見出し画像

耳飾りを作る

マッサージ屋が付けることのできるアクセサリーは?
なんて、マニアックなことは考えたこともないでしょうけれど・・・

手にはクリームやオイルが付くのでブレスレットはだめ。
ネックレスは、お客様のお顔の上で揺れてしまったり、汗で首の後ろが痒くなったりしてだめ。
ネイルもだめ。
マッサージの種類によっては髪カールしたりするのもイメージ的にだめ。
店によってはこれもだめな部類かもしれないですが、ピアスやイヤリング類だけは、個人的には大丈夫だということにしていました。

一つしかない楽しみなので、いつもピアスだけは欠かさずに付けて施術していました。

自分が唯一普段身につけるアクセサリーはピアス。
作れたらかなりお得に、しかも好きなデザインを好きなだけ作れる!ということで、ピアスも作り始めました。


この時すでに、作った物を売るという仕事をする気でいたので、いろいろ考えるわけですが、
なまじ20年以上の年月を施術の技術獲得、向上、身体の仕組み、食療法など、人を治すことについてだけに特化してきたので、新しい試みで、少し怖いなと思うことがありました。

対面でのクレームには大抵のことは対処できるのですが、通販になると、お顔の見えない状況になり、どの様に接したら良いのか分からないと思いました。

あとは、マッサージ屋として収入を得るようになるまで、かなりの年月を鍛錬に使ってきているので、ぽっと出て、できるようになるものなのか?なんてのも考えてしまいました。

クレーム対応はその時になったら考えるとして、技術面については作って作って作りまくるしかないと考えました。

そこでやったのが“千本ノック”ならぬ“百本ノック”です。
自分のオリジナルでピアスを百個作ったらネットで売り始める、と決めました。
相手がいる仕事ではないので、いつでも何時まででもできてしまう危険な作業は、睡眠時間を削っていきました。

また、長年ご愛顧いただいたお客様達のイメージで、耳飾りを作らせていただいてプレゼントして歩きました。
耳飾り一つでは到底返せない程、皆様にはお世話になっているのですが、少しでものお礼と、一人一人違う好みに対応するのが良い勉強になりました。

ここで面白かったのが、「何か作らせて」と言うと、返ってくるのが「私っぽいのを作って」というざっくりすぎる答えが案外多くありました。
私っぽいって・・・と一瞬真っ白になるのですが、長年お身体を見させていただいている方のことは不思議にわかるのです。
嫌いな色や形だけは教えてもらうのですが、時によっては、ご本人が嫌だといったものだけど、確実にその方を連想させるものになったり、付けてみたら気に入ってしまった、なんてこともありました。

マッサージ屋としての、その方のお体、お気持ちの状態を読み取ろうとしてきたことがここに来て役に立つとは思いもよりませんでした。

面白かったのは、私が足からその方の情報を読み取り、それに合った石を組み立てるというご提案をいただいた時のことです。

臓器に対応する石はあるでしょうが、特化してどこに、というのは効きやすいかというと、耳につけるくらいでは難しいこと。
また、人からの念を受けやすい人用に、邪気避けの石を使うのもありなんですが、何かにつけ弱っている人は、邪気避け石の強さに負けてしまうということもあり、なかなかに難しい問題です。

これについては、見えない世界を見てくれる友人たちの力を借りて作ったのですが、その話はまた追々。

この様にして、気づけば耳飾りばかり作るようになったというお話でした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?