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【日記】ショートケーキの背中の部分が一番好き/2023.11.25

・Amazonのブラックフライデーで激安のトイカメラを買おうかという話を家族にしたら「そんなのよりもっといいデジカメあるよ」って、10年以上前のCanonのコンデジを貸してくれた。
バッテリーを充電して差し込んだら無事に作動した。当時使っていたSDカードもカメラに入ったままだったので、わくわくしながら昔撮った写真のデータを見た。

・最新の写真は成人式の時に振袖を着たときのもので、弟と母の隣に並ぶ数年前のわたしはめちゃくちゃ顔が丸かった。化粧も濃くて全然似合ってなかったけど、それはそれで若さがあっていいな〜と思った。さらに写真を遡ると、中学の卒業式の写真から、弟の小学校の卒業式の写真まで残っていた。あどけなさはあるけど、わたしも弟も今の姿とほぼ変わりなかった。

・あと、なぜか下着姿でWiiの太鼓の達人をしている弟の写真が発掘された。弟は10年以上経った今もアーケード版の太鼓の達人をガチでやっていて、「達人」の称号獲得を目指して日々ゲームセンターに通っている。この頃からずっと続けてるの本当にすごいねって笑った。

・弟が中学の修学旅行にこのカメラを持って行っていたらしく、弟が撮影した東京の空やお台場のフジテレビの球体、友達と一緒に写った月島のもんじゃ屋の写真も綺麗に残っていた。

・弟は写真を撮るのが上手い。上手いというのは、撮影の技術が高いとか、いわゆる"エモい"写真を撮るセンスがあるとかそういう意味ではない。弟の撮った写真は、物であれ人であれ、被写体がものすごく自然な状態で写っている。特に、弟の写真に写る友人たちは表情がみんないきいきしていて魅力的だ。写真を見ただけでその場の空気が想像できて、思わず声を出して笑ってしまう。

・今は無きビストロSMAPのパネルの前で撮った写真があったんだけど、キムタクと吾郎ちゃんの前で誇らしげに腕を組んでいる弟の友達の佇まいがめちゃくちゃ面白かった。彼は成績優秀で真面目な人なんだけど、弟の前では変顔をしたり謎の踊りを披露したりとおちゃらけた一面を見せてくれるらしい。親密な人にだけ見せているであろう彼のユーモアが存分に写し出された写真だった。
2人は大人になった今も仲が良くて、弟はスマホで撮った友達の写真をことあるごとに見せてくれる。わたしは夕飯を食べながらそれを見るのが好きだ。

・物とか景色の写真も、撮ったときの気持ちまでそのまま写し出されたような写真ばかりで良い。
カメラには修学旅行でディズニーに行ったときの写真もいくつかあったんだけど、きれいなシンデレラ城やアトラクションの写真が並ぶなか、グッズ売り場の暗がりにプーさんのぬいぐるみが平積みされている写真が突如現れて爆笑してしまった。きらびやかな夢の国に、こんなに悲壮感ただよう一角があるなんて知らなかった。これを撮っておこうと思った弟のセンスが好きだなと思った。

・ブラコンだって思われそうだ。まあ実際そうなのかもしれない。お互いのことをなんでも知ってるってわけでも、なんでも喋れる関係ってわけでもないんだけど、たまに一緒にライブに行ったり、推しの子のコミックスを買って貸し借りしたり、おすすめの曲とか好きなMAD動画をLINEで送ったりはする。友達が少ないわたしにとっての一番身近な友達って感じだ。

・シャニマスを好きになったのも、弟から「一回でいいから杜野凛世のコミュ読んで」ってしつこく布教されたのがきっかけだし、弟のおかげで好きになったものも楽しかった思い出もたくさんある。喧嘩したことも泣かされたこともあるけど、基本的には温厚で穏やかな人なので居心地がいい。生まれてきてくれてよかったなと思う。

・なんでこんな話をしているのかというと、今日は弟の誕生日だからだ。今さっき、みんなで誕生日ケーキを食べた。弟はちょっとリッチなシャインマスカットのショートケーキで、それ以外のわたしたちはタルトだった。主役のケーキは特別なものを選ぶというのが、我が家では暗黙のルールになっている。

・弟が、「この部分いいよね」ってショートケーキの背中の部分を見せてくれた。わかる。クリームたっぷりの側面の部分、わたしもそこが一番好きだ。そういう感覚が合うのも兄弟って感じがして、ちょっとうれしかった。

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