株式会社RootのNoteを始めます。


大木(弊社が提供するお店やサービス)を根っこ(Root・会社)が支え、一つずつ形や色が違う個性ある実(社員)を育てることを表した社章

株式会社Root代表の猿田伸幸です。


今回、Noteを書こうと思ったのは、店舗数も6店舗に増え、直接のコミュニケーションの機会が減る中、社内で頑張るみんなに私の考えている事を伝えたい、
またこれから飲食業に希望を持ち入ってこようという方、飲食業を自分の一生の仕事として考えている方に、私たちのお仕事の裏側を知って貰いたい。
その気持ちから、Noteをはじめました。

その時々の出来事、何を考えているか、思っているか、お店では見えない、裏側の事を書いて行きたいと思います。

まずは弊社の紹介を株式会社Rootの前身となる「SARU」を2012年、東京・白金に個人事業として創業してから早いもので10年になります。
10年一昔と言いますが、本当ですね。実感します。
35歳で創業して私も45歳、頭に白い物が増え、お腹周りも貫禄が笑、
当時1歳だった長男も11歳のサッカー少年に育ちました。

僕自身、いつも先ばかり見ていてあまり過去を振り返ることはしないのですが、これを機会に振り返ると、様々な事がありました。

仲間4人で始め、4人の強みを活かし独立前からのお客様、近隣のお客様に支えられお陰様で順調なスタートを切り、一緒に働きたいと言ってくれる仲間も増え、
翌年2013年には代々木上原のFresh Seafood Bistro SARU
2015年に学芸大学にLodge Bistro SARUを出店しました。
 
順調に来ているかの様に見えますが、どのお店も個店で出店する為、なかなか納得する形に纏まらない。いつも立ち上げには苦労し、納得行くお店になるまでにいつも3年。度重ねる変更、試行錯誤。
私の商才やセンスのなさで社員達は振り回し苦労をかけました、、、
ただ、なんだかんだでどのお店も3年経つと街でそれぞれの立ち位置を築き、街に馴染む。
私が言うのもなんですがうちのお店はいいお店になるんです笑!
最初苦労した分、息の長いお店になるな〜と感じています。

1号店のオープンポスター

10年間色々な出会いがありました。
私自身、信州安曇野出身ということもあり、地方に関心がありあちこち巡って築いた生産者さんとのご縁。
どの方も真っ直ぐで、優しくて。伺ってお話しさせて頂くと気持ちが晴れやかになります。
いつも最高の食材を育て送って下さり感謝です。
私たちができることはその食材をあっと驚く商品に進化させる。
お客様にその美味しさを感じて頂き、伝える。
そのままでも美味しいからこれが商品化となるとなかなか難しい。
いつも食材達に鍛えて頂いています。

色々な方が入社してくれました。
私の力不足で、うちで働いてくれた皆が幸せな時間を過ごせたとは正直言えないな、、過酷な事、悩む事もあったと思う。
独立や他業態など挑戦など、前向きな成長の為の退社は「がんばれ〜!」と送り出して来ましたが、
そうでない後ろ向きな退社は辛い、、何が不味かったのか、都度考え環境や制度の改善をして来ました。
特に調理師専門学校卒業の新卒入社に取り組み早5年。
1、2年目は一人採用ずつで二人とも半年で退社、、
同期がいないと可愛そうだなと、迎えた3年目は5人を採用し、2人が今も活躍(もうすぐ料理長!お店の看板娘!)、
相思相愛の確認の機会を作らなきゃなと、インターン制を取り入れた4年目は4人採用で3人が活躍(1人副料理長、あと二人もお店の要!)、
コロナで採用絞りましたが、5年目、6年目の新卒入社の社員達も順調に成長しており頼もしい限りです。
最近の若者は、、、なんて言いますがなんのなんの。
うちの若者達は皆んな優秀で人格も素晴らしい。
僕たちが若者だった20年前は、なんか自分自身も浮ついた感じだったけど、今の若者は地に足がついて、しっかり堅実に頑張れる人たちばかり。
うちに入社して良かったな!と彼らが僕くらいの歳になった時に、思って貰えるような会社にして行きたいと思っています。

私自身のことを言うと、40にして惑わず・・と言いますが、ところがどっこい。この5年惑いまくり・・・特にこの2年、挑戦こそ善!やってみないとわからない!と若い時から思っている私は、コロナ禍で世の中が変わるな!と前向きに捉え、小売・ファスト業態にチャレンジしたらこれが大苦戦。
あわよくば仕組み化して沢山出店だ!なんて考えてましたが甘い甘い。
うちのエースクラスを投入し、彼らがめちゃくちゃ頑張ってくれお客様は順調に増えたのに、、、私の作ったビジネスモデルがまずくて毎月大赤字、、、
早いうちに手を打ち出血を止めるべく、今年3月にうちの誇るベテラン職人3人のイタリアンのお店にしたらめちゃくちゃ魅力的なお店に・・・
最初からこれにしとけよ!!って自分に突っ込みました笑

千葉で頂いたお話も病院関係施設ということもあり、コロナピーク中の開店で事前交渉から苦労し出店後、こちらも大赤字、、、
しかし春を契機にお客様への認知も進み、今ではお昼は特に盛況!かなり地域の中でも自慢して貰えるな!というお店になり、一安心しています。

昨年1年はそんな事もあり、チャレンジ!と動いた事で、自分自身の力の無さに落ち込み・・・今までで一番キツい1年でした。

この惑いを抜けて見えたのは、自分たちはやはり外食業で、個店主義を貫きやっていく、
それが自分たちの強み、魅力であると言う事、

大変だけどそれを追求する事で、街の中で唯一の存在になれ、且つ取り組む人財がオリジナリティの強みを持てると言う事(どこで独立しても困らない力がつく)、
時間はかかるけど、一歩ずつ人財を育てることが一番の近道。

その人財が真っ直ぐ仕事に集中し、育つ環境を作る事、
ワクワクするプランを作ることが自分の仕事だと言うこと。

45歳、少し遅いけど「不惑」の域に行ければいいなと思っています。

私自身はセンスもないし、料理も出来ないし、できないことだらけですが、一つ自分の強みがあるとしたら、
強みを見つけることが出来ることとそれを基にした組織作りかもしれません。

人間誰しも完璧な人はいない。けど必ず輝く長所がある。
その長所を強みに変え、戦える武器にする。
逆に短所も必ずある。短所を決してよしとせずに認識し、仕事として差し支えない様に短所を消す習慣を身に着ける。
常識を身に着けルールを守る、自分の頭で考える、
そして強みを本人に認識させ仕事に活かし自信を持たせる。

出来るだけ全員公平に接し公正に評価する、
目に見えた成長があったらどんどん認め昇級、よりレベルの高い仕事に挑戦して貰う、
こうしたことを大事に組織作りをしています。

今は若い社員が中心になりつつありますが、ベテラン勢が果たしてくれた貢献はとても大きい。
元々違う環境で仕事をしていたメンバーが集まって一つの会社組織になっているので、価値観が違ったり表現の仕方が違ったりも多々あって喧嘩したりもあったけど、
皆仕事に真っ直ぐで、探究心強く、料理が好きで、食材が好きで、生産者様が好きで、お店が好きで、お客様に喜んで頂きたくて、
卒業した方も含め、一緒に作って来た文化が今の若い社員のベースになっていると感謝しています。

若い社員も多く、これから10年の未来を最近良く考えます。
やはり東京という街は魅力的で、街や沿線、それぞれ色があって面白い。
お客様も沢山いらっしゃる。刺激も多い。
この街でのチャレンジは今後も続けて行きます。

千葉のMOKUにチャレンジした事で、地方において、その街にはないワクワク感、日常の中のちょっと非日常な素敵な時間を過ごす場所、として飲食店が果たせる力は大きいなと実感しています。

地方でお住まいの方が楽しめ、観光にいらした方も頼める様なお店の挑戦も考えています。より生産地の近くにいれますし。
私たちにしかできない、私たちだからやれる事、
またお店がある事で皆様に、このお店があってよかった!

そんな取り組みを、優秀すぎる社員のみんなと共に、一緒に未来を作って行きたいと思っています。
そんなRootの裏側や出来事をこの場でお伝えしていければと思います。

                      2022年6月3日 猿田伸幸



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