8/4 vsアビスパ福岡(アウェイ)

試合の感想

しょーりはつづく~よ、ど~こま~でも~♪7 連 勝 ですよ!クラブ新記録(JFL時代を除く)ですよ!私の心の中のアウル・ニーダが「ごめんねぇ、強くってさぁ!!」って叫んでます。彼は雑魚専であり、主人公にあっさりと爆散させられたので、我らが横浜FCに抱く感想としては不適切ですね。そもそも、17歳の私にはアウル・ニーダが誰なのかがわかりません。2004年の作品ですからね。

ちなみに、20004年と言えば、対戦相手にいる森本が15歳の若さでプロデビューを果たした年であり、徳島ヴォルティスとザスパ草津がJ参入した年でもあります。まだJ1が2ステージ制でした。あと、我らが守護神・南雄太が、その、うん……ね?

アビスパ福岡は3-4-2-1。対する横浜FCはいつもどおりの4-2-3-1。ではあるものの、真夏の連戦ということもあって少しメンバーを変えてきた下平監督。誰もが認める6連勝の立役者であるレドミをベンチ外に。前節の交代の仕方ももちろん気になるので、そちらのほうが理由としては大きいのかもしれないけれど、対戦相手の成績を考えれば、休ませるとするとここしかないということでお休み。代わりにトップ下に斉藤光毅。左右に松尾と中山という若手を並べてきた。左サイドバックには怪我から戻ってきた武田が復帰。ベンチから途中出場ではなくいきなりスタメンだったのは、袴田の連戦の疲れも考慮してのことだったのかもしれない。ボランチは謙介と田代の組み合わせだった。

前半

お世辞にも良かったとは言えない前半だった。連日の猛暑日を記録している福岡に中3日で乗り込むというただでさえ厳しい条件に加えて、レベスタのピッチがかなり酷い状態で、横浜FCの選手はかなりやりづらそうにしていた。それに比べるとアビスパ側はピッチコンディションに合わせたフットボールを展開していた。横浜FCも、サイド攻撃から奪ったコーナーキックで好機は演出できたものの、それ以上にアビスパに決定機を作られる苦しい展開。なんとか耐え凌いだ前半、という感じだった。

トップ下に入った光毅も、普段と違うポジションで前半はあまりボールに絡めなかった。改めて「レドミってハーフスペースでフリーになるの上手いんだなぁ」と思わせてくれた。

また、この試合から新ルールが適用されたのだが、その新ルールをしっかりインプットしてますよ、というのが見て取れるシーンがちょこちょこあった。壁に近づいてきた相手をレフェリーにアピールしたり、ゴールキック時にフィールドプレイヤーがペナルティエリア内に入っていったり。後者は特に重要で、後半への布石になっていたわけで。

後半

前半と比べるとある程度落ち着いて、足元のミスも減ってきた後半。それでもアビスパに押し込まれ気味だったのだが、60分過ぎから徐々に流れが変わり始める。より攻撃的なサイドバックである袴田と、足元にこだわらずダイレクトで周りを使おうとする皆川の投入で、疲労から少し守備時の動きが悪くなってきた(特にネガトラが遅くなってきていた)相手に更に揺さぶりを掛けて、敵陣でスペースを作れるようになってきた。

そして最終盤に差し掛かろうとした77分。最前線で相手を引きつけた光毅がバイタルエリアの謙介に渡し、謙介は左サイドの少し浅い位置にいた袴田へ。完全にアビスパの視線を左サイドに集め、これみよがしにエリアど真ん中に構える皆川に相手左WBまで気を取られたところで、更にファーにいた中山へ完璧なクロスを入れて、待望の中山プロ初ゴールで先制に成功!チームとして連動しつつ、個人個人がハイクオリティなプレーを見せて生み出した先制点だった。

更にその5分後。ゴールキック時にそれまで通り謙介と2CBがエリア内に入って、南からのショートパスを受けに行き、それまで通り漫然とそこにプレスを掛けようとエリアに近づいてくるアビスパの1トップ2シャドーと、それに連動するようにゆったりと中盤のスペースを埋めに来た相手の中盤。そこで突如最終ラインから最前線まで敵陣に向かって走り始める横浜FCの選手たち。虚を突かれ動きが止まったアビスパの選手たちをあざ笑うかのような南のロングフィードに皆川がしっかり競り勝ち、それを光毅が卓越したテクニックで確保して相手ペナルティエリア前で3vs1という状況を作り、光毅からのラストパスを受けた松尾がキーパーとの1vs1で冷静にニアに蹴り込んでこちらもプロ初ゴール。新ルールをしっかりチーム戦術に組み込んで生み出した素晴らしい追加点だった。


内容的にはアビスパの試合だった、という人が多いと思うし、私も全体的にはそう思う。南の奮闘やポスト選手やバー選手がなければ何失点してたやら、とも思う。ただ、ドンヒョンがポストやバーにシュートを当てた時、キャラや武田はしっかり寄せて身体を当てていたし、南のビッグセーブも、守備陣が相手を角度のないところに追いやったり、コースを限定したりはしていた。リード後も、トドメの一撃を狙ってキーパーの南から最前線の皆川までチーム全体で機を窺って戦っていた。

一方のアビスパは、2失点目を喫する直前のシーンで、謙介と2CBが猛然と前進するのを1トップ2シャドーはぼんやり横目で眺め、後ろからジョギングみたいなスピードで追いかけていた。皆川によって更に自陣のバイタルにボールを運ばれたのに中盤の選手は戻ってこない。リードされていて、80分過ぎに追加点まで奪われたらほぼ詰みだと言うのに、相手ボール時に中盤や前線の選手は思考を放棄していた。

両チームの順位の違いは決して偶然に依るものではないと思う。


選手への雑感(偏ってるよ)

GK:南雄太

神様仏様南様!という大活躍。MOMには迷わず南を推しますわ私。ビッグセーブの連続は勿論、トドメの一撃に繋がった皆川へのロングフィードは見事だった。誰だよ?「もうちょっとキック精度が」みたいなこと言ってたやつ。謝れよな

DF:北爪健吾

連日のフル出場で大変そう。今節も狙われてたし。そうは言っても北爪の攻撃参加があってこその得点力なのです。序盤のイバへのクロスが通っていれば言うことなしだった。中山の初ゴールに嬉しそうに抱きつきに行ったのに、右サイドコンビの信頼関係が見て取れましたな。今後も連携で相手をズタズタにしてほしい。

DF:伊野波雅彦

前節に続きフル出場も、少し周りが見えておらず危なっかしいシーンが……しっかりと寄せられた時は強いし、流石元代表戦士の旅人選手というべきか、あまりピッチコンディションに戸惑っている感じはなかった。

DF:カルフィン・ヨン・ア・ピン

今節もフル出場お疲れさまです。やられたシーンがないわけではなかったが、左サイドから右サイドまで幅広くカバーして、森本の当たりにもビクともせず、囲まれたらドリブルで突破して相手選手3人を無力化してみせるという素晴らしいパフォーマンスを劣勢の中で披露してクリーンシートに貢献してくれた。とにかく次の水戸戦までゆっくり休んでほしい。対小川には絶対にキャラが必要なので。

DF:武田英二郎

怪我から復帰して即スタメン。ただ、攻守ともにあまり良さは出せていなかった印象。それでも、ドンヒョンに寄せていなければボールはバーに行かなかったかもしれないし、やるべき仕事はしっかりとやってから下がった。またコンディションを上げて行ってほしい。

MF:田代真一

有休から復帰。中央中盤で奮闘していた。田代もわりとすんなりピッチコンディションに対応していたと思う。次節以降も球際の強さを見せてほしい。

MF:佐藤謙介

前半はお世辞にも良かったとは言えない。ピッチコンディションのせいか暑さのせいかその両方か、とにかくミスが多かった。コーナーキックも一本目は酷かったもんなぁ……その後はキャラにピンポイントで合わるキックもしていたけれど、謙介の身長を考えるとコーナーキック時は中にいたほうが良いのでは?と言う気も。後半に入ってからはミスも減り、リードしてからはしっかりゲームコントロールをしていたと思う。

やっぱ夏が苦手な感じ受けるんだよなぁ

MF:斉藤光毅

レドミ不在の中トップ下で出場。前半は少しポジショニングが良くなかったのか、あまりボールを受けられずにいたが、後半に相手がスペースを作るようになってくると躍動。先制点に繋がるプレーも、2点目に繋がったシーンも抜群のテクニックでマイボールにしてみせた。アシストもお見事だった。

MF:中山克広

プロ初ゴールおめでとう!!待望の初ゴールはピタリと足元に収めるトラップから角度のないところからファーに突き刺すという決して簡単ではないシュート。(それができるならとっくに3点くらい取っているのでは??)と思ったり思わなかったり。2ゴール目は相手GKセランテスの好セーブでお預けに。でも、多分すぐだろうな。それはそうと、中山も連戦フル出場なのでしっかり休んでほしい。

MF:松尾佑介

前半からスピードとドリブルテクニックでチャンスを作り、守備でも貢献。松尾がいなかったらもっと早いタイミングで縦に入れられていたであろうシーンが何度もあったので、クリーンシートの影の功労者だと思う。後半になってもスタミナがあまり落ちず左サイドで相手を何度も脅かし、遂にプロ初ゴール。軽く流し込んでいたようにも見えるけれど、ちょっとでもコースやスピードが甘かったら止められているので、狙いすました見事なゴールだと思う。

それはそれとして光毅と髪型と髪色が同じなのでちょっとカメラが引くとかなり迷う。実況も何度も間違えてたし。

FW:イバ

前節ハットトリック達成も、今節はシュート0。チーム全体として押し込まれていたせいで、高い位置ではボールに触る機会が殆どなかった。前半からプレスを積極的に掛けたり低い位置でも守備参加したりと、あらかじめ60分交代は決まっていた模様。相手の体力削りには結構貢献していたのでは?と思える。

FW:皆川佑介

イバと交代で60分から出場。前後の動きで相手CBとボランチを揺さぶり、ハイボールで競り勝ってスペースメイクに貢献。イバ同様シュートは放てなかったものの、2点目に繋がるプレーで勝利を確実なものにしてくれた。

DF:袴田裕太郎

武田と交代で60分から出場。松尾と連携して左サイドを攻略。完璧なクロスで中山の初ゴールを生み出してくれた。1vs1の守備でも良いところを見せてくれていたし、武田とのポジション争いは両者にいい影響与えてるんだろうな

MF:松井大輔

謙介と交代でクローザー出場。しっかりと試合を終了させてくれた、と思う。流石に時間も短かったし、ミスなくスペースは埋めてたなぁ、くらいしか(汗

下平監督

連戦で選手起用の難しい中しっかり勝ってみせた。何よりも、追加点に繋がった新ルールを活用したパターン攻撃の仕込みは見事としか言いようがない。おみそれしました。


おわりに

逆転できなくて残念だわー失点しなきゃ逆転できないもんなー。うん、今後もこの調子でお願いします。ここまで連勝してきた相手は基本的には下位のチーム。だが次は違う。昇格を争う直接のライバル、水戸ホーリーホックとの戦いです。ようやく4位まで上げた順位。落とすわけには行かないのです。

大洗のみほはダージリンには勝てないのだということを、改めて教えて差し上げませんと

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