マガジンのカバー画像

LOVE IS [NOT] DEAD.

252
千葉市にある某BARのマスターをモデルにした小説です。よって実在の人物や場所などとは多少関係あるかもしれません。 【追記】 2019/09/03完結しました!
運営しているクリエイター

#あの夏に乾杯

おやじパンクス、恋をする。#229

 タカと同格、いやそれ以上の巨体にぶつかって、どこっつうわけじゃねえ、全身に痛みが走った…

rou kodama
4年前
1

おやじパンクス、恋をする。#230

「いいから、とにかく、やめろ。な?」  俺は言ったが、若いボディーガードは肩をすくめ、後…

rou kodama
4年前
3

おやじパンクス、恋をする。#231

 全身に力を込め、筋肉を固くして、その鉄みてえに硬い拳を、ムチみたいにしなる足先を、何と…

rou kodama
4年前
3

おやじパンクス、恋をする。#232

「うわあああああ」  雄大は叫んでボディガードに突進した。ボディガードもふいを付かれた感…

rou kodama
4年前
4

おやじパンクス、恋をする。#233

 俺の声が試合開始のホイッスルだったみてえに、直後、全方向からパンチやら蹴りが飛んできて…

rou kodama
4年前
2

おやじパンクス、恋をする。#234

 俺達は連れ立ってフロアに戻り、乱闘騒ぎがあったこと自体知らねえらしい客たちをかき分けて…

rou kodama
4年前
3

おやじパンクス、恋をする。#235

 すぐに社員に取り囲まれて、暴れ出さねえよう、それこそ逮捕されたみてえに左右の腕を掴まれた。見れば、タカも涼介も同じ状態で捕まっている。  そのまま俺らは佐島さんのいるテーブルの前にまで“連行”された。  佐島さんは俺らの登場に一瞬こそ驚いた顔を見せたが、部下たちにがっちり拘束されているのを見て、勝ち誇った笑顔になった。 「バカどもが、まとめて警察に付き出してやる」  でけえ音楽の流れる中、その声はやけにハッキリと聞こえた。それで気がついたが、フロアとここは透明なパー

おやじパンクス、恋をする。#236

 さっきまでの怯えた表情はどこかへ消え、例のあの顔、あの殺し屋みてえな無表情で、テーブル…

rou kodama
4年前
3

おやじパンクス、恋をする。#237

 気が付いたとき、俺は雄大と抱き合うみたいな体勢でソファの上に転がっていた。  ふかふか…

rou kodama
4年前
6

おやじパンクス、恋をする。#238

 嵯峨野がそう言って携帯を佐島さんに差し出す。  佐島さんはポカンとして、それでも携帯を…

rou kodama
4年前
5

おやじパンクス、恋をする。#239

 ギラつく照明のせいで影みたいになっているが、VIPルームの入口を塞ぐように誰かが立って…

rou kodama
4年前
3

おやじパンクス、恋をする。#241

 彼女は真っ赤になった目をして俺らを見据えると、カツカツカツってまっすぐ雄大のとこに近づ…

rou kodama
4年前
2

おやじパンクス、恋をする。#242

「さあ、皆、乗ってくれ。送るからよ」  カズが偉そうに言って、おやっさん、雄大、彼女に続…

rou kodama
4年前
2

おやじパンクス、恋をする。#243

 俺たちの状態を見て、運転手は病院に向かおうとした。  何しろ俺も涼介も、そしてケンカ最強のタカまでもがボロボロで、顔はパンパンに腫れていたし、身体だってどこがどう痛えのか分からねえくらいに痛え。  けど何となく、喧嘩してそのまま病院に駆け込むっつうのが嫌で、俺は店まででいいいからとワガママを言った。  パーティーのあったクラブから69までは車で十分足らずの距離だ。  店の前の細い路地に侵入できねえマイクロバスは近所の公園脇に停車し、運転手がわざわざ外に回ってドアを開