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セラトー物語

勉強家のセラトー、趣味は引越しと、温泉に行く事
引越しは早ければ半年に1回、少なくとも2年に1回は住む場所を変えます
そしていつも引越し先近くの温泉で、心と体を癒しているのですが・・

子供の頃は、海が好きでした
始めて海を見た時は、「大きなお風呂!」と言って海に入りに行くのですが、水が冷たくてビックリしていた。と親からよく聞かされていました。
将来は、海の近くに家を建てたいとうのが、物心ついてからのセラトーの夢でした。

元はと言えば、引っ越しも、温泉好きが高じて、始まった事。
行きたい温泉を調べて、毎週休みの前日は、その温泉に行きたいが為に、そこの近くに引っ越すという・・・
そして、そこでできた温泉友達に、また違う温泉の情報を聞き、その温泉の近くに引っ越す。
この繰り返しが数年続いています。

先日、旅行会社から温泉旅行のパンフレットをもらってきました。
セラトーはいつもそのパンフレットを持ち歩いています。
隅から隅までパンフレットを読み、旅行に行こうかどうしようか、悩んでいました。
ネックは治安です。
その温泉旅行は、海外でした。
あまり海外旅行に行った事かないセラトーなので、海外の珍しい温泉には興味はあるけど、とても不安で、なかなか決断できずにいます。
そこで、海外旅行の本も購入し、温泉周辺の宿泊施設、観光地、レストランや治安という情報まで調べて、少しの不安はありますが、ここなら行けるかも?という考えに達しました
そして友人に相談します。

セラトー
ねえ、これどう思う?
海外の温泉旅行
ちょっと珍しいと思わない?

友人
へぇ~、面白そう~
行ってみたい気もするわ
でも、この国はスリが多いみたいよ
女性は特に気を付けた方がいいって、誰かに聞いたことがあるわ

セラトー
あ~やっぱりそうなのね
じゃあやめとこうかな?

なんと、あんなに行きたいと思っていろいろと情報を集めて、行けそうだと思った旅行なのに、友人の一言であっさりと諦めてしまいました。

友人
日本にもそれとよく似た温泉があるわ
今度そこに行ってみない?

セラトー
本当?
そうね、行きたいわ

セラトーはその温泉の近くの情報を調べます。
そして、友人とその温泉旅行に行く事になりました。

お土産も調べて、買いたい物のリストアップもしていました。

セラトー
そうそう、ここのお店のこのお菓子をお土産に買いたかったのよ
ねえ、このお土産どう思う?

友人
美味しそうね
でも、こっちのお菓子は地元特産って書いてあるわ
私はこれにするわ

セラトー
え、地元特産?
じゃあ私もそっちにしようかな?

と、自分の買いたかったお土産屋ではなく、友人がいいというお土産を買いました。

温泉を堪能し、友人との旅行は楽しいものになりました。

家に帰って、荷物を片付けていると、お土産のリストアップの紙が出てきました。
あれ?せっかく調べてリストアップしたのに、肝心のお目当てのお土産は買ってない・・・
という事に気づきました。

そこで、私はこれでいいのだろうか?という疑問を持ち始めました。

セラトーはお目当ての物を買えなかったからといって、落ち込んでいるわけではありません。
もしかして、周りに流されやすいのではないか?という事に気が付いたのです。

そういえば次の引越し先も、温泉友達のススメで決めようとしていました。
私はどうしたいんだっけ?
寝ころびながら、そんな事を考えていたら、飾ってある子供の頃の写真に目が留まりました。
海に向かって走る子供の頃の自分の姿。

あれ?今の私、向かう先、違ってない?・・・

翌日、セラトーは仕事を休み、その写真の海へ向かいました。

海をぼ~っと眺めながら、やっぱりここがいい。子供の頃によく連れてきてもらったこの海。

セラトーはその海の近くを探索していたら、小さな不動産のお店を見つけ、
ちょっと覗いてみるだけ、と思ってそのお店に入っていきました。

いろいろと話しを聞いて、資料をもらって帰り、暫く考えました。

この物件がいいな。と思うものを見つけ、また友人に相談しようと資料を持って家を出ましたが、また同じ事をしようとしている。と気が付き、資料を友人に見せるのを、思いとどまりました。

次の休みの日に、もう一度その不動産のお店を訪れ、次に住む場所を自分で決めました。

自分の直感を信じ、進むべきところや、事、物まで、自分で見極める力を持ち、周りに惑わされない強さを身に着けたセラトーは、温泉友達のススメの所ではなく、自分で決めた海の近くに引越しし、なんとその引越し先では何年も住む事になりました。

近くの温泉も、とても心地よい場所になり、今ではそこでできた温泉友達に、今までに行った事のある温泉を教えてあげたり、自分の知る限りの情報を教えてあげたりと、楽しく温泉生活を送っています。

近くの海は、自分はこれでいいのか?と自分を見つめ直す場所となり、セラトーは、より自分を大切にできるようになりました。







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