見出し画像

馬のこころ

Good morning🙂
昨年は、結婚、引越し、リノベーション、仕事などでなかなか乗馬へ行けなかったので、今年は月に一回は行こう!と年初に誓いを立てました。

乗馬との出会いは、私がアメリカ留学から名古屋の実家へ帰国後、暫く勤めていた仕事を辞め、東京での転職活動をしていた2000年でした。ずっと馬が好きだった(好きというレベルではなかったほど!)母が、子育てを終え、やっと自分の好きな事を始めようと思い、乗馬クラブに入会しました。とても楽しかったようで、転職活動中のある日、体験クラスがあるからこないか?と誘われ参加しました。転職活動中、時間に余裕があった私を気遣っての誘いだったのかもしれません。
体験クラスが終わり、このまま帰ろうと思っていたのですが、クラブの担当の方と母が私をテーブルに呼びました。入会の説明をされたので、
「転職活動中で、東京に住む予定です。」
と急いで伝えたところ、
「全国ネットワークがあるからどこに行ってもできます。」
と言われた後も困っている私に、母が、
「あなたは自己中心的な性格だから、馬と触れ合う事でその性格を治しなさい。入会金半分払ってあげるから。」
と私の迷いにトドメを刺したのです。
そう言われてしまったら、断わる選択肢はなくなり、入会手続きをしました。

その後、東京に引越した後も、埼玉の乗馬クラブに通いました。

そんな中、クラブで母が自分の馬を持つという事となりました。その馬は、ロージーと母に名付けられた牝馬の葦毛です。
母によると、馬を持つと乗り放題である事(決して1日何回・何時間という事ではない)、クラブで人気だったロージーは、馬房で疲れ果てて動けない時もあったという事、自分の元に来たら、そのような酷使された状態の馬を一頭でも減らせる、と考えたからとの事でした。
なぜロージーだったのか?母の大好きだった競馬で活躍したスダホークという馬の娘だという事でした。スダホークと聞いて、この馬だ!と思ったそうです。

私も名古屋へ帰った時にはロージーに乗せてもらったり、お手入れをする中で、行儀のいいかわいい馬だな、と感じるようになりました。

そんな中、母の体が弱かった事、年齢を重ねると体力が落ちてくることを懸念し、私にロージーを委ねる相談がありました。当時まだ生きていたロージーの父、スダホークがいた北海道の施設に泊まっていた夜の事でした。
毎日ロージーが近くにいると、気になって、体調が悪くても会いに行ってしまう。関東の乗馬クラブにお引越しし、私が乗る形を希望したようでした。
この事を改めて今思うと、まだ10代前半のロージーの将来を見越しての事だったのかもしれません。競技に出るような事は考えていなかったにせよ、ロージーの馬術の成長を願っていたのかな、と思います。

ロージーの引越し先のクラブを決め、移動した後も、母は名古屋からロージーに会いによく東京にきました。ロージー担当の指導員の方に、私がもっと真面目に練習するように、相談していた事が後でわこりました。

その手段として、3か月ごとに目標を定められ、否が応でも真剣に練習をしなければならない生活になりました。

山梨県の小淵沢の競技会は、初心者クラスの競技があるとの事で、障害飛越と馬場競技両方出るようになりました。

競技会の後の宴会が楽しみで、小淵沢の競技は毎年のイベントとなりました。

小淵沢の競技に出るようになって3年目、いつもより少し高い障害飛越に挑戦する事になりました。同じ高さでも、障害のコースや障害物のボリュームの作り方で、難易度が変わります。その日は、今までにないボリュームに見え、下見をした私は、自信をなくしてしまいました。順番がくる直前まで棄権したいと呟いてましたが、聞き入れられる訳もなく、ついに馬場へ入場。ベルが鳴るその時、ロージーの背中から、
“私の背中に乗っていれば大丈夫!”
という声が聞こえました。
その声を信じて、何とか最後まで完走する事ができました。

ロージーの強さと優しさに触れ、初めて乗馬の楽しみや馬の素晴らしさを知りました。

それからは、心を入れ替え、ロージーとの時間を大事にしながら、一緒に様々なチャレンジをしました。

ロージーが亡くなって7年が経ちますが、今でもロージーが教えてくれた沢山の事を忘れないように、仕事ではニックネームでロージーと呼んでもらい、また細々ですが、乗馬のレッスンを続けています。

天国では、母とロージーは草原を駆け巡っているのかなぁ、と想像しています。

年初に読んだぽんちゃんの名前が、馬のこころと言い、脳科学者が調教師となり、馬との接し方について書いたものです。人間の思い込みで馬がどれだけ迷惑を被っているか、様々な事実を知る事ができました。

We need to continue trying to stamp out the discrimination against genders, races, and all the prejudice we habe.
私達は、性別、人種、そして全ての偏見に対する差別を撲滅する努力をし続けなればなりません。

Have a great holidays!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?