手作りライブ配信(6)配信専用デジカメ奮闘記
SONY デジタルカメラzv-1 購入。
夕方6時。
今まさにライブ本番が始まる時間。
会場に人数限定だがお客様、オンラインチケット販売済み、ライブのリハーサルも重ねてきた。
配信セッティング完了。テスト済み。さっき、ちゃんと流れた。
さあ、始まります!
んー
映像が映らない。
んー
映らない。
パソコンがカメラを認識しない。
さ、さ、さっきまで映っていたじゃないか。
カメラの電源オフ、オン
ケーブル抜き、差し
パソコン再起動
ツイキャスに接続し直す
どれをやってもだめ
全部やってもだめ
なんで…
そんな答えのない問いが過る
しかし、それはあとで検証だ
とにかく、今、パソコンにカメラが写るように手を尽くす。
あちこち何度かやっているうちに、
あ、
映った。
認識力が弱いのだ。
ライブは開始が遅れたが、なんとか始まった。
前半終了。休憩。
はい、後半開始!
配信画面が突然、真っ暗に。
今度はカメラが熱を持ってダウンしてしまった。
休憩15分のはずが、後半が始められずに、どんどん延びてゆく。
生きた心地がしなかった。
どうしてもだめで、とうとう配信再開を断念し、謝ろうと思ってステージに出てマイクを握った瞬間、
映った〜
カメラが復活してくれた。
なんという綱渡り。
万全を期すために、この配信専用カメラを用意し、今度こそと思って配信したら、こんなことになり、まだ足りなかったことを、現場で、寿命を縮める思いで学んでしまった。
この私の手作り配信。寛大な心で視聴してくださった皆様に心から感謝し、そして申し訳なさで潰れそうだった。
その後、これらの課題は、すべて解決した。
【解決策1】映像の認識力を上げるために、機器をひとつ導入。
ビデオキャプチャー ATEM Mini Pro
カメラで撮った映像をしっかりキャッチしてパソコンに送ってくれる。
「こういうのは、ある程度、力技ですよ、ジョージさん」とプロが教えてくれた。
ATEM Mini Proは、力持ちで頼りになるのだ。パソコンとカメラの間に立って、マルチ機能のパソコンに映像を軽々送り込み、パソコンの負担を軽減してくれているように感じる。
SONYデジタルカメラ zv-1は、これがなくてもパソコンに直接接続できるのだが、やはり間を取り持ってくれるものがいてくれると安心だ。パソコンの映像認識力は格段にアップした。
【解決策2】zv-1の設定変更
メニュー→セットアップ→「自動電源オフ温度」(標準)から(高)へ変更
カメラが自分で本体保護のために、高温発熱を感知すると自動停止する機能があるが、それを外すことが出来ると教えてもらった。熱くなっても、少しの間、無理して頑張ってくれるような設定があったのだ。
これで、後半が始まるよ〜という瞬間に、カメラが「も、もうダメ…」と言って落ちることもなくなった。
【解決策3】
第2の予備カメラを用意した。先発がダウンしても、リリーフが登板すればよいのである。
予備を置くなんて当たり前だと、単純に思いつきそうなものだが、数ある機材を相手にしていると、すべてダブルで用意するわけにもいかない。
どの機材が体力が弱くて、どれが、割ともつ、のかは、やってみて分かる。
また、機器同士の接続は非常に不安定で、抜き差しをしたり、接続ポートを変更しただけで、認識しなくなることを再三経験した。そんな環境下で、サブカメラがあったとしても本番中に取り替えるというのは、とてもリスクが高い作業だった。メインカメラの復活を待つのか、サブに切り替えるのか、という選択に陥る。
しかし、この問題も、ATEM Mini Proが解決してくれた。
これにカメラを4台まで繋げられるので、予備カメラを容易にスタンバイさせておくことが可能になった。
おかげでSOMY zv-1 も、現在、私の主力カメラとして働いてくれている。
手作り配信。
独学。
現場経験で学ぶ。シンガーソングライターの活動で、配信ライブを始めたつもりが、なかなか安定せず、機材を導入、配信テストを重ねる日々。
スマートフォンひとつでやればよかったのだ。簡単にできるのに。
今更、思う。
こんなの素人ができることじゃなかったんだ、
ばかなわたし。
もうプロに出張配信を頼もう!
前に私の配信の苦労話を聞いてくれた近所のライブハウスの配信プロに、とうとう頼んだ。
「今度、私のライブに出張で来て、配信やってくれませんか。」
そしたら、彼が言った。
「僕はいつでもどこでも出張配信しますよ!でも、ジョージさん、配信、自分でできるようになったほうがいいですよ」と。
「配信トラブルは大小あちこちで聞きます。ジョージさんが悪いんじゃないんですよ。分からないことは相談に乗りますから。頑張っていきましょう!」と。
激励に泣きそうになった。
自分でできるようになった方がいい。同感。
機材費はかかるけど、自分でやる方が経費がかからない。チケット代が安くできる。みんなが私のライブに来て音楽を楽しめる。その敷居を低くできる。
今は、苦労しかないけど、経験を積んで、いつかはもっと容易に配信できるようになる。
頑張ろう。
そして、もし、私と同じように、配信機材を並べて、独自配信をしている人がいたら、この経験が、なにかの役に立つのではないかと、誰かの苦労を減らすのではないかと、そう願い、noteに事細かに書き記している。
【手作りライブ配信】(7)へつづく
ジョージ シンガーソングライター
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