になっていると考えることも可能だが、全体は大きな2部分とコーダから成っている。しかし、様々な要素が持ち込まれ、形式的には複雑を極める。途中で、遠隔調であるハ短調やヘ短調にも転調するが、最後には同主長調である嬰ヘ長調で終結する。