「コロンブス」炎上について私が感じている二、三の疑問

炎上してしまったMrs.GREEN APPLEの新曲「コロンブス」の件。
アーティスト以上に、スポンサーや広告企業に批判を向けている意見をいくつか見たので、以下、その点を中心に私が感じている疑問を述べます。

「コロンブス」に関連するコンテンツとして、

①楽曲そのもの
②ミュージックビデオ(MV)
③コカ・コーラが自社広告として使用する予定だったコンテンツ

……があります。炎上したのは「②MV」で、私も批判を受けるのは当然の内容だと思います。ただ、アーティストを一連のビジネスの中の将棋のコマの一つのようなものとみなして、スポンサー企業や広告会社に批判を向けている意見をいくつか読んで違和感をおぼえました。

今どきのスポンサー大企業は③だけでなく、①にも②にも口出しできるほど強大な力を持っているということなのでしょうか?
MVの内容については日本コカ・コーラが新聞の取材に対して「事前に把握していなかった」とコメントしていますが、嘘をついていると理解すべきなのでしょうか?

今回のような「事故」があった時、事実認定をきちんとしないままに推測だけでアーティストの頭ごしにスポンサーや広告会社に批判を向けるのは、一般論として好ましくない傾向だと思っています。スポンサーの力で何とかしろというのは、金の力で何とかしろってことですからね。

楽曲そのものは企業のキャンペーンソングとして発注されたものかもしれませんが、MVは基本的にアーティストサイドに属するものではないですか。いずれにせよスポンサーの釈明をハナから信用せず一方的に「無責任」などと糾弾してしまうと、今後は映画でも美術展でも協賛・支援する企業は作品あるいは展示全般に対してあれこれうるさく口出しするようになるでしょう。コカ・コーラを糾弾している人たちは、そういう世の中を望んでいるのでしょうか。

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