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LOVE IS [NOT] DEAD.

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千葉市にある某BARのマスターをモデルにした小説です。よって実在の人物や場所などとは多少関係あるかもしれません。 【追記】 2019/09/03完結しました!
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2019年8月の記事一覧

おやじパンクス、恋をする。#217

「そりゃ、そもそも雄大が来るのかも分かんねえんだし、それに」 「それに、なんだよ」と狂犬…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#218

 ドレスコードってもののために、俺たちは慣れないスーツを着てきたのだった。  モヒカンに…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#219

 車の中からは、同じくこないだ会ったあのプロレスラーみてえな男が出てきて、SPよろしく佐島…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#220

 梶商事の社員たちが”頑張って”宣伝したおかげか、店の前には二十人くらいの客が既に集まっ…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#221

 カウンターの向かい側にはテーブル席とソファ席がいくつかあって、その一番奥の、まあいわゆ…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#222

 DJが音楽のボリュームを上げて、会場内は元のガヤガヤした雰囲気に戻った。カウンター前に人…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#223

 やがて佐島さんが立ち上がり、嵯峨野のそばまで行って何かを話すと、嵯峨野は頷いて手に持ったスマホの画面を見せて、佐島さんが頷く。  佐島さんはそのまま、トイレにでも行くのか、例のボディガードを連れてフロアに降りてきた。  酔ってるんだろう、その足取りは既に怪しくて、ときどきボディガードが手を貸している。  フロアの客の何人か、それも茶色い髪をしたチャラ男とかが、佐島さんに「ちーす」みたいな感じで挨拶をして、佐島さんもにこやかに応える、そういう場面が何度も見られた。  

おやじパンクス、恋をする。#224

 さっきの男がひどく気になった。  俺達は雄大がいつものスーツ姿で来るもんだって勝手に思…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#225

 面倒臭えやつに当たっちまったと思いつつ、俺は「悪かった、急いででよ」と素直に謝った。 …

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#226

 酒が入ってんのか、デブはバーサク状態で話にならねえ。俺はオールバックのノッポの方に「な…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#227

 「タカ、ここ頼むわ」俺は答えを聞くこともせずエントランスの方に向かって走りだした。  …

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#228

 俺の中で、パズルがカチッとはまる感じがした。  そこにいるのは間違いなく雄大だった。こ…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#229

 タカと同格、いやそれ以上の巨体にぶつかって、どこっつうわけじゃねえ、全身に痛みが走った…

rou kodama
4年前
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おやじパンクス、恋をする。#230

「いいから、とにかく、やめろ。な?」  俺は言ったが、若いボディーガードは肩をすくめ、後ろを振り返った。その視線を俺も追うと、そこにはふてぶてしい顔でタバコをふかす佐島さんがいた。 「って言ってますけど、どうします?」ボディーガードが言って、佐島さんはへっと笑うと、「続けろ」と言い放った。  すぐに拳が飛んできて、俺の鼻の脇にめり込んだ。その躊躇のなさに、俺はボディガードという職業の恐ろしさを知った気がした。こいつらはご主人様に命令されれば、さっきまで仲良く話してた相手