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<考察>なんでローバル製品が新型コロナウイルスを不活化できるのか?

前回は、ローバル、ローバルアルファの塗膜表面に付着させた新型コロナウイルスが2時間で99.9%以上不活化するという内容でした。

詳細は以下のリンクからご覧いただけます。

前回記事でご紹介していたのは新型コロナウイルスだけでしたが、
・大腸菌
・黄色ブドウ球菌
・インフルエンザウイルス
にも不活化効果が期待できる結果を得られました。

亜鉛と抗菌に関しては他にも論文が発表されているようですので、アカデミックなお話が大好きな方はそちらを検索していただきご参考いただければと思います♪

今回は、以下の目次に沿った形でご紹介いたします。

・新型コロナウイルスの残存期間は?

国立感染症研究所 国立国際医療研究センター 国際感染症センターから開示されている『新型コロナウイルス感染症に対する感染管理』の4 環境整備の項に残存期間の事例が示されています。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の残存期間としては、

・エアロゾルでは3時間
・プラスチックやステンレスの表面では72時間
・銅の表面では4時間以降、段ボールの表面では24時間以降は生存が確認されなかった。
・また他のコロナウイルスに関しては、20°C程度の室温におけるプラスチック上で、SARS-CoVでは 6~9 日、MERS-CoV では 48 時間以上とする研究がある。と記載されています。

さびにくい金属であるステンレスの上では72時間も残存期間があり、銅の表面では4時間以降、段ボール表面では24時間以降は生存が確認できなかったという点が印象的でした。

自社の実験結果の紹介です。

スクリーンショット 2022-02-25 18.21.56

ブランク(亜鉛の入っていない塗膜、主に樹脂)では、24時間経ってもウイルスが残存していることが確認されました。6時間、12時間、24時間と時間が経過していくことで徐々に減ってはいます…。

亜鉛板はブランクに比べて、ウイルスの量が減っています。24時間経過したら、検出されなくなりました。ステンレスの72時間よりも早く、前回記事にも書いた抗ウイルス認証基準の項目の『24時間でウイルスの数が100分の1以下』も達成しています。亜鉛は抗ウイルス性があると言えそうです。

一方の"塗る亜鉛"のローバルは、6時間経過でウイルスがすでに検出できないという結果になりました。(ローバル塗膜上のウイルスが2時間で検出できなかったというデータもあるのですが、亜鉛板と比較したデータは6時間のデータなので、今回は6時間のデータでお話しております。)

同じ亜鉛という金属を使ったものなのに、”塗る亜鉛ローバル”と”亜鉛板”では結果が少し変わってきました。
ローバルはなぜ亜鉛板よりも早く新型コロナウイルスを不活化することができたのかを考察してみます。

・なんでローバルが新型コロナを不活化するの?

亜鉛には抗菌性があるという論文もあり、さらに今回の実験で亜鉛が新型コロナウイルスに効くという結果が得られました。

また亜鉛という金属の表面には酸化亜鉛という物質も存在しています。酸化亜鉛は周知のように、抗菌特性を持った材料として様々な用途で古くから用いられています。

ローバルの抗ウイルス性を考える上で、ローバル塗膜の構造を考えてみます。下の写真はローバルの塗膜断面写真です。

RR前測

ローバルの塗膜には亜鉛の粒子を含んでいます。粒子と粒子の間には隙間がある多孔質な状態となっています。これを模式図で表すと、以下のようになります。

亜鉛板とローバル

新型コロナウイルスと接触しうる表面を緑色で塗っています。新型コロナウイルスがローバルの塗膜の隙間にも入ると考え、塗膜の内側も少し緑色で塗っています。亜鉛板と比較すると、ローバル塗膜の方が緑色が多い、表面積が大きいことがわかります。

ローバルは表面積が大きいので、新型コロナウイルスと亜鉛が接する機会が増えます。大きな面積で一度にたくさんの新型コロナウイルスに作用し、より早期に不活化できたと考えています。

抗ウイルス性があるって言っても、亜鉛には毒性があるじゃないかと思う方がいるかもしれませんが、それは大きな誤解です。毒性があると言われるのは鉛です。亜鉛(元素記号 Zn)と鉛(元素記号 Pb)は全く異なる物質です。元素記号から違うという意味で、鉄(元素記号 Fe)と 金(元素記号 Au)くらい違います。

”亜鉛”はサプリメントとしてもドラッグストアなどで販売されています。亜鉛が欠乏すると傷が治りにくくなったり、成長障害があったり、味覚異常が起きたりと色々良くないことが起こるようです。亜鉛は必須ミネラルです。”亜鉛”、”食品”で検索すると亜鉛が多く含まれる食品(牡蠣・豚レバー・牛赤身などなど)が紹介されています。ローバルはその亜鉛を主成分としており、含有率は96%もあります。(ローバルは食べられません。)

一般的な抗菌・抗ウイルス効果を持った製品は光触媒効果やその他の金属イオンの効果で抗菌・抗ウイルス性能を発揮していますが、ローバルは必須ミネラルである亜鉛の効果で抗ウイルス性能を確認しています。亜鉛という物質を用いていることは人体や環境にとっても、より負荷の少ない手法ではないかな?と考えています

・今後の展望

ローバル製品にさび止め効果以外の効果が発見されたのですが、今後はどのような展開をしていくか??

まず大前提として
・さび止め効果が必要とされるところ
・抗菌・抗ウイルス効果もあったらより素敵!
上記のような場所には、ローバル製品が最適だ!と考えています。

例えばたくさんの人が触れたりすることで、さびもよく発生して、さびると鋼材強度が低下して困ってしまうような箇所・・・みたいな感じです。

世の中、そうもうまくいかないのでこういった箇所がすぐに見つかるわけではないですが、地道にフィールドワークを重ねてWithコロナをWithoutコロナにできる日になったらいいな、、、と思いつつ、試験や研究を重ね模索していきます。


※今回の記事は第三者機関によって実施した抗ウイルス試験の結果に基づいて構成しています。実使用環境での抗ウイルス性能を保証するものではありません。なお、ローバルは塗料であり医薬品などではございません。



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