見出し画像

とあるエンジニアの株式投資失敗談 中編

皆さん、こんにちはRos@Ros_1224です。
主に個別株、仮想通貨のシステムトレードをやってます。
裁量もやってます。

今回の記事は、前回の記事の後編に当たる記事になります。時系列でいうと2018年頃になります。自分語り多めです。イキリNoteです。

都合上、時折フェイクを混ぜています。今回は株ではなく仮想通貨に焦点が当たります。

1.再燃編

さて株式で手痛い失敗をし、仮想通貨で得た利益を吐き出し、更に税金を納付した僕は文字通りすっからかんです。
2018年2月頃、総資産10万円ぐらいでした。

画像4

今でもネタにするこの事案ですがお金がないそのときの仕事のモチベーションはMAX。オーバークロック状態。

しかもモチベーションがMAXのせいかリアルは絶好調。
結婚フラグまでたっていました。
相場どころではありません。ええ、爆損するとリア充になれるんです。



そんなリア充を満喫しているとき、言われたんです。


「私、金は要らないんだ~。年収はX00万円ぐらいあれば良いし、マンションも~・・・」


あっ・・・


俺、金ないわw


ええ、そのご希望条件。年収からして未達です。
本当にありがとうございました。

これが原因ではないのですが、紆余曲折あり結婚フラグ、リアル充実ルートはバッキバキに折れることになります。

画像2

これは真理だったんですね。

2.システムトレード編

さて、結婚フラグも無事折れたし金もありません。

何をするにしてもまず金だ。金が必要だ。

しかし普通に仕事をしていては、大金など得られようもありません。
うちは年功序列(笑)なのです。

ただこの時、この時IT業界はAIブーム。そんな前衛部隊に僕は居ました。
ぶっちゃけ当時の仕事はつまらなかったのですが、これが超がつくほどラッキーだったんです。そもそもプログラミングが可能なITエンジニアであることも幸運に働きます。


業務データ分析をしながらふと思い立ちます。

「あれ?これ相場に応用できんじゃね?」

「そういや昔Etwings(ZAIFの前身)でJavaからAPI取引しようとしてたことあったな・・・」


あっこれだわ


忘れもしません。2018年ゴールデンウィーク。
実家に帰省した僕は、Surface Pro4を片手に仮想通貨BOT、もといシステムトレードの研究を始めます。
文字通り起きてる時間全てを費やしました。


母はPCにかじりつく自分を横目に
「前言ってた人とは結局どうなったの?結婚するの?」としきりに聞いてきます。


うるせぇ今はそれどころじゃないんだよ


※具体的な話をすると、この時xgboostを使った勾配ブースティング木を使った短期トレードに挑戦していました。

試作品を作成し、バックテストも完璧ですが、実践では勝てませんでした。
何を隠そう、これはモデルの出力した短期価格リターンの指標に沿って成行でドテンを繰り返すだけのBOT。スプレッドに負けていたのです。

当時の僕は初心者。なぜ勝てないか分からず試作品をひたすら作っては捨て、文字通りゴミを量産しています。何がなんだかわかりません。
試行錯誤で数日をつぶした後、ようやく証拠金履歴を落としてきて手動でスプレッドを計測してやっと理解したのです。遅すぎる理解でした。
ですがこの時やっていた試行錯誤の一つは資産となり今でも生きています。

※画像は当時のゴミ

画像4

画像3

2.mmbot編

当時、Twitterを騒がせていた存在がありました。
mmbotです。スプレッドを利益の源泉とするマーケットマイク戦略を採用したBOTであり、天下一BOT会にて圧倒的な性能を誇示した奴らです。


画像6


ここから、進撃が始まりました。

画像5

実はこの時、大会のインパクトでmmbotは既に飽和状態。
レッドオーシャンと化した中で勝つために様々な工夫を試します。

・バックテスト
・リアルタイムテスターの作成
・遅延、その他環境の記録
・機械学習モデルの変更、チューニング
・在庫モデルのチューニング

あまりに夢中になりすぎて、目先の利益機会を逃しているぐらいです。

画像7


この人、2018年のSFD相場をスルーしてマーケットメイク戦略を研究しています。
SFD相場が終わってからBOTTER達の爆益ツイートを見てそれはもう後悔の念で頭を抱えました。

※この時の手痛い”失敗”に気づいてから、自分はアンテナを広く張ることを意識しています。

3.変化編

2018年9月~11月頃。ネット上の文献、論文を読み漁りマーケットメイク戦略をひたすら研究した自分はある程度勝てるようになっていました。ここまでの研究期間で半年弱でしょうか。大体月次15万~20万程度です。
ただTwitterで発信してるなかで、あることに気づいたのです。

「Twitter上のmmbotterと全然損益グラフが違うぞ・・・?」

実はこの時、MMBOTと称されているものにはいくつか種類が存在していることに気が付きます。
その差が明らかになるのはすぐでした。

2018年11月15日ごろ。70万円付近をうろうろしていたビットコインは突如、下方向に突き抜けを開始します。

画像8


急変といえば、MMBOTキラー。当時もそれは変わりませんが、かなり状況が違いました。今では考えられない損益グラフです。

画像9

実をいうとこの時、自分は勝ちを確信しています。
「他者のMMBOTより独創性のある損益グラフであり、急変を経ても利益を出す状態だったから」です。
他人と競合していないエッジを回収しているだろうことは一目瞭然でした。


そこからは勢いに身を任せました。
ベースが固まっているので、後は細部を直す程度で戦えるものと踏んだのです。

調子に乗って馬鹿みたいな意味不明イキリツイートしたり

画像11

調子に乗ってランキング1位取りに行ったり(わざわざそのためだけにロット上げた)

画像10

裁量であほみたいにぶっ飛ばしたりと、色々ありましたが

無事、研究成果として2018年は逆襲するに至りました

画像12


もちろん、これでは終わりません。
「システムトレードの考え方、これは他のアセットにも反映できるじゃないか。」
「そう、2017年惨敗を喫した株式。あれもいけるんじゃないか?」
そんな野望を抱えながら2018年を終えたのを覚えています。
ゴールなきマネーゲームの始まりでした。

4.終わりに

このときのBOT、今は通用しません。
特に仮想通貨においては、ルールの変更、レバレッジの変更など大きな動きが続いており、高頻度のトレードでは唐突に通用しなくなることが日常茶飯事で発生します。これからも勝ち続けるにはそれなりの試行錯誤、研究などが求められます。
また、レバレッジ規制も2倍になる見込みなことからこんな下剋上ドリームみたいなのはさらに難しくなると思われます。

ただ、自分の原点は常にこの2018年の逆転経験にあります。

・相場、もといシステムトレードを楽しむこと
・金脈アンテナを広く強く張ること
・試行錯誤はそのまま価値になること
・データを敬うこと
・ゴールはない
・イキリツイートはほどほどに

以上です。
後編(株の逆襲)は、書こうか迷ってます笑 
2019年にやってた個別株は自動化もデータ収集も出来てないので


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?