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【日記】レモンのかき氷はメロンの味がした/2023.08.01

仕事終わりに花火大会に行った。
一人焼肉、一人カラオケ、一人旅。一人と付くものはほとんどやってきたつもりだけど、一人で祭りに行くのは初めてだった。ちょっと寂しすぎるのでどうしようか迷ったけど、なにも着飾らずに夏っぽいところに飛び込んでみたくなったので、意を決して行った。

行く前は一人であることを気にしていたけど、会場に近付くにつれて人が増えていって、自分が一人でいることなんて全然気にならなくなった。
夏休み中の私服の学生とか、浴衣を着た女の子たちとか、祭りの運営スタッフとか、とにかくいろんな人がいた。コンビニでペットボトルのお茶だけ買って、屋台のある場所までだらだら歩いた。

いろんな人の会話に聞き耳を立てていたら、後ろにいた中高生くらいの男の子ふたりの会話が聞こえた。「○○(人の名前)見つけたら言うわ」「いてもどうもしないけど」みたいな話をしていて、なんかよかった。たぶん好きな人の話をしているんだろうなと、めちゃくちゃ勝手に解釈した。

遊びに誘ったりすることもなく夏休みに入って、祭りに行けば好きな人にばったり会えないかなって思うんだけど、そういう時ほど人混みをいくら見渡しても全然遭遇できないんだよなあ。会える確証もないのに、気合い入れて浴衣とか着て行ったこともあったような気がするし、なかったような気もする。中高生くらいの時の気持ちがぶわっと蘇って、勝手に懐かしくなった。

屋台でレモンのかき氷を買った。かき氷のシロップが全部同じ味だってことは知っていたけど、そんなわけないだろって思っていた。そんなわけないと思いながら一口食べたら、メロンのかき氷の味がした。同じ味なんだなって初めてわかった。味がわかるほど冷静な状態の時にかき氷を食べたことがなかったのかもしれない。

花火を最後まで見ていたら渋滞に巻き込まれてしまうから、何発か見てすぐに帰った。車の窓を全部開けて、信号待ちのたびに花火を眺めた。花火の音って思ったより大きい。停車した車が揺れるほどだった。

芝生の上で座って見る花火と、車の中から見る花火は全然違って見えて良かった。花火なんて何度も見てきているはずなのに、一発打ち上がるたびに「うわ〜」って声が出てしまうくらいにはテンションが上がった。一人で見てもやっぱり良いものだった。

会場から離れてようやく月明かりの眩しさに気付いた。花火ばかり見ていて、今日の月がものすごく眩しくて大きいことに気付かなかった。今日は誰も月を見ていないかもしれないな〜とか思いながら帰った。

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