見出し画像

Breaking World #1




??:今この王国だけでなく、様々な世界で厄災が起きようとしています。


??1:それを食い止める方法はないのですか?

??:あります…けどその為には"鍵を持つ者"が必要です。


??2:"鍵を持つ者“…

??:その為に貴方達2人に“鍵を持つ者"を
探して来てほしいの…



--


ここはとあるところにあるゴッキ村…


コンコン

〇〇:失礼します…

村長:おー〇〇か。

〇〇:そろそろ出発の時間ですので、ご挨拶を…

村長:相変わらずお前は律儀だな〜。俺の息子同然なのに。

〇〇:ですが…

??:もう!お父さんがいいって言ってるんだからいいの!

〇〇:そういう訳にはいかないだろ…"咲月"

咲月:ちっちゃい頃から一緒に住んでたでしょ!

〇〇:あのな〜相手はこの村の長。無礼な真似はできんだろ。

村長:別に俺は構わないけど。

〇〇:そんなことより咲月、そろそろ出発するぞ。

咲月:はーい。今荷物取ってくる!


咲月は村長の部屋を出た。


村長:今日明日と頼むな。本当は俺も行かないと行けないんだけど…。

〇〇:仕方ありませんよ。今はお身体の方が大事です。

村長:ほんと頼もしくなったな。剣の腕も相当なものになったしな。

〇〇:それは"姉"のおかげです。

村長:あいつも強いしな。

〇〇:ではそろそろ行ってまいります。

村長:あぁよろしく頼む。

〇〇も村長の部屋を出た。


--

村長の家を出ると咲月が待っていた。


咲月:〇〇行くよ!

〇〇:忘れ物はないか?

咲月:うん!この杖も持ったし!

そう言って咲月は杖を〇〇に見せた。

〇〇:よし、じゃあ行くか。

??:お、〇〇もう行くのか?

咲月:あ、"飛鳥"さん!

飛鳥:しっかり護衛するんだぞ?幼馴染とはいえ村長の娘なんだからな。

〇〇:んなの分かってるって。

飛鳥:トナーリ村の祭りは今夜だっけ?

〇〇:そうだね。でもそれなりに距離あるから帰るのは明日だね。夜は魔物が多いし。

咲月:〇〇なら大丈夫でしょ?

〇〇:さすがに囲まれたらキツイわ。

飛鳥:とにかくしっかりな。

〇〇:姉さんも村のこと頼んだよ?

飛鳥:任せなさい。

咲月:それじゃ行ってきます!

飛鳥:いってらっしゃ〜い。


〇〇と咲月はトナーリ村の奉納祭に出る為、
ゴッキ村を出発した。


--


咲月:トナーリ村とか久しぶりだな〜。

〇〇:まぁ去年までは村長が行ってたからな。

咲月:確か結構距離あったよね?

〇〇:このペースで歩いたら陽が落ちる前に着くくらいかな。

咲月:うへぇ…

〇〇:仕方ないだろ。村長の身体の調子が悪いからな。村長の娘であるお前が行かなきゃ行けないんだから。

咲月:それはいいんだけど…私、これ持ったところで魔法使えないんだよね…

咲月の持っている杖は村に代々伝わる魔法の杖。
村長の家系のみが扱える。

〇〇:奉納祭で必要なんだ。

咲月:〇〇はいいよね。剣の扱いがうまいもん。

〇〇:それでも姉さんには勝てないよ。

咲月:私もいつか魔法使えるのかな…

〇〇:特訓すれば使えんだろ。俺だってそうした。

咲月:やっぱそうだよね…。


--

長い道のりを歩いた2人はトナーリ村に着いた。

ト村長:いやいや、よくお越しいただきました!

咲月:き、今日はお招きいただき
ありがとうございます!

〇〇:本当は村長が来るはずでしたが、
体調が優れず…

ト村長:大丈夫ですよ!奉納祭と言っても
形式的なものですので!
それにこんな綺麗なお姫様が来て下さったので
嬉しい限りです!

咲月:あ、ありがとうございます///

その後、2人は祭りを終えて宿に泊まった。


咲月:ねぇ?まだ起きてる?

〇〇:起きてるけど?

咲月:〇〇はさ、
ゴッキ村を出て王国の方に行きたいとか思わないの?

〇〇:…どうした急に?

咲月:飛鳥さんもだけど〇〇の剣の腕が
あれば王国でもやっていけると思うし…

〇〇:俺は出て行く気はないよ。ゴッキ村を守る。
それが俺の使命だし生きがい。
あと父さんと母さんとの約束だしね。

咲月:そっか…

〇〇:咲月はどうなんだ?

咲月:私もあの村が好き。
でも他の世界も見てみたい。

〇〇:へ〜。

咲月:だからさ!
お父さんの体調が良くなったら冒険に行かない?

〇〇:俺も?

咲月:実際今〇〇は私の護衛係みたいなもんだしね。
〇〇は他の世界とか興味ない?

〇〇:まぁ…見てみたいとは思うよ。

咲月:じゃあ決まり!おやすみ!

〇〇:お、おい!

咲月:スースー…

〇〇:寝るのはやっ。

〇〇は咲月を見る。

〇〇:(仮にどこか行くってなっても
必ず俺が守ってやるから…
"あの時"お前が俺にしてくれたみたいにな。)

〇〇も眠りについた。

--

咲月:それではお世話になりました!

〇〇:ありがとうございました!

ト村長:いえいえ!それではお気をつけてお帰り下さい!

2人はゴッキ村に戻っていった。

--

ガサゴソ…

〇〇:ん?

咲月:何…?

ガルルルッ

道中の草むらから犬の姿に似た魔物が出てきた。

咲月:魔物!?こんな明るい時に?

〇〇:咲月!!俺の後ろに居ろ!

咲月:う、うん!

ガルルルッ

〇〇:はぁぁぁぁ!!!

〇〇は腰に刺していた剣を抜き、
魔物に向かっていく。

ガォー

〇〇:せぃっ!

ザシュッ

魔物が飛びかかるが、〇〇は一撃で魔物を斬った。


クゥーン…

バタッ

魔物はその場で倒れた。

〇〇:ふぅ…

咲月:〇〇!!大丈夫!?

〇〇:あぁ…

咲月:それにしてもこの時間帯で魔物がいるって…

〇〇:村は大丈夫かな…

咲月:急いで戻ろう!

〇〇:あぁ!!

2人は走ってゴッキ村を目指した。


--


咲月:そんな…

〇〇:何だよ…これ…



2人の目の前に映ったのは荒廃したゴッキ村だった。



to be continue…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?