Breaking World #2
〇〇:なんだよ…これ…
咲月:村がめちゃくちゃ…
目の前に広がる光景は昨日まで様子とはまるで違う。
家屋は跡形も無いくらいに崩れている。
咲月:!?お父さんは!?
〇〇:とりあえず行こう!
2人は村の奥にある村長の家に向かった。
ーー
咲月:嘘でしょ…
村長の家も周りの家と同じように倒壊していた。
〇〇:そんな…
咲月:おとうさーーーん!!!
咲月は家に向かって叫ぶが周りに響くだけだった。
咲月:うっ…うっ…
〇〇:そういえば…姉さんは?
ガタッ
〇〇:!?
〇〇は音のした方を向き剣を構える。
〇〇:誰かいるのか!?
音のした方にゆっくり近づくと…
〇〇:!?
そこに立っていたのは飛鳥だった。
〇〇:姉…さん?
しかし、飛鳥の目は光を失っていた。
そしてその手には鍵の形をした黒い刀身の刀を握っている。
飛鳥:…
飛鳥は〇〇に背を向けて歩き出す。
〇〇:姉さん!待って!!
〇〇が飛鳥の方に走り出そうとした時…
ブォン
〇〇:!?
飛鳥の歩く先に真っ黒の裂け目が現れ、飛鳥はそこに消えた。
〇〇:待って!!
それでも飛鳥の後を追おうとするが…
キキキッ
〇〇:!?
飛鳥が入った裂け目が消え、その周りから黒い影の様な魔物が現れた。
咲月:なに!?これ!?
〇〇:わからない…とりあえず俺から離れるな!!
咲月:う、うん!
〇〇は咲月を庇いながら逃げ始める。
ーー
〇〇:あぁくそっ!
逃げていたが、影のような魔物は増殖を続け〇〇達を囲っていた。
咲月:どうしよう…
〇〇:こいつらが村を襲ったのか?
2人が動けないでいると…
キキキッー!!
〇〇:マズい!
魔物が飛びかかってきた。
咲月:きゃー!!
〇〇:くっそーー!!
その時…
ピカァー
〇〇:!?
咄嗟にでた〇〇の剣が光出す。
キー…
それに驚いた魔物はひるむ。
咲月:な、何が起きたの!?
〇〇:!?なんだこれ!?
光が収まると〇〇の持っていた剣は純白の鍵の形をした剣に変わっていた。
咲月:鍵?
〇〇:そう…だね…。
キキキッー!!
怯んでいた魔物が〇〇に襲いかかる。
〇〇:くっ! はぁぁぁぁ!
スバッ
キー…
〇〇:すごい…
咲月:あっさり…
キキキッー!!
周りにいた魔物も次に襲いかかる。
〇〇:はっ!はっ!
〇〇は次と切り倒していく。
〇〇:はぁ…はぁ…
咲月:とりあえず…居なくなったかな…
〇〇:みたいだな…
咲月:ねぇ?家の方に戻っていい?
〇〇:あぁ。
2人は村長の家に戻って行った。
ーー
咲月:…。
咲月は家の前で呆然と立ち尽くしていた。
咲月:無くなっちゃった…。
〇〇:咲月…。
咲月:家も村も家族も…全部無くなっちゃった…
咲月はその場にへたり込んでしまった。
咲月:どうすればいいの…。
〇〇:…。
ギュッ
咲月:えっ…
〇〇が後ろから抱きしめる。
〇〇:大丈夫…なんて無責任なことは言わないけど少なくとも俺がいる。なんとかなるよ。
咲月:〇〇…
〇〇:俺がいる限り、咲月は1人にさせない。俺の両親が死んだ時、ずっとそばにいてくれた咲月を絶対に1人にしない!
咲月:〇〇…ありがとう…。
キュッ
咲月は後ろから回された〇〇の手を優しく握り返す。
ガタガタ…
〇咲:!?
キキキッー!
瓦礫からさっきの影の魔物が出てきた。
咲月:また!?
〇〇:くっそ!
〇〇が剣を構えた時…
ヒュー…ドゴォーン…
2人の目の前で爆発が起きた。
〇〇:なんだ!?
咲月:これって…魔法!?
“大丈夫!?"
〇〇:?
2人は声のする方を向いた。
そこには2人の女性が立っていた。
??:危なかった〜
??1:ちょっと!いきなり“ボム“は危ないでしょ!当たったらどうするの!?
??:だって〜非常事態だったし〜
??1:もう…
咲月:あの〜すいません。
〇〇:どちら様で…
??:ああ、ごめん!
??1:私は梅澤美波!
??:私は山下美月です!
〇〇:はぁ…。
咲月:た、助けていただいてありがとうございました!
美月:いえいえ〜
美波:あー!!
美月:どうしたの?
美波:鍵!見つけた!
美波は〇〇の持つ鍵の形をした剣を指差す。
美月:あ!ほんとだ!
美波:そういえばあなた達のこと聞いてなかったね。名前はなんていうの?
咲月:わ、私は菅原咲月です!
〇〇:僕は齋藤〇〇です。
美月:咲月ちゃんに〇〇くんね。
美波:出会ってすぐで申し訳ないんだけど…
“私達と一緒に…王国に来てくれない?"
〇咲:えっ!?
to be continued…
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