ファイナリストプレゼン・新人賞 吉良倫太郎さん(株式会社イツノマ)【2024年開催レポート】
僕は大分県別府市に生まれ、母校が廃校になるという原体験から、地方の課題解決に興味を持ちました。
官僚になってそれに貢献したいと、東京大学工学部に進学。しかし、もっと現場から変えていきたいと思い直し、2023年4月に宮崎県都農町(つのちょう)に飛び込みました。人口1万人の小さい町の、スタッフ3人の小さな会社で働いています。
この会社はまちづくり会社としてさまざまな業務を行っていますが、僕の担当は「HOSTEL ALA」の支配人と、中学生による「まちづくり部」の顧問です。
「HOSTEL ALA」の支配人として今、力を入れているのが、僕たちのまちづくりの取り組みをコンテンツとするスタディツアーです。この9ヶ月間に、高校生や社会人を対象に4回実施しました。
ツアーでは地元の経営者と一緒に飲み会をしたり、まちづくり部の生徒にも合流してもらったり。東京から来た高校生の一人は、ツアーをきっかけに都濃が好きになって、3回も都農に来てくれました。しかも、都農のプリン屋さんに惚れ込んで、自分の学校の文化祭で、その店のプリンを1000個も売ったのです。
開催にあたっては、足りないことだらけでした。例えばお弁当一つとっても、いいお弁当屋さんがなかなか見つからず、地元の飲食店のおかみさんをくどき落として、ケータリングを作ってもらったりしました。
あるときは、2泊3日の日程を終えて、駅まで高校生を送り届けると、電車が台風で運休していました。東京に戻る飛行機の時間が迫っていたので、血相を変えて声を裏返しながら車を手配し、なんとか宮崎空港まで送り届けました。
また、参加者の1人が急に発作で倒れ、救急車を呼んで緊急対応をしたこともあります。その子のお母さんからは「本当に助かりました」と連絡をいただきました。
このツアーで、関係人口をつくれたということもありますが、安心・安全を第一に実行できたことが最大の成果だと思います。
入社した4月には「俺が地方を変えてやるぞ」というくらい、意気込んで飛び込んできました。しかし、正直なところできないことだらけで、叱咤激励をいただく毎日です。
それでも、一つだけ自信があるのは「粘り強さ、しつこさ」です。地域の一人一人に向き合い、できないことがあってもしつこく食らいついて、地域に貢献していきたいです。
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こうしたルーキーのプレゼンが聞ける、ルーキー・オブ・ザ・イヤーin Local 2025は1月11日(土)に開催決定!
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