柏崎刈羽原発敷地内の湧水のこと。

 2007年の中越沖地震後から私は東京電力が公表している柏崎刈羽原発の以下の作業に下請け労働者の一人としてかかわっていました。

https://www.tepco.co.jp/cc/press/betu08_j/images/080731e.pdf


 この50万V電力ケーブルは首都圏に送電するケーブルのことで、中越沖地震前は難燃性のⅭⅤケーブルではなく、OFケーブルと呼称され中に絶縁油が封入してある火災事故が起きやすいケーブルだったのです。

 そのケーブルがトラフという石綿を施してある難燃性のトラフと呼称される入れ物(ケース)に号ごとに3本ずつ(3相)が4号機の前あたりにある、開閉所に送られて、そこから空中線で西群馬にある開閉所に送電され、さらに、神奈川県内に入り首都圏で利用されていたわけです。現在の首都圏での電力については東電の次のページをご覧ください。

 但し、これら地下洞道のケーブル敷設にあたっては下請け企業が敷設していて、東電社員が汗水流して敷設したわけではないでしょう。
 ここで東電社員が抱えているのが難燃性のケーブルでCVと呼ばれるケーブルで、50万Vケーブルの直径はおおよそ200ミリくらいはあるでしょう。(宣伝はここまで)

 直径からすればOFケーブルも大差はないでしょうが、重量が違います。OFは絶縁油が封入しあるからです。柏崎刈羽原発での作業において上の東電の資料では「1号~5号機については変圧器防油堤の復旧工事において50万V電力ケーブルが干渉するため撤去し(実施中)、新しいケーブル(ⅭⅤ)に取り換える」とあり、変圧器油堤というのは中越沖地震によって、例えば、3号機の場合は火災になり、他の号機も油漏れや変圧器が地震で変異して交換しているのです。したがって洞道内の50万Vケーブルも交換したということです。
 さて、この作業の詳細は後述することとして、2月9日に新潟日報が『柏崎刈羽原発で地震後に複数の損傷確認、地震の影響か「判断難しい」 東京電力は「異常や液状化被害は確認されていない」と説明』という重要な記事を書いています。この記事の大元は次の東電が2月8日に公表した事象に記載されています。


そして、この記事については世田谷区長の保坂氏も取り上げています。



保坂氏も確か、中越沖地震後に柏崎刈羽原発を視察に赴かれたと思いますが、洞道内は見られていないと思います。これは視察に赴かれた政治家全員でしょう
 この国会議員の方が意の一番に長崎での遊説を取りやめて視察に赴かれて腐った顔して3号機の火災現場を覗かれて、「復旧に作業員を増やせ!再稼働をいそがせろ!」というような号令をおそらく発したのではないかと今でも私は思っています。とうぜん、洞道内など見てもいないでしょう。

 中越沖地震後においては表面上の見える道路や展望台などは急いで、何もなかったかのように万単位の作業員の手によって復旧という名の下で隠されましたが、いまだにもって、管理区域への水の侵入だとか、壁のひび割れだとか、明らかな中越沖地震によっての影響が出ているが東京電力の柏崎刈羽原発なのです。
 この水漏れの原因は明らかに液状化現象によるものでしょう。なぜなら、洞道内においては5号機の開閉所下にある、洞道内には壁面の下から意味不明の水が大量に湧きその処理を私を含めて3人の下請け作業員で処理しているからです。5号機の開閉所というのは6号機と5号機の中ほどにある事から、今回の6号機管理区域のタービン建屋への水の「しみ出し」は明らかに液状化現象を表しているものでしょう。
(つづく



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