見出し画像

柏崎刈羽原発の50万Vケーブルの交換について(3)

 前回の記事では原発敷地内の洞道(トレンチ)での50万Vケーブルの引き抜きについて少し触れてみたが、読者の方々はイメージされただろうか。
  私が働いていた当時は2007年に起きた中越沖地震直後からで現在の広い洞道とは照明も含めて大差があるだろうとは思う。いわば、炭鉱の坑道のようだった。入坑に際しては入る開閉所にそれぞれの、名札をかけて、出る時には名札を裏にしていた。管理区域も怖いが洞道内も地震などが起これば、身の危険も当然ある。柏崎刈羽原発においては、先だっても洞道内で断層のズレも発生している。いわゆる、砂上の原発であり、洞道が岩盤に設置されているとは考えられないのだ。何故なら水の湧出もあったからだ。
 下の東電公表の洞道の概略図は分かりずらいので、図の下で少し説明を加える。

 上の図だと既設洞道が新洞道の下になっているが、新洞道は展望台の真下を新しく掘削し、50万V開閉所に繋がっているので距離的にも違い、直線的になっていると考えられる。以前のブログ内でも書いたが、既設の7号から5号機までをまとめた古い洞道は5号機の開閉所下(地下およそ10m)から歪曲しながら6号機洞道と7号機洞道と接し、7号機前方の開閉所から、展望台の外周近くを回り途中の展望台直下にある、機材搬入口を通りケーブル火災があった近くの開閉所から4号機前にある50万V開閉所へと繋がっていた。
 下の図が7号から5号の概ねの洞道の位置で赤ラインが既設で黒ラインが新洞道の概略である。尚、詳細の画像も保存はしているが、インターネット上には公表はできない。

 50万Vケーブルの新敷設にあたっては足場も必要となるが、これらもとび職で施工するのではなく、地下埋設の下請けの私たちで組み立てるのである。足場上にはキャタピラーと呼称されるケーブル送出機が設置され、ケーブルは洞道内に送りこまれる。尚、(下の写真画像は柏崎刈羽原発とは関係はない。)

(つづく



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?