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<リアルタイム産地>福岡県朝倉市の松本さんのところへ

その土地の気候や土に適応した、生育の良い株の種を採ることでさらに良い作物を作ることが出来ます。

例えばこの株は背が高いから、色つやがいいから、収穫期間が長いから、いろいろな理由で株を選び、種を採ります。

松本さんが10年以上ササニシキの種を採り続けながら栽培を続けていく中で、背が高い傾向にある株と、背が低い傾向にある株が出て来たそうです。

さらに背の高い株は、初めはなかった芒(のぎ:穂の先端の毛のこと)がつくようになったそうです。

通常であれば収穫の効率や、収穫時期をそろえるために、背丈や登熟期(お米が熟して収穫ができるようになるタイミング)はそろった方が良いのですが、今年は意図的に背の高いものと、背の低いものの種を混ぜて作った苗をこの田んぼに植えたそうです。

松本さんのササニシキの中でも遺伝的な多様性がある中で、混ぜ合わせることでさらに違った優れた形質を持ったササニシキが生まれるかもしれないと考えて試してみたそうです。

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ササニシキの隣にはアサヒの田んぼがあります。

アサヒは晩生種。

出穂時期が遅く、収穫時期も、九州での自然栽培のお米の多くが10月中旬ごろに収穫するのに対して、11月の上旬に収穫を行います。

ちょうど開花したタイミングだったようで、ミツバチが花粉を集めに来ていました。

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例えば自然栽培のササニシキでも、誰がどこで作ったかで、お米の性格は変わっていきます。

そんな変化や多様性を楽しんでもらえたらと思います。

彼岸花を見るともうすぐ新米の季節だなと思えるようになってきました。

文章 川嶋

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