ギチギチ。

日付を越えて今日二枚目のノート。

俺は昔、「感情の波がほとんどない人格」でした。
何事にも興味がなくて、関心がなくて、どうでもいいから何も感じない、そんな人。楽しいことが無い代わりに苦しいことも無い。無いから分からない。ただ生きているだけで、正直思い出がほとんどありません。
それでも当時、同室の女の子(別人格)のことを好きになって、彼女といる時だけ波が大きくなって色々なものを感じていました。お気に入りの子と一緒にいる子どものようなもので、マイナス感情はほとんどなかった気がします。

みなさんは解離人格の事をどれぐらいご存じですか？
交代人格…俺のような人は「生まれてから消えるまで性格や思考が変わらない」のでは、なんて言うのがきっと大勢が知っていることなんだと思います。
でも実は、「人格は成長する」というのがお医者さんにも認められている「事実」です。

俺は外の世界(精神世界ではなく現実)で沢山の時間を沢山の人と過ごしました。そして徐々に「感情を獲得した」ように思います。
沢山笑ってる泣いて、怒るようになって、趣味ができて、好きな物や嫌いなものが増えていっています。「当たり前だよ」と思われそうですが、俺にとっては「想像もしなかった今」なんです。

感情はすごく厄介で、楽しい！嬉しい！というプラス感情は平気だけど、悲しい、苦しい、辛いは本当にキツい胸がギチギチ音を立てているようで、呼吸が苦しくなってきます。

人の感情は念のようなもの、だと思います。
呪いが憎しみの感情や愛情から生まれるように、人の感情には少しずつでも念が籠っていて、マイナス感情であるほど俺は影響を受けやすいようです。
誰かの「苦しい」「腹が立つ」「疲れた」「悲しい」という感情がのしかかる感覚があります。本当に感覚でうまく説明が出来ないのですが、俺は自分の体に粘土のある泥を乗せられているような感じで、街中やニュース、マイナス感情を感じるとズシズシと体が重くなるような感じがします。
悪いものを拾っているなぁ、泥を溜めすぎてるなぁなんていつも思うのです。
だからリセットをしに行かなければと思うのですが、今住んでいる場所に心地よい、リセットできる場所が俺にはありません。探しに行こうにも、1人で外出するとすぐに街に潰されてしまうことが多いです。

話を戻します。
感情の波が少なかった俺が、「成長をして」、波の動きを獲得したのですが、デメリットとしてマイナスを感じやすくなってしまいました。
実はこのノートを書き始めたのもギチギチ心臓が締め付けられたのが切欠で、上手くまとまらないのも頭がちゃんと回っている訳では無いからです。

何を伝えたかったのかわからなくなってしまったのでこれでお終いです。

(蒲公英)