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夢日記録♯037 三つ巴の世界で漁夫の利を狙う

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d.
主人公:複数の中心人物にスポットが当たっている
カメラワーク:一人称と三人称の視点が切り替わる。映画的。

・シーン1
この世界には「罪人」「カウンセラー」「イーター」という3つの区分が存在している。罪人は肥大化した身体を持ち、与えられた特定の建物で過ごしている。罪人は建物の中で自由に過ごすことができる––––あらゆる行動が不問となる。なにが起きてもそれを理由に咎められることはないが、何もしなくても罪人という称号が消えることはない。
カウンセラーとイーターは、それぞれ相棒と呼ばれる小さな分身を作り出すことができる。相棒は、大抵は本人と似た子供の姿をしている。小型なのは、エネルギー効率の問題だと言われている。姿が本人に似ているのは、所属の表明のため。相棒は固有の意識を持っており、本人にはない特殊能力を発揮する。
イーターの相棒の能力は、罪人を喰うこと。
カウンセラーの相棒の能力は、公には知られていない。俗説では罪人を転化させるとかイーターを無効化するとか色々噂はされている。罪人はカウンセラーを快く迎えることが多いので、少なくともイーターのように罪人に害を与える能力ではなさそうだ。
カウンセラーとイーターは外見から区別することができないので、どうして建物から出ることのない罪人たちが彼らへの対応を変えるのかはわかっていない。

・シーン2
イーターの男がカメラに映る。罪人の部屋のようだ。罪人は床に腰を下ろしているのに、天井に頭がつくほどの巨体だ。濃い灰色の肌。
イーターの相棒が体を変質させる。下半身がメデューサの絡み合う蛇のようににゅるにゅると蠢き、罪人を引き寄せながら吸収していく。画像1

「ごちそうさまでした」
罪人を完食すると、相棒は人型へと戻る。用は済んだとばかりに玄関を出る。すると、どくんと相棒の体が意図せず変質した。罪人の気配を強く感じて、食欲が抑えられなくなったような様子だ。
イーターの男は相棒を抱えようとするが、男ごとどんどんと建物に引き寄せられていく。引力の源は建物、そのものだ。さきほど男の相棒が罪人を食ったように、建物もまたどくどくと有機的に脈打つ触手を伸ばして、相棒を食おうとしていた。

・シーン3
場面転換。男と相棒が建物に絡め取られている姿を遠くから眺めている女の姿がある。風になびくセミロング、飛行機乗りのようなごついゴーグル。彼女もまた、相棒を携えていた。
「ごちそうの予感」
「それはよかった」
相棒はうきうきと建物に駆け寄り、女はその後を追いかける。
建物は石造りのアパートのようだ。2階建てで、玄関を中央に、廊下の左右に2つずつ罪人たちの部屋がある。右手前の部屋では、さきほどのイーターの男たちがいまだ脈打つ部屋とあらがっている。右奥の部屋は空室のようだ。左手に罪人の気配と、二人組の女の姿がある。
「先客?」
「かもね。すこし大人しくしていて」
「えぇー。じゃ、あっちのおとこのこ、いい?」
「いいわ」
セミロングの女は相棒との打ち合わせを終える。相棒はイーターの男たちに駆け寄り、罪人にやるようにじゅるりとその姿を吸収した。イーターが共食いできることは、あまり知られていない能力だ。右側の部屋は新しい侵入者に対しては敵意を向けていないようで、無機質な壁へと形を戻していた。
女は二人組の方へと歩み寄る。
「あなたは……カウンセラーの方かしら?」
さも、大家かなにかのような物言いで話しかける。同業者だったら厄介だな、なんて思いながら。

というあたりで目が覚めた。

*
・最初の男が主人公かと思ったら咬ませ犬だった
・カウンセラーの能力が明らかになってたらもっと面白そうだったなあ

♯038は未定です
※パソコンがクラッシュしたので復帰するまで更新はおあずけです
(バックアップはちゃんととろうね!)

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