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ポートレイトのベストアルバム

いのうえのぞみx福島裕二写真展 - I/F Y/N-

最初から最高だったCP+のライブシュート。イベントで人に囲まれている中なのに、1対1の世界を作り出し、その人とその場の光に集中する福島。
撮影後、もう一度と神様に願ったいのうえ。そして、それから3年間。
二人の本気と本気がぶつかり続けて生まれた究極の2冊の写真集。
その作品が撮影時期順に4つのパートに分けて、この夏、展示として見ることができる。

新宿 北村写真機店 6F イベントスペース 10時~21時
パート1:7月2日~7月10日 
パート2:7月11日~ 7月24日
パート3:7月25日~ 8月7日
パート4:8月8日~8月21日

目に心をうばわれたパート1

6Fにあがると、B0の写真に目をうばわれる。
そして、正面にはレコードジャケットが並ぶようにスクェアの額が7枚X3段で並んでいる。近づいていくと写真集を見るような感じになる。

どの写真も目の力にあふれている。いのうえの揺れ動く感情がストレートに響いてくる。
福島の写真は心の底にふれる。撮影前に福島の写真展を見にいったいのうえは怖さを感じたという。その上で覚悟を決めて撮影にのぞんだライブシュート。その覚悟は動きの中でも目の力が減じることはない。
彼女の目の感情を受け取ろうと思って写真を見ていった。
二人の写真集、「I/F」の表紙は、いのうえの目。パート1の展示も目を感じ、ラストのB0の写真の中に大きな目を感じるのは、福島の意図なのではと勝手に想像をふくらませた。

同じ撮影の時をつなげてみる

福島の写真展は、小さい写真の中に、福島からの問いかけがあるように感じている。
いつでも、どこでも、福島はその場で最高の光をつかまえる。
福島の中には同時に動く6人がいるという。福島がその場所の光の変化といのうえの動きをどうとらえ、どういう流れの中でシャッターを切っていったのかを、同じ撮影の時の写真をつなげて、想像する。

あなたがそこにいればそれでいい

今回の写真展のBOOKLETで、福島の言葉にも注目したい。
「その人のためだけのアートであればいい」
いつでもどこでも、あなたがそこにいれば。
今回の展示は、撮影時期で等分に分けているのではない。多くの枚数を選んでいる日の写真から、そんなメッセージを感じた。

いのうえと福島が作り上げたポートレイトの高みと向き合う時間。
パート1は、いよいよ7月10日まで。見逃すな!

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