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高卒フリーターが7年かけて私立医学部に正規合格したよって話

ラノベみたいな書き出しですみません。
私は今年で30歳。どこにでもいるような、ただのアラサー女です。
医師になりたいと決意してから正規合格を頂くまでの経緯を少しだけ残しておきたい。そして医師になりたいと思い、これから勉強を開始される方の背中を少しでも押せたらと思い書いています。私の高校卒業後からの軌跡を、つらつらと書くだけなんですけどね。こんなやつでも医学部受かるんだ!って感じでどこかのだれかの励みになったら嬉しいです。

高校卒業後、私は看護の専門学校に通いました。
しかし実習中の指導員の方からのプレッシャーに耐えられずドロップアウト。
(看護関係の方なら、わかりみが深いはず)
看護学校中退後はバンドを結成して音楽活動をしていました。
その時、体調を崩したり、難病で苦しむ人が周りに沢山いたんです。
そんな人たちを目の前にして、私は心配するだけで、何もできなかったんです。
私はなんで何もできないんだろう。医師ならもっと直接的に助けられるのに。この人たちを支えられるのに。
よし。医師になろう。
そんな思いだけでバンドを脱退して医学部受験を開始しました。

医学部受験をするといっても、何から始めたらいいのかよくわからない。
とりあえず予備校を探して行ってみた。
授業を受けてみるも全くわからない。
そりゃそうだ。私は受験なんてものは小学校受験が最後だ。
小学校の時は勉強なんて全くやっていなかった。
中学、高校も名前を書けば受かるような学校に行っていたから、勉強なんて全くやっていなかった。

まず小学校の算数からやり直さないと。
そう思い小学生用のドリルを買い込んで、比の計算、分数の足し算引き算、食塩水の濃度の計算、図形の問題、そういうとこから始めた。
割合の計算が難しいんですよね…..
(算数は本当に苦手で受験本番でも足し算引き算は指を折って計算していました←)

英語は高校で英検準2級を取らされていたので余裕だろと思っていました。
しかし実際AからZまで書こうとしたらわからない。書けない。
私はどうやって英検の勉強をして合格したんだろう。
多分単語の単純暗記でなんとかなって面接もぬるっとすり抜けたんだろう。
英語は単語と構文を覚えればなんとなく読めるくらいまで持っていきやすい科目なのかなと思います。なんとなく読める状態から点数に繋げるまでにまた壁があるんですけどね….

化学は、すいへーりーべーぼくのおふねから始めました。
単純暗記はわりと得意な方なので、無機有機分野は固めやすかったです。
理論分野の計算、有機のちょっとした高分子の計算は頭抱えてました。
ただ数学に比べれば典型問題を解き狂うことでなんとか点に繋げやすかったです。化学は比の計算が多いので算数がここで効いてきました。

生物は看護学校に行っていたこともあり、元から好きでした。
セミナー生物を何回も反復して暗記することで点に繋がりました。
リード文が長い考察問題は、日本語がうまく読めず苦労しました。
いろんな考察問題に触れ合うことでなんとか解けるようにはなりましたが。
あと生物の計算問題はパターンがある程度決まっていると思うのでそこまで苦労しないかと思います。

こんな感じで4科目の勉強を進めていました。
勉強をしていく中で国立にするのか私立にするのかと考えていましたが、これだけ初学の状態だと国立は科目数が多すぎるため私立だろうなぁと思っていました。国立対策の国語や社会は主要4科目の勉強で行き詰まったら息抜きで触れるといった感じでしたね。(こんなこと言ったら国立受験組にしばかれますね)

勉強の中で大切にしていたことは、
「なぜそうなるんだろう。」
という観点です。
どの科目も単純暗記である程度のところまでは行きますが、単純暗記では成績の伸びが止まるんですよね。なぜそうなる。どうしてこの思考に至ったのか。どこに間違いがあったから間違えたんだろう。そういったところを大切にしていました。ただこれもやりすぎると時間が無限にかかるので、自分がよく間違える問題などで掘り下げるといいと思います。
よく言われることですが、小学生に教えられるレベルまで噛み砕いて理解しているか。その確認が大切かなと感じました。

そんな感じで勉強を続けて、2年くらいの時に勉強をしすぎてストレスからなのか字が読めなくなったりしましたが、なんとか勉強を続けて受験勉強開始から4年目で私立の一次合格を頂ようになりました。一次合格が出たら受かるものだと思っていたら、ところがどっこい一次合格が出てから最終合格を頂くまで3年かかりました。

「1年で医学部合格!」

なんて触れ込みをよく目にしますが、よっっぽど優秀な人でないとそんなことは不可能なんじゃないかなと思います。

そもそも医学部に行く人って、生まれた瞬間から勉強する環境が整っていて、親御さんの手厚いサポートのもとで小学校から高校まで勉強をしてきた人が多いと思うんですね。あくまで私は、そう思うんです。
そんな環境でも浪人をして必死に勉強してたどり着く場所なのかなって。

ある程度勉強をしてきた人ならば医学部に行くと決意してから1年で合格できるかもしれないです。今までの人生で勉強の積み重ねがある人ならば短期間で合格まで繋げられるはず。

私の周りに居た短期間で合格された再受験生の方々は、ほとんどが大学を出ていて勉強の積み重ねがあった人たちでした。

今まで全く勉強をしてこなかった私は、とてもとても、長い時間がかかりました。今年は私立の一次試験は9校合格を頂いて、正規合格は今の所1校のみ。補欠は2校です。(たぶんまわらなそうな番号)ほとんど二次落ちなんです。この結果だけ見ても、かなり厳しい戦いに見えると思います。

厳しいんですよね。医学部に入るのって。
でも私は医師になって、私が関わった人たちの人生をよりよいものにできる医師になりたかった。
だからずっと勉強を続けてきました。

あ。お金の面については、私がやっていた仕事は社会的に見たら偏見の目で見られる仕事でした。そのためあえて書いていません。
私立はとにかくお金がかかりますが、奨学金制度など利用できるものはたくさんあります。人それぞれお金については色々あると思うので、いい形を見つけたらあとは勉強するだけだと思います。

私立特有の親コネの話もよく上がるので触れておくと、私の両親は医師です。(父はだいぶ前に他界してます。母は完璧な放任主義なので繋がりが薄い)
私が正規を頂いたのは両親と全く関係のない学校です。
ちなみに両親の出身校は二次で華麗に落ちました()

こんな感じで、ざっくりですが書きました。
いままで受験勉強を頑張ってきた私におつかれさまと言いたい。
これからが大変だろうけど、やっと自分の人生が前に進みます。

そしてこれから医学部を目指す人たちに少しでもなにか残せたら嬉しいなと。
具体的な勉強方法などは需要があったら別の記事であげたりします。
有料記事とかにするつもりは無いですし、なにか質問などあったら連絡いただけたらと思います。

人を助けたい。そういった思いで医師を志すあたたかい心を持った人たちに医師になって欲しい。
医学部に合格するのはとても大変だけど、やればできる。
こんな私でも、できました。
みなさまの人生が素晴らしいものになりますように。


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