【塗る亜鉛】の防カビ・抗菌性能
今回は、【塗る亜鉛】の新しい用途事例をご紹介いたします。
内容は”防カビ・抗菌”に関してです。
発端はある電話がきっかけでした。
◆お客様
『おたくの製品はよく(カビ)に効きますね。』
◇ローバル
『いえ、弊社の製品の効能は(カビ)止めではなく「さび」止めですよ。』
最初はお客様が(カビ)と「さび」を混同して間違っておられるのだろうと思いました・・・。
しかし詳しくお伺いしていると、このお客様はお酒メーカーの方で、製造の工程で菌を扱われるとのこと。その菌が所内の配管などに悪さをし、
カビの発生でとても困っておられたところ、さび止めを期待して使った弊社製品の塗装箇所だけ(カビ)が発生せず、その他の箇所からは(カビ)が発生していたということでした。
そんなこともあるのか〜と電話を切ったものの、その後もカビ止めとして効果があったという声を違うお客様からもいただきました。
その後、お酒メーカーさまの協力のもと現場で確認することになりました。
配管の下にある折半屋根が、素地部分とカビ部分が交互に存在して縞模様を呈しています。雨が降った時は、
上図のように配管から塗膜を伝って雨水が滴り落ちてきます。
ローバルアルファが塗布された配管から流れ落ちた雨水には亜鉛の成分が含まれており、雨水滴下箇所にはカビの発生が起こらず、それ以外のところにはたくさんのカビが発生しているようでした。
その他、無塗装とローバルアルファで塗り分けた箇所です。
ローバルアルファ塗膜近傍には亜鉛の力によってカビが発生しておりません。無塗装の部分は未処理のためカビが生えています。
ローバルアルファに近い素地部分もカビが生えていないことから
塗膜から溶け出した亜鉛の効力が近傍にも発揮されているのがわかります。
TOPに掲げた箇所ですが、
ある配管で塗装したところ、ローバルアルファを塗装したところにはカビが発生していませんでした!
『これはひょっとしたらさび止めだけではなく、(カビ)止めや抗菌などに効果があるのかもしれない』ということから、一度調べてみようということになりました。
ちなみに、今回は”クロカワカビ”に対してのお話です。
クロカワカビは、クロカビとも呼ばれ家の中によくいるそうです。
特に湿度の高い浴室などで出てくる身近なものだということですが、お風呂掃除をさぼったり、子供のおもちゃを放っておくと黒く変色していた原因がカビだったというのを再認識してゾッとしています・・・。
行った試験内容を簡単にお話いたしますと、
何も処理していないポリエチレンフィルムとローバル製品を塗布したものの両者にカビを13,000個植え付け、25℃の環境で72時間後にどれだけカビが残っているか??というのを確認するような試験です。(試験概要は文末に記載)
結果は、、、
ポリエチレンフィルムのカビ発生状況
一般的な防カビ塗料のカビ発生状況
ローバルアルファ・・・カビが発生せず
上記から、
クロカワカビに対してローバルやローバルアルファを塗布した試験片では”カビが発生せず”という結果で効果が認められることがわかりました!
それから、ローバルアルファには防カビ・抗菌効果も謳うことになりました!
さび止め効果と防カビ・抗菌効果が必要な環境では両方の効果を併せ持った”ローバルアルファ”を是非一度お試しください。
⦅試験概要⦆
JIS Z 2801:2000「抗菌加工製品-抗菌性試験方法・抗菌効果」5の試験方法を参考にして、検体の抗菌力試験を行った。
ただし、試験は以下に示す1菌株で実施した。また、菌液調整溶液には0.005%スルホこはく酸ジオクチルナトリウム水溶液を用い、培養温度及び時間は25℃、72時間とし、前培養及び菌数測定用培地にポテトデキストロース寒天培地を用いた。
Cladosporium cladosporioides NBRC 6348(クロカワカビ)
この他、様々な特徴をご紹介した記事はこちらから。
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<記事担当:RSK>