チコリー物語

幼いチコリーちゃんは、パパが大好きです
まるで恋人のように、いつもパパと一緒にいたいと思っています

先日、チコリーちゃんに弟ができました
チコリーちゃんは大喜びで、毎日ママと一緒になって、弟を可愛がっています

ある日、弟が泣き止まず、チコリーちゃんは、あの手この手で弟を泣き止まそうと頑張っていました。
それでも、弟は泣き止まず
とうとうチコリーちゃんも泣いてしまいました

ママは子供達が大泣きしている様子を見て、やれやれと思いながら、チコリーちゃんをなだめていました

ママ
赤ちゃんはね、泣くのも仕事なの
あなたが泣くことはないのよ

とやさしくチコリーの頭をなでました

チコリー
私がこんなにお世話してるのに、どうして泣くの？
どうして泣き止まないの？
どうして⁉︎

ママ
赤ちゃんはね、まだ喋れないから泣いて気持ちを伝えるの
だからね、チコリーは何も悪くないのよ

チコリー
泣かないで！泣いちゃダメ！

そこへ、チコリーの恋人、パパが帰ってきました

チコリー
パパ〜、私一生懸命お世話してるのに、赤ちゃん泣くの〜！

パパは赤ちゃんをあやしに、赤ちゃんの側に行きました

そしてパパが赤ちゃんを抱っこした途端、赤ちゃんは泣き止みました

すると、今度はチコリーが泣き出しました

イヤだ〜、私のパパ〜！

チコリーはヤキモチを焼いてるようです

ママ
何言ってるの、チコリーのパパだけど赤ちゃんのパパでもあるのよ
お姉ちゃんなんだから、ワガママ言わないの

チコリーは我慢して、泣き止みましたが、パパを横目で見ながら、パパの食事をテーブルに運びました

チコリー
パパ、ご飯の時間よ
はい、ここに座って

チコリーはパパがいつも美味しそうに夕食を食べるのを見るのが楽しくて、夕食のテーブルを仕切ります

チコリー
ママ、パパのビールのコップはここに置いてね

ママ
はいはい、コップはここね
ビールはチコリーがつぐのね

と、ママはビールを開けて、チコリーの前に置いてあげました

また幼いチコリーは、ビールをこぼしそうになりながらも、パパのコップについであげます

チコリー
ねぇ、パパ
明日は遊びに行ける？
パパと行きたい所があるの

パパ
明日も仕事だよ

チコリー
私の為に仕事休めないの？
こんなに好きなのに
パパと一緒に行きたいの！

ママ
無理言わないの
パパは毎日お仕事頑張ってるのよ
いつも言ってるでしょ

チコリー
つまんない！

チコリーは涙を浮かべています

パパ
困ったなぁ


このように、時々チコリーは、パパと遊びに行きたくて、無理を言います

ここ数日、毎日こんな感じなので、パパも困り果て、その夜、チコリーと話しました


パパ
チコリーがパパの事を大好きなのはわかってるよ
パパすごく嬉しいよ

チコリー
パパはどうなの？

パパ
パパはね、一生懸命ママのお手伝いや、弟のお世話をしてくれているチコリーが大好きだよ

チコリー
そうなんだ、良かった〜
これからも頑張るね
あと、何したらパパは嬉しい？

パパ
そうだな
パパは家族の為に毎日頑張ってお仕事に行ってるんだ
チコリーがここで幸せに暮らす為にね
だからパパを応援してくれたら嬉しいよ

チコリー
そっかぁ〜、わかった！
パパ、応援するね

パパの気持ちを理解したチコリーは
その後、パパや家族へのワガママな要求も少なくなり、相手を思いやる事を覚え、パパやママに安心感を与え、少しずつ穏やかになり、見返りを求める事も少なくなりました。

相変わらずパパへの愛情はすごいです
大きくなったら、パパのお嫁さんになると言っています

でも、幼いながらも無償の愛にチャレンジしている様子です