【PHI】鬼を笑わせる - 来年を見据えたプロスペクト？展望
どうも、フィリーズ担当ペンでございます。
明日からついに2年ぶりのマイナーリーグ開幕となります。
注）清書等していたら開幕して２週間も経っていました…すみません。
私も他のチームの担当の方々と同様にマイナーリーグのレビューを書こうと思ったのですが、そもそもフィリーズ自体がプロスペクトが枯渇してるのでそれぞれのクラス別にプロスペクトをまとめるとか厳しいのですよ。
そこで、今回はまだ5月なのに来年のフィリーズの展望も予想しながら、今年の途中から来年にかけてフィリーズでも活躍しそうなAAA, AAのプロスペクト？をメインに書いていこうと思います。
というわけで、トッププロスペクトでも来年もまだマイナーで投げるであろうMick Abelなどは今回は取り上げません。（下位のマイナークラスのプロスペクトについてはシーズンが進んで今年のドラフト指名選手との契約も終わった辺りで記事にしようと考えています）
それでは、noteスタートです。
2022年のフィリーズ展望
まずは来年のフィリーズの状況について書いていきます。
めでたく2021年のワールドチャンピオンとなったフィリーズ？？？ですが、オフにFAとなる選手が多くいます。
2021年オフのフィリーズ FAリスト
・ Chase Anderson
・ Vince Velasquez
・ Matt Moore
・ Hector Neris
・ Archie Bradley
・ Brandon Kintzler
・ Brad Miller
・ Andrew McCutchen
・ Odúbel Herrera
・ Matt Joyce
現在のロースターの40%弱の10名がこのオフにFAとなります。
この中で現状抜けると1番キツいのはクローザーのHector Nerisでしょうか。
ブルペンはNerisだけでなくこのオフのFAが多いので現状も含めマイナーからブルペン要員をどれだけ増やせるかは今後のキーポイントになると考えています。
あとは控えの野手枠もここ数年ベテラン野手に頼っている状態が続いていますがこちらもマイナーから抜擢して安く賄える状況にするのが理想です。
では、FAとなる選手を除いた上で来年のフィリーズの戦力を考えてみます。
2022年 フィリーズ ロースター予想リスト
SP : Aaron Nola, Zack Wheeler, Zach Eflin, Spencer Howard
RP : Sam Coonrod, Jose Alvarado, Connor Brogdon, JoJo Romero, David Hale, Seranthony Dominguez?
C : J.T. Realmuto, Andrew Knapp
1B : Rhys Hoskins
2B : Jean Segura
3B : Didi Gregorius
SS : Nick Maton
LF : Alec Bohm
CF : ？？？
RF : Bryce Harper
UT : Scott Kingery
OF : Adam Haseley?, Roman Quinn
McCutchenのFAに伴い、BohmはLF、Gregoriusは3Bにコンバートされるだろうと睨んでいます。
また、SSは暫定でMatonを配置していますが、以前からフィリーズはこのオフにFAとなる大物ショートたちを狙っていると言われていますので、このポジションには別の名前が入るかもしれません。
FAでの選手獲得の話を出しましたので、来年のフィリーズのサラリーの状況についてもまとめて次の話に繋げていきます。
フィリーズ 2022年サラリー
・ Bryce Harper 2,754万ドル
・ Zack Wheeler 2,600万ドル
・ J.T. Realmuto 2,388万ドル
・ Aaron Nola 1,550万ドル
・ Didi Gregorius 1,525万ドル
・ Jean Segura 1,485万ドル
・ Scott Kingery 625万ドル
・ Andrew McCutchen 300万ドル ※オプション破棄費用
・ Odúbel Herrera 250万ドル ※オプション破棄費用
合計 13,477万ドル
これが確定している金額でさらに調停持ちのHoskins, Eflin, Alvarado, Knapp, Haleの2022年のサラリーが1,500万ドルから2,000万ドルにはなると考えると大体15,000万ドルから15,500万ドルのサラリーはすでに固まっている状況です。
ここにさらに前段で書いた大物ショートを獲得するとなると...18,000万ドル近くはおそらくすぐに埋まってしまいます。
そう、フィリーズは今年に引き続きほぼほぼサラリー枠が埋まっているのです。
ここまで書いてようやく本題です。
来年もほぼほぼサラリーが埋まっているフィリーズにとって戦力を埋める打開策。
それがプロスペクトの起用なのです。
プロスペクトが枯渇していると言われているフィリーズの中でも来年の戦力を埋めてくれそうなプロスペクト？たちに注目していこうというのが改めての今回のnoteの本題になります。
1. ブルペン枠を発掘しよう
まずはブルペン要員として活躍してくれそうな投手のプロスペクト？の注目枠について書いていきます。
すでに書いている通り、今年のオフにクローザーのNerisを含め多くのブルペン投手がFAになります。先発のMooreやAndersonも含め6名で2,450万ドルのサラリーが浮くことになりますが、現状のFA市場ではセットアップ以上のブルペン投手には最低でも700-800万ドル程度のかかることを考えると、その6名分の穴埋めをすべてFA市場から賄おうとすると現在支払っているサラリー以上の金額を支払わないといけないのは確実です。
そのため、少しでもプロスペクトの中からブルペンで活躍できる投手を発掘することが重要だと言えます。
ここではそんなフィリーズの来年のブルペンを担って欲しい4人の投手を注目株として推薦したいと思います。
■ Mark Appel 【AAスタート】
2020年のオフのフィリーズ最大のサプライズはMark Appelの現役復帰ではないでしょうか。
2013年のドラフト全体1位指名選手として将来を嘱望されていた右腕ですが、マイナーではまったく結果を残せず2017年を最後に野球界から離れサンフランシスコでサンドイッチ屋を営んでいました。
しかし、復帰を目指しDriveline Baseballで再トレーニング。この度再びフィリーズで現役復帰することになりました。
Appel本人の話だと現在は最速95マイル程度は球速出ているそうですが、今のメジャーリーグでは特筆すべき球速ではないので、ピーク時の100マイルに届くレベルまで球速が回復すれば活躍する可能性が出てくるんじゃないでしょうか。
こちらも本人の弁ですが、かつての現役の頃よりも体調は圧倒的にいいそうなのでパワーアップを期待しながらマイナーでの結果を追っていただればと思います。
彼がメジャーリーガーになって成績残せたら、とてもドラマチックだよね。ということで、1番の注目枠にしてみました。
追記）現状、AAで2試合に投げていますが4.2回で5四球、2死球と一度引退する前と同様にコントロールがかなり問題ありな状況です。このままだとメジャー昇格は正直キツイかなと思っています。
■ Francisco Morales 【AAスタート】
フィリーズのプロスペクトの中ではトップ5に入る評価をされている先発投手です。
98マイルをコンスタントに投げれるほど球速は上昇しており、素晴らしいスライダーも持っていますが、コマンドと3つめの球種のチェンジアップが課題とされています。ただ、ブルペン投手であればその課題もある程度緩和されます。
21年はAAで先発としてスタートする予定ですが、状況次第ではブルペンに転向して早期に昇格させるプランもあるのではないかと個人的に考えています。そもそも適正がブルペン向きで現地のメディアもブルペン転向を予測しているものをチラホラ見かけます。
ブルペンならNerisの穴を埋める存在にはなってくれるのではないでしょうか。
追記）AAで3試合に先発しすべての試合で炎上、防御率16.43とボロボロの状況です。三振だけは7.2回で11奪三振と良好な数字なのでもうブルペンにコンバートして早期昇格目指して貰おうよという気持ちになっています。
■ Enyel De Los Santos 【AAAスタート】
すでにメジャー経験も豊富な25歳の右腕。
今までは先発として投げていましたが、今年はブルペンに転向。AAAでクローザーとしてシーズンをスタートする予定です。
今年の春季トレーニングでは98マイルを連発するなど球速が伸びており、6イニングで12奪三振と結果も残しました。
現在は40人ロースターから外れておりかなりの好結果を残さないと再度のメジャー昇格は難しいでしょうが、春季トレーニングで見せたパフォーマンスを維持できればメジャー復帰→ブルペンの主力投手として定着することも夢ではないはずです。
追記）AAAでクローザーとして開幕予定でしたが、マイナーの開幕日に40人枠に追加されメジャーに昇格（上の予想大外れ）。メジャーでは5/8のブレーブスで大炎上、例の大逆転負けの戦犯の1人になってしまいました。ただ、それ以外の登板2試合は上々の投球を披露。現在はAAAに降格しましたが今年中にまた昇格する機会は確実に来るでしょうからそこで確実にロースターを掴んで欲しいですね。
■ Ramón Rosso 【AAAスタート】
イタリア語で「赤色」を意味するRossoというフィリーズにとてもよく似合う名前のブルペン投手。
すでにメジャーデビュー済みで現在40人ロースターにも登録中。今年もすでに1試合メジャーでのマウンドを経験しており、現状では1番フィリーズブルペンに定着する可能性が高いプロスペクトと言えます。
2019年オフにDriveline Baseballでトレーニングし球速が上昇。
現在は球速が最速98マイルまで伸びており、De Los Santos同様ブルペンの主力になって欲しい存在です。
追記）この人も開幕早々不調です（好調な人いないのかと）。特に6.2回で1奪三振と三振が奪えていないのが深刻ですね。とりあえず、これからを見守りましょう。
■ Mauricio Llovera 【AAAスタート】
今回取り上げる5人の中では毛色が違うコマンドで勝負するタイプの投手。
球速もツーシームが93-95マイルのレンジと今回取り上げる投手のように90マイル台後半をコンスタントに出す投手ではありませんが、三振奪取能力は高くツーシームと決め球のチェンジアップを武器にマイナー通算で371.2回で402奪三振とイニングを超える三振を奪っています。
今年David HaleやVince Velasquezが担っているモップアップを中心としたポジションで安定感のある投球をしてもらうのが理想形でしょうか。
昨年メジャー初昇格するもデビュー戦のメッツ戦で大炎上し即降格とほろ苦いデビューとなりました。
追記）6試合に登板し防御率0.00とAAAのブルペンの中でも1番好投を続けており、この調子でいけば再昇格も近いのではないでしょうか。肝心のフィリーズ投手陣の方に結果を残せていない投手が増えてきていますので今季中からチャンスはありそうです。
2. 控えの野手候補に注目しよう
ここ数年フィリーズの控え野手はBrad Miller, Matt Joyce, Jay Bruce, Phil Gosselinなどのベテラン野手が務めることが多くなっています。
今年はBrad MillerとMatt Joyceの2名合計で500万ドルの契約を結んでいますが、ここもプロスペクトに変われば多少サラリーが浮かせることができます。ここでは来年のベンチ候補になりそうな選手2名を紹介していきます。
■ Austin Listi 【AAAスタート】
海軍入隊経験（アメリカの場合入隊経験者に大学の学費免除等の制度があるため軍隊経験後に大学に入学するケースがある）がある27歳のユーティリティ。
2018年がA+-AAで.312 18HR OPS.915と好成績を残し、2019年もシーズン開幕後は打率0割台の大不振を経験しながらも6月・7月は主力クラスの成績を残した。（また、8月で不振になったのは内緒です。）
選球眼も含めた打撃の完成度はフィリーズの上位クラスの選手の中でも最高レベルの選手なので今年AAAで誰もが納得する好成績を残し初のメジャー昇格を掴んで欲しいところ。
昇格した場合の役割としては今年のBrad Millerや去年までのJay Bruceのように打撃メインのユーティリティ兼代打という形になります。
守備は内外野のすべてのコーナーを守るがどこも下手。
追記）2019年同様に調子の上がらないスタートとなっており開幕戦は4番だったものの今は7番に降格しています。年齢も27歳なので早めに調子を上げて昇格できそうな成績に持ってきて欲しいですね。
■ Luke Williams 【AAAスタート】
打撃で伸び悩んでいた2015年3位指名選手。
今年の春季トレーニングでは2HRとチームトップタイの9四球と結果を残した。
元々はサードを守ることが多かったが、最近はユーティリティ的に様々なポジションで起用されることが多くショートやセンターも卒なくこなしている。
打撃面が向上すれKike HernandezやMarwin Gonzalezのような使い勝手のいいベンチプレーヤーになる可能性もある…かもしれない。
追記）開幕から好調で5/17現在 打率.370 OPS.921と好調。まだシーズン始まったばかりなのでこの打撃をどこまでキープできるか見守りたいですね。
まとめ
今回は来年空くポジションをプロスペクトが上手く埋めてくれる形になったら最高、最高だと思うよということでポジションを埋めてくれそうなメジャー昇格前のプロスペクトを取り上げてみました。
ブルペン候補は今回取り上げた5人以外にもまだ数名期待したいプロスペクトがいるので去年のBrogdon, Romeroに続いて2-3名ほどメジャーにハマってくれれると助かりますね。
ということで、今回のnoteは終了です。
いろいろnote溜まっておりますがこれから出していきます。よろしくお願いします。
#MLBファン30球団合同note
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