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No.3 ラフに語ろう〜介護部屋 『褥瘡予防について』
【ラフに語ろう〜介護部屋 とは?】
X(旧Twitter)スペース(ラジオみたいなやつ)にて
鷺谷公平(フリーランス介護職+カウンセラー+軽貨物ドライバー)
と
ニヤさん(小規模多機能型居宅介護施設 主任)で
介護現場に役立つ知識や悩みを共有したりと
ラフに提供している番組(?)です!
フォローやいいねをいただけると大変励みになりますので
よろしくお願いいたします♪
●詳細
・頻度:月2〜3回 (不定期)
・時間:21:00〜22:00
●構成
・座学
・テーマについて事例を交えて語る
・質疑応答
・ニヤさんへ質問タイム
【No.3 テーマ『褥瘡予防について』】
●座学(本記事では治療については割愛しています)
『褥瘡とは』
褥瘡とは、寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうことです。 一般的に「床ずれ」ともいわれています。
『褥瘡の形成過程』
![](https://assets.st-note.com/img/1693555934457-FJDu4TgleN.png)
①圧迫:持続的圧迫
(2時間以内が除圧目安になるが、個人差があるため一概には言えない)
②虚血:圧迫部位の血流が停滞
③障害:血管が破綻、組織破壊
④褥瘡:上記表のステージⅠ 紅斑〜
他にも褥瘡評価ツールとしてDESIGN-Rが有名であり
併せて理解しておくと、状態を数値化できるため便利です。
参照:褥瘡評価ツール DESIGN-R(一般社団法人 日本褥瘡学会)
『褥瘡の3要因』
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/115390813/picture_pc_6f5f48469bdb5c4ebba4c45de31c9f54.gif)
『褥瘡の好発部位』
![](https://assets.st-note.com/img/1694159612839-9wYTnfkgv8.png?width=1200)
『褥瘡予防』
・局所的:衛生状態を保つ、強い力を加えない(摩擦など)特に車椅子への移乗や体位変換の忘れ、または活動量の増加(離床時間)
・全身的:食事量、栄養状態の改善、基礎疾患を踏まえた配慮(糖尿病:合併症、毛細血管脆弱)、皮膚の脆弱性を踏まえた介助
・社会的:家族への情報提供、体圧分散ができる就寝具、家族の介護状況に合わせたケアプラン
『身近に潜む介護現場の褥瘡リスク』
・離床忘れ:ベッド上の方を寝かせっぱなし
・座らせっぱなし:離床しているが長時間同じ体勢
・移乗介助ミス:移乗時にフットレストに足をぶつける等
・不衛生:パッド内排尿ありだが交換せず長時間座位
(定時誘導が主の排泄介助に多くあり)
上記は一部ですが、全体に共通しているのは
「職員が原因」つまり利用者では回避できない状態であること。
介護現場では褥瘡形成を恥とする考え方もある。
●事例『NPUAPの分類 ステージⅣ』
『状況』
・対象者:女性/アルツハイマー型認知症/要介護5/体重29kg程/羸痩著明
・ADL:寝たきり/意思疎通困難/ADL全般全介助
・利用状況:入所
・褥瘡部位:左右大転子部
・褥瘡状態:NPUAPの分類 ステージⅣ 右ポケット形成あり
・経緯:病院退院後、施設へ入所。食事はエンシュアが中心。
●『予防・改善:食事量と形態』
『状況』
・食事:自己摂取困難/主にエンシュア
・対応:手にスプーンを持たせ自己摂取を促してみるも、全量は召し上がれず経過していた。
・結果:初めは職員が他動的に誘導し摂取していたが、1ヶ月頃には自身で時間を要るすが全量摂取が可能となった。
・食形態:常食にてむせ等の異常なし
・家族へのアプローチ:家族に実際に食事を食べる様子を見てもらい、「できない」負のイメージを払拭した。
●『予防・改善:体位変換』
『状況』
・体位変換方法:側臥位にてクッションを入れて除圧。拘縮予防のため膝にもクッションを挟む。
・除圧時間:2時間
・結果:施設入所時は新しい褥瘡や発赤を形成せず経過
●『予防・改善:清潔保持』
『状況』
・排泄:テープパンツ+パッド=尿失禁
・対応:本人の排泄リズムに合わせてトイレに座位にて対応と毎回の保湿ケア。
・根拠:重力を活用した排泄介助とデリケートゾーンの開放による換気。
・結果:トイレにて排泄があることで失禁を防ぎ、また排尿便もみられた。定期的な開放が行われ清潔な状態を保つことで悪化を予防した。
●『予防・改善:活動参加』
『状況』
・活動内容:臥床傾向
・対応:フロアにて集団活動に参加を促す。自発的な動作がないため、他動的に手や足を動かし環境と身体的な刺激を提供していく。
・結果:離床時間が増えいくことで除圧時間が増えた。
●『結果と考察』
『結果』
・褥瘡状況:2ヶ月程でポケット形成が治癒
『考察』
・褥瘡治癒については悪化因子を一つ回避するだけでは、治癒には至らない。褥瘡の3要因に対して優先順位をアセスメントし、同時進行アプローチを行うことでポケットの早期治療に至ったのではないかと考えられる。
●『質疑応答 褥瘡予防の工夫や感想について』
![](https://assets.st-note.com/img/1694183908370-BeLmyVuKdY.png?width=1200)
●ニヤさんへ質問タイム
『ピアスはいつから付けているんですか?』
『透き通って綺麗な声ですがアナウンサーになろうと思ったことはありますか?(こたひなさんより)』
是非、生の声の質問回答を聞いてみてください♪
No.3 ラフに語ろう介護部屋 リンク 52分30秒から質問タイム
【総評】
褥瘡形成や治療って聞くと
何ができるのかな?って
少し引いてしまうところもありますよね。
でも、
介護職員でもできるというか
治療の一助になっていることは
たくさんあります!
ただし、
私自身が思うことは
「なんとなくやるなら、原理を理解してやるのも有り」
ってこと。
それと
それを理解した上で
創らないこと。
自分たちやっていることが
なんとなくではなく
しっかりと説明できたら
なんかかっこよくないですか?
では、最後までご拝読
ありがとうございました〜!
皆さん
ラフ介護も
是非聞きにきてくださいね〜♪
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