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もしも…朝、気づいたら先輩が隣で寝ていたら…



〇〇:う、う〜ん…

ここは…どこだ?

見たところ…ホテルの一室だ。

何で…ここに?

??:う、う〜ん…

〇〇:?

誰かの声がするのでそっちを見る。

??:あれ?〇〇くん?

〇〇:み、美月さん!?


何でだ?

何で目が覚めて隣に美月さんが居るんだ?

美月:なんで私達ここにいるの?

隣にいる女性、山下美月さんは大学の一個上の先輩でサークルが一緒だ。
ものすごい美人で大学のマドンナ的存在だ。

〇〇:それが僕もわからなくて…

美月:私も曖昧なところが…

〇〇:えっと昨日はサークルの飲み会でしたよね?

美月:そう。
そこで飲み過ぎた私を介抱してくれてたんだよね。

〇〇:そこは覚えてます。
盛大にリバースしてましたから笑

美月:ちょっ/// それは忘れて!

〇〇:…んで、美月さんがスッキリしたから
もうちょっと飲もうってなって、
コンビニで買った酒を公園で飲んでましたよね?

美月:そうそう。で、気づいたら終電無くなって…

〇〇:僕そこら辺から記憶ないんですよね…

美月:えーっと、確か歩くのも大変だしタクシーも
高いからってそのまま…

〇〇:このホテルにと…

ん?待てよ?

〇〇:あの…美月さん?

美月:ん?

〇〇:今気づいたんですけど…僕らの格好…

美月:ん?格好?って…きゃあ!

僕と美月さんは下着しか身につけていなかった。

美月:ごめん!布団だけ被らせて!

〇〇:は、はい!

美月さんは布団にくるまった。

〇〇:あの…非常に聞きづらいのですが…。

美月:うん…

〇〇:もしかして僕らここに来て、そういうコトを…

美月:コクン

美月さんは恥ずかしそうに俯きながら頷いた。

やってしまった…

美月:あ、あはは…

〇〇:はは〜…

お互い苦笑いしか出なかった。

美月:私…ハジメテだったんだけどな…

〇〇:!?ご、ごめんなさい!

美月:いいのいいの!いつまでも経験ないと
地雷だって思われちゃうし…

〇〇:いや、でも!

美月:そんなに謝られると逆に…ね?

〇〇:はい…

美月:でも〇〇くんが記憶無くすくらい飲むって
珍しいね。

僕は酒には強いほうだ。

〇〇:自分でもびっくりしてます。

美月:だよね。

〇〇:なんでこんな飲んだんだろう…

美月:そういえば…公園で飲み始めてから
言ってたんだけど…彼女さんに浮気されたの?

〇〇:僕それ言ってたんですか!?

美月:うん。高校から付き合ってる彼女さんと
別の男の人とホテルに入って行ったのを聞いたって。

〇〇:あー…


なんか思い出してきた。

先日、友達から写真が送られてきた。

その写真は今付き合っている彼女と
僕の知らない男が
ホテルに入って行く写真だった。

そのこともあり、
やけ酒になって飲み過ぎたんだろう。

〇〇:なんか少し思い出してきました…。

美月:その彼女とはどうするの?


〇〇:う〜ん…

実際、最近彼女とはあまりうまくいってなかった。

高校の頃から付き合っていたが大学が違うことや
お互いバイトが忙しかったりと、
会えない日々が続いていた。

そういうこともあり、
あの写真の状況が生まれたんだろう。

美月:彼女さんから連絡とか来てないの?


美月さんに言われ、スマホを見ると…

〇〇:うわ…

美月:めっちゃ来てるね…

彼女からトークの通知が20件、
不在着信が25件来ていた。

しかし、トークの内容を見ると
「どういうこと?」と来ている。

トーク履歴を見ると…


〇〇:え!?

美月:どうしたの?

〇〇:これ…

僕は美月さんにトーク履歴を見せた。


美月:「別れよう」
…ってこれ、〇〇くんから送ってるよね?

〇〇:はい…


多分酔った勢いで送ったんだろう。

ブルルル

〇〇:あ…

美月:彼女さんから?

〇〇:はい…

美月:どうする?このまま別れるの?

〇〇:…

多分自分の中では答えは出ているんだろう。

でも、直接伝える勇気が出ない…

美月:そしたら。こういうのはどうかな…


--

ピッ

美月:もしも〜し。

美月:彼だと思ったら女の声だからびっくりした?

美月:あなた、〇〇くんの知らない男と
ホテルにいっちゃったんだって?

美月:彼、それですごい傷ついてたんだよ?

美月:だから…私がもらっちゃうね?

美月:いいよね?あなたも他の男と寝たんだから。

美月:もう〇〇くん。あなたに興味ないって。

美月:ということなんで今後一切、
彼に近づかないで下さい。
分かりましたか?"元カノさん?"


ピッ


美月:よし。これでいいかな?

〇〇:はい…ありがとうございます。

美月:ううん、大丈夫!それに…

〇〇:?

美月:さっき君のこともらうって言ったよね?

〇〇:はい…。

美月:それ。本気だから。

〇〇:え!?

美月:出会ってからずっと好きだったの。
だから…私と付き合って?
私なら君に寂しい思いはさせない。
ずっと…君のそばから離れないから…

〇〇:…はい!

美月:ありがとう!…ところで今何時?

〇〇:今は…11時ちょっと前ですかね。

美月:今から大学行ってもしょうがないよね…

〇〇:どうしますか…

美月:せっかく付き合ったんだし、どっか行こ!

〇〇:そうしますか!

美月:よし!じゃあ早速準備しよう!

--

僕達は片付けを終え、部屋から出る。

美月:あ、ちょっと待って!

〇〇:どうしました?

美月:髪の毛にゴミくっ付いてる。

〇〇:えっと…どこですか?

美月:取ってあげるから屈んで?

〇〇:はい。

チュッ

〇〇:!!

屈んだ瞬間、僕の唇に柔らかい衝撃があった。

美月:ふふっ笑

美月さんはそっと微笑むと耳元に近づき…

美月:"昨日の夜は…気持ちよかったよ?
…また、シようね?“

〇〇:!?

美月:これからよろしくね?"彼氏"くん?


Fin

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